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【選挙ウォッチャー】 上尾市議補選2017・分析レポート。

現職の島村穣市長が逮捕される事件があったため、出直し市長選が行われることになった埼玉県上尾市ですが、市議を辞職して市長選に挑む人がいたこともあり、補欠選挙が行われることになりました。政治が真っ黒な上尾市なので、一つずつ紹介するだけでもボリューム満点のため、市長選では書ききれなかった疑惑の数々を、こちらでもまとめております。事件が起こっても興味関心の薄い上尾市の悲惨さを伝えられたらと思います。

■ 戸口 佐一  67 共産党 政党役員
■ 田島 純   46 無所属 大学院生
■ 海老原 直矢 30 無所属 無職
■ 会田 行男  65 無所属 ジャーナリスト
■ 原田 嘉明  53 無所属 会社役員
■ 根城 浩   39 無所属 福祉施設職員

立候補しているのは全部で6名、そのうち議員になれるのは2名です。海老原直矢さんは大島敦さんに推薦されており、畠山稔さんと同じ事務所で選挙活動をしているため、実質的に希望の党推薦になりますが、「希望の党」では票にならないため、地元の大島敦議員に推されていることをピックアップしてアピールしていると考えられます。


■ 上尾市の小学校では子供に給食の箸も買えない

上尾市では、ハコモノにたくさんお金をかけるため、あえてコストのかかる方法で建設します。これは「上尾方式」と呼ばれています。例えば、上尾市内の小学校ではプールを屋上に作りました。水がどれだけ重たいかは皆さんもご存知だと思います。1リットルで1キロです。2リットルのペットボトルを3本も買えば、合わせて6キロとなり、スーパーから家まで歩いて持って帰るのはしんどくなります。25mプールの水を支えようと思ったら、普通に建てたのでは底が抜けてしまいますし、建物の上部に重たいものを乗せるには耐震対策もしっかりしなければならないので、当然のことながら、圧倒的なコストがかかります。地面にプールを作れば良いものを「騒音対策」などと言い訳を作って屋上に作り、小学校建設に圧倒的なコストをかける。これは「上尾方式」の典型的なやり方です。本当に騒音対策が目的でプールを屋上に持って行くなら、校庭も無くすべきですが、子供たちが歓声をあげながら季節を問わずにサッカーやドッヂボールをする校庭は普通に存在します。こうしてハコモノにお金をかけているせいで、上尾の小学校では図書室の本もPTAが負担しているし、なんと、給食の箸までPTAがバザーを開催して負担しているのです。あまりにハコモノにお金をかけるせいで、給食の箸が買えないなんて、これほどの本末転倒な話があったでしょうか。バカなんじゃないでしょうか。
この「上尾方式」は、さまざまな場所で垣間見ることができます。例えば、移転問題が囁かれている上尾の図書館ですが、ここには普通の図書館では併設されないものが併設されています。それは何かと言うと・・・、

消防署の分署です。なぜ図書館に消防署が併設されているのか。表向きは優しいことを言うのです。このエリアの近くで火事が起こった時に早急に駆けつけるためには、この場所に消防署があった方がいいし、防災の観点から必要なのだと。火事になった時に速く駆けつけた方がいいでしょうと。しかし、本当の目的は図書館に消防署を作ることです。静かでなければならない図書館に、出動する際にサイレンを鳴らす消防署が併設されているということは「防音」をしなければならないという発想をします。このエリアで火事があって消防車が出ることなんて、年に数回あるかないかだと思いますし、ずっとサイレンを鳴らし続けるわけではないので、いざとなった時のサイレンの音ぐらいは我慢できるだろうって話ですが、防音が必要ったら防音が必要なので、この図書館にはしっかりと防音壁が設置されています。これが「上尾方式」です。
これは上尾市に限った話ではなく、国会議員もまた同じようなことをしていますが、表向きは優しいことを言うけれど、その裏の目的が何なのかを見ていかないと、僕たちはいつも無駄な税金を使わされることになるのです。こうした裏の動きをチェックしていかないと、議員たちはいつまでも自分たちのために利権をチューチュー吸って、給食の箸すら買ってもらえないということが続いてしまいます。

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