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【選挙ウォッチャー】 NHKから国民を守る党・動向チェック(#307)。

11月26日に「NHK受信料を支払わない方法を教える党」の政治資金収支報告書が発表されまして、あまりにバカすぎるので、片っ端からツッコミを入れているのですが、全然終わる気配がありません。とにかく今日もできるところまでツッコんでいきたいと思いますが、これだけやりたい放題にやっている政党は、いつかマジでお縄になってしまうのではないかと心配になります。


■ 令和2年度・政治資金収支報告書

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さっそく続きなんですが、政治活動費の内訳として出てくるのが、大阪府岸和田市の「家賃」です。これは期間から言って、多田ひとみが立候補した際に尾崎全紀や片岡将志が詰めていたN国信者たちの宿泊所の家賃ではないかと思います。ここで寝泊まりをしながら和泉市議選に立候補していた多田ひとみを、なんとしても当選させたいと応援していたわけなのですが、残念ながら落選してしまいましたので、約40万円ぐらいを家賃としてつぎ込んだだけになってしまいました。

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続いて、供託金を書こうとしたのですが、最終的には東京法務局に納めるとしても、誰の選挙の供託金なのかが分からなければなりませんので、これでは認められないということで大訂正が入りました。

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そこで出てきたのが、坂戸市長選の尾崎全紀や倉敷市長選の越智寛之、東京都知事選に立候補したアホ3人など。7月10日の粟飯原美佳と新藤加菜は印西市長選の供託金でしょう。ちなみに、粟飯原美佳は25歳未満だったために被選挙権がなく、この供託金100万円は政党に返還されています。おそらく4月6日に東京法務局に納めている300万円は、衆院補選・静岡4区の田中健ではないかと思います。

尾崎全紀の100万円は坂戸市長選、越智寛之の100万円は倉敷市長選だと思われます。ともに「自腹イレブン」と呼ばれる参院選で供託金を自腹で払った人たちなので、党がお金を払ってあげるスタイルです。そして、気になるのは粟飯原美佳と新藤加菜が同じ所に住んでいることになっていることです。べつに両者の住所を知りたいわけではありませんが、おそらく本住所はここではないのではないかという疑いがあり、虚偽記載をしている可能性が考えられます。どうせこんなことだろうと推測するのは、粟飯原美佳が情報を打ち込んでいると思われ、「住所を公開したくない」と立花孝志に相談でもして、党のマンションを住所にしたのではないか。おそらく新藤加菜も住所を知られたくないということで、このようなスタイルになっているのではないかと思われます。ちなみに、党のマンションを記入するにしても、この住所が正しくないと思いますので、いずれにしても書き直しが必要になろうかと思います。

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続いては、公認料のページです。基本的に公認料は一律で22万円ということになっています。アホの住所が丸わかりですが、この中で谷口隆司については52万円を支払い、30万円をバックしています。これはおそらく谷口隆司にお金がなく、供託金が返ってきたら返すという約束をして、無事に供託金が返ってきたので30万円をバックしたという形なのでしょう。尾瀬健一郎に100万円近い公認料が支払われていますが、これは京丹後市議選に立候補した尾瀬健一郎が落選し、まさかの供託金没収となったため、尊師が補填を約束したものです。まさか「N国党」の看板があるのに市議選で供託金が没収されることになるとは思わず、尾崎健一郎には党が補填してあげたという形です。供託金没収だと聞いた時の尊師が、コチラです。

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横山緑につながる芸当です。「選挙のプロ」を自称する尊師・立花孝志が選挙で勝ったのは、2020年4月の志木市議選が最後です。なので、尾瀬健一郎が立候補する頃にはまったく通用しなくなっていたのです。

有料になりますが、この前後の選挙ラッシュについて知りたい場合には、こちらのレポートを参考にしてください。おそらくマスコミの皆さんも、僕のnoteをチェックしていると思いますので、当時のいくつかのレポートをピックアップしておきます。

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近藤真由美は摂津市議選、畑山浩一は岡崎市議選に立候補しました。ちなみに、岡崎市議選の取材に行こうと思っていたら、立花孝志が僕のことを「逃亡を企てている詐欺師」と言い、僕の顔を撮影したら1人10万円、最大50万円まで出すと発表。謎の2人組に襲撃されたのは、この岡崎市議選の取材に行くタイミングでした。

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2月18日・19日のJR乗車券代金については、現時点で解析できておりません。この頃に森友学園の籠池泰典理事長らの裁判にからみ、大阪に行っていたことは確認していますが、日付が微妙に会いません。立花孝志の動画からも読み取ることができず、ここは保留にしています。領収書のない交通費の支出が約42万円あり、交通費の総額はちゃっかり約61万円です。

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ここが最も疑惑の多いところです。立花孝志が1円ももらっていないし、株主でもないという「ネット選挙株式会社」に選挙対策を依頼していることになっているのですが、まず日付と選挙が全然合いません。一体、どういう基準でお金が支払われているのかも全然わかりません。まず1月21日に460万円の請求をしています。しかし、この前後にN国党の候補者が出馬した選挙は、以下の通りです。

2019年12月1日:朝霞市議選(原田公成)
2019年12月1日:上尾市議選(佐藤恵理子)
2019年12月8日:小金井市長選(立花孝志)
2020年1月26日:取手市議選(岡本介伸)
2020年1月26日:吉川市議選(鬼沢宏孝)

これを見ても分かるように、去年の12月の選挙なら、通常は12月末に請求しているだろうし、今年の1月の話だとすると、請求されている21日の時点ではまだ選挙が行われていません。ということは、これはどう考えても12月分の請求ということになろうかと思うのですが、果たして460万円も請求するような選挙だったと言えるのでしょうか。それとも何かをまとめて請求しているということでしょうか。4月21日に請求されている分もよくわかりません。衆院補選・静岡4区は4月26日に行われている上に、全県にポスターを貼っているわけでもありませんでしたので、ほとんど何もしていないに近い状態です。なので、162万円の請求の内訳もよくわかりません。選挙ごとにキッチリと請求しているなら分かりますが、そういうわけでもないので、7月31日に4つに分けて請求が行われ、総額は1041万6179円となります。こちらは東京都知事選がありましたので、これくらいの費用がかかったと考えることもできますが、「我々の党はお金をかけないんだ!」とドヤっていながら、実際には軽く1000万円くらいはかかっているということになります。選挙事務所を構えないこと以外は、だいたい普通にお金を使っています。おそらくポスター製作費などに費やされたと思われますが、かなり適当にお金が請求されていると感じます。9月30日には311万円を支払っていますが、これはおそらく多田ひとみが立候補した和泉市議選ということになろうかと思います。

和泉市議選に立候補した多田ひとみのために、家を借り、巨額の選挙対策費をかけて挑んだのに負けてしまった。一時は当選確実ではないかという報が入り、尊師・立花孝志がご機嫌に歌いながら猫にチャオチュールを与えていたのですが、一転して落選の報を受け、お通夜になっていた選挙です。

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車両に関する話をすると、修理代として株式会社REL本社に9万3000円。これは岡山にある自動車の会社だということで、本当にそうなのでしょう。かなり怪しいのは、7月31日に計上されている49万8021円の坂本雅彦です。坂本雅彦は、参院選の供託金を自腹で払う代わりに我孫子市議にさせてもらおうとして立候補したものの、落選している人間です。立花孝志としては、坂本雅彦を何としても市議にしたいと考えているようで、坂本雅彦を市議にするためには永遠にお金を使うというスタンスになっているようです。ちなみに、ホテルや結婚式場、貸衣装屋、観光バス会社を経営していたそうで、すべてコロナで深刻な打撃を受けている業態です。さまざまな売れない本を書いているオジサンでもあります。観光バス会社をやっていたので、車に精通しているのかどうかは知りませんが、何を修理したのかを調べる必要があります。車両代の84万8000円は、尊師が普段から乗っている車ではないかと思います。尊師が使うのだから政治利用だと言われたらそれまでですが、車ぐらい自分で買え!

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車検代と重量税は仕方がないとして、イチニ株式会社の「ボネクタ初期費用及び年間費用」は、「選挙ドットコム」のブログ機能みたいなヤツを使うための料金なので、まったく「宣伝カー」ではありません。どうしてここに計上されているのかが全然わかりません。単純に無能なのでしょう。

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ここが一番のギャグなんですが、N国党はアホなので、まったく勉強する気がありません。なので、調査研究費として計上されているのが1万7000円という、お小遣いレベルの金額に留まっています。本も買っていなければデータや資料を揃えようという気もない、ガチンコのアホアホ政党だということなのでしょう。

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地方議員からお金を借りたので、律儀に「支部交付金」という形でお金を返す立花孝志。墨田区には一括して1年分を納めていますが、台東区の金額が多いのは、単純に台東区の掛川暁生がたくさんお布施をしているからだということではないかと思います。近畿支部にお金がたくさん入っているのは丸山穂高の分はそのままあげるという約束をしているからということになりましょう。

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これまで長らくN国党を支えてくれた尼崎市議の武原正二に対し、30万円ではなく「230万円」が計上されています。通常より200万円多いというのが、一体、何を意味しているのか。もしかしたら引き留める意味でもあったのかもしれませんが、先日、武原正二は溺れている認知症の爺さんを助けて表彰されていたのですが、妊娠5ヶ月の妻・ひとみさん(27歳)とありましたので、N国党を離党して会社員になり、N国党で出会った若い彼女と結婚して子供ができていました。きっと相手のご両親から「N国党の議員を続けるなら結婚なんぞ認めん!」とでも言われたのでしょう。真面目に会社員として働くようです。しかし、政治資金収支報告書の上では、一人だけ230万円であることはチェックしておく必要があります。

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不思議なことに、松田亘にも100万円多く支払われています。これが何なのかも分かりませんが、なぜか松田亘や松田美樹は特別な優遇を受けているような気がします。尊師と松田家の間に、どんな話があるのでしょうか。

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離党した西宮市議の河本圭司に追加で100万円の支部交付金が支払われているようですが、いなくなる人に追加で払われる意味もわからず、基本的に離党した人や落選した人にはお金が支払われるという形が取られているようです。

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はっきり言って、支部交付金の使われ方については、改めて、それぞれの支部の使途報告書を見なければならないので、ここでは割愛します。本当は使途報告書も面白いことになっているので、いつか時間があったら分析と解説をしたいのですが、そんなことをしていたら、いつまで経っても終わらなくなってしまうので、まずは問題の大きい政治資金収支報告書をまとめ、時間のある時にセコセコとやっていきたいと思います。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

先日、ようやく「『NHKから国民を守る党』とは何だったのか?」の原稿を書き終わり、とうとう僕の手からは完全に離れました。ここから先は、内装デザインやら製本やらのプロフェッショナルの皆さんが、しっかりとした本に仕上げてくれると思います。かなりギリギリにはなったものの、予定通り1月20日に発売されるスケジュールに間に合いましたので、尊師・立花孝志の不正競争防止法違反、威力業務妨害、脅迫罪の大判決と同時に、この本が発売される見込みです。今、僕の手元には「ゲラ」があるのですが、早く皆さんに読んでほしくて読んでほしくて、待ち切れません。クリスマスや年末年始を経て、新年の挨拶をしている間に、あっという間に1月20日だとは思うのですが、きっと1650円の面白さはあると思います。楽しみにしていてください!

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