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【選挙ウォッチャー】 とんでもない翔んで埼玉県知事選2019・中間報告レポート。

毎日毎日、めちゃくちゃ暑くてイヤになっちゃいますが、そんな中でも選挙はあります。8月25日に投開票がある埼玉県知事選は、ポスターは2枚しか貼っていないところが多いですが、実は5人が立候補しています。その中には「NHKから国民を守る党」のような反社会的カルト集団もいますが、実質的には、自民・公明が推薦するスポーツライターの青島健太さんと、立憲民主・国民民主・共産・社民が推薦する元参議院議員の大野元裕さんの一騎打ちだと言われています。

青島 健太  61 新 スポーツライター
大野 元裕  55 新 元参議院議員
浜田 聡   42 新 NHKから国民を守る党
武田 信弘  65 新 元高校教師
桜井 志津江 63 新 元会社員

知事選と言えば、だいたいどこかの官僚の偉い人が自民党に担がれて立候補するというのが「あるある」の流れなのですが、今回、自民党に担がれたのは、政治とはまったく無関係のスポーツライター。若い頃はヤクルトスワローズの選手だったこともあるそうですが、市議だった経験もなければ、議員秘書だった経験もない。言っていることも素人の思いつきという感じで、なぜ自民党が「政治」とは真逆の位置にあるはずの「スポーツ」の世界にいた人を知事にしようと思っているのか。誰も疑問に思わないかもしれないのですが、それにはもちろん理由があります。


■ 公選法違反の可能性がある翔んで埼玉県知事選

もはや「おこ顔(怒ってる顔)」がトレードマークになりつつある三原じゅん子先生が、青島健太さんの応援にやってきた日。この日も、三原じゅん子先生のファンデーションが崩れないかが心配になるくらいの猛暑でした。青島健太さんは元スポーツ選手のスポーツライター。2020年には世界のトップアスリートを大腸菌だらけのウンコ臭い海で泳がせるでお馴染みの東京オリンピックも開催されることですし、ちょっとでもスポーツっぽさをアピールする狙いがあったのでしょう。街頭演説の脇には「給水所」が用意されていて、ここで暑さにやられた聴衆の皆さんにスポーツドリンクを配布していた疑惑があるのです。

疑惑というのは、あまりに暑かったので給水所に行ってみたのですが、配っていたスポーツドリンクらしきものはすっかり配り終えていて、僕は飲めなかったからです。集まった人たちに「おにぎり」を配るのは違法であると判断されました。「おにぎり」だと買収になってしまう。では、スポーツドリンクはどうなのでしょうか。青島健太さんは初日にも給水所を設置し、冷たい水を配っていましたが、これもなかなかギリギリです。ただ、あれからしばらく経って、あまりに暑いということで進化したのでしょうか。どうやら暑さにやられた聴衆にスポーツドリンクを配布していた可能性がある。

可能性としては低いですが、スポーツドリンクの容器に水を入れていた、あるいは、スポーツドリンクの容器こそ入っているが、実際には空のコップを配ってパントマイムのように飲んだ気分を味わってもらい、清涼感を楽しんでもらっていたということもあるかもしれません。東京五輪の暑さ対策がアサガオを並べるの国だから、もしそうだったとしても不思議ではない。が、どうやらスポーツドリンクだったのではないかと考えられる写真が残っています。実際、あの場で飲んだ人たちはいるわけで、どうやらその場にいた記者さんも飲んでいたらしいので、このあたりの証言が出てくる可能性があります。もちろん、これはスタッフが暴走して勝手にやってしまったことかもしれず、いちいち青島健太さんが「スポーツドリンクを配るように」と指示しているとは考えられません。偶然起こってしまった事故のような話なのかもしれませんが、これくらいカオスな選挙になっていることは間違いありません。


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