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【選挙ウォッチャー】 船橋市議補選2021・分析レポート。

6月13日告示、6月20日投開票で、船橋市議補選が行われました。この選挙は、欠員1に対し、まさかの11人が立候補する大激戦となり、そのうちの5人が、立花孝志の「諸派党構想」に賛同しているバカ。さらに、宋寿人は後藤輝樹と河合悠祐が立ち上げた「愛の力党」の推薦候補。小川学さんは黒川敦彦が代表をしていた「オリーブの木」から立候補したことのある人だということで、11人中7人が「ヤバい奴」という壮絶な選挙になっていました。見どころは大きく2つで、「当選するのは誰か」「諸派党構想のバカどもの供託金が没収されるのか」。いつになく中身の濃いレポートになりましたので、このレポートは売れる気がします。

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宗 寿人   32 新 無所属(愛の力党)
小川 学   58 新 無所属(旧オリーブの木)
佐藤 つぐみ 27 新 無所属(介護福祉士)
小田切 朋子 45 新 無所属(社会保険労務士)
佐川 長   44 新 日本共産党
萩原 一樹  26 新 無所属(介護福祉士)
神谷 幸太郎 45 新 諸派党構想(NHKから国民を守る党)
阿井 健太郎 44 新 諸派党構想(動物愛護推進党)
小島 憲次  67 新 諸派党構想(HAGE党)
渡辺 聡一  48 新 諸派党構想(不登校を考える党)
斉藤 ひろき 33 新 諸派党構想(議席を減らします党)

北は北海道から南は沖縄まで、日本全国の選挙を見てレポートを書く「選挙ウォッチャー」という仕事をしている僕ですが、活動の柱は大きく2つあります。1つは、東京都議選や兵庫県知事選、衆院選といった皆さん注目の選挙をレポートをすること。もう1つは、NHKから国民を守る党や国民主権党、つばさの党といった「社会に迷惑をかけるクソ政党」を研究することです。選挙を伝える人はそれなりにいますが、社会に迷惑をかけるウンコに手をつける人はなかなか存在せず、すっかり僕の独占市場となってしまいました。今回の船橋市議補選は、そんなウンコたちをウォッチングする上で重要な選挙となりましたので、いつになく濃い内容でお届けすることになったというわけです。


■ 立花孝志は「諸派党構想」に手応えを感じている

N国の広報宣伝紙「東スポ」によれば、立花孝志は「諸派党構想」に手応えを感じていて、今後もこの路線を突き進む計画だという。つまり、今後も船橋市議補選と同様の手口で、いろいろな所に候補者を擁立する計画を立てているのだという。我々の見立てでは「諸派党構想」になってから、N国党のブランドは著しく低下していると考えているが、なぜ立花孝志は手応えを感じているのか。それは「つばさの党」に代表されるように、N国党のままでは手を組むことがなかったであろう人たちが、それぞれの主義主張を抱えたままN国党に参加してくれるようになったからである。要するに、NHKのことを何とも思っていなくても、何かしらの主義主張を持っている者であれば受け入れることができ、参加してくれる人の輪が広がったと感じているからだ。しかし、実際に集まっている人たちを見ると、ゆたぼんのパパを筆頭に、オカルト陰謀論者の黒川敦彦、ナスの着ぐるみを来た元AV男優のナンパ師、全身タトゥーの元コカイン常習者を自称するジジィなど、「珍獣博覧会」の如し。いろんな意味で「ヤバい奴ばっかり集まったカルト集団」でしかなく、立花孝志本人の著しいイメージ低下により、「諸派党構想」で議席を獲得することも、2%を獲得することもできなくなったと見ています。ただし、今回の船橋市議補選の意味は、こうした人口の多い地区の補欠選挙に候補者を量産することで、選挙ポスターなどの公費負担からお金を稼ぐことで、こちらは5人全員が供託金没収ラインを超えていますので、N国党のフロント企業である「ネット選挙株式会社」に利益が出たということになります。選挙に当選しなくても、新たにお金を得る仕組みを開発したという点では「成功」に終わっており、全国からアホが協力を申し出てくれることについても手応えを感じているということだと思います。

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この動画のスクリーンキャプチャーの男「さいとうひろき」という通名で船橋市議補選に立候補してきた男ですが、船橋市民であるため、今回の諸派党構想に名前を貸したということを告白していました。この男のYouTubeを遡ってみると、もともと「つばさの党」を支持しており、N国党のことも緩やかに支持している層でした。おそらく中核市(政令市は供託金没収ラインが上がるためにビジネスが難しい)の自治体で、立花孝志が立候補する人を呼びかければ、この手のアホは参加すると思われ、今後も立花孝志の思惑通りに事が進んでしまうのではないかとみられます。直近で懸念されるのは7月11日告示、7月18日投開票の鎌ヶ谷市議補選です。供託金没収ラインが153.3票となっているため、154票以上を獲得できれば、ポスター代の公費負担を使って収益が得られることになります。鎌ヶ谷市の人口は約10万人なので、いくらかキックバックするという話をすれば、3人ぐらいは見つかる可能性があります。現状、「つばさの党」の人間関係まで網羅することができていませんが、想像以上に広い可能性があり、立花孝志が人材を集めるのに苦労をしない可能性があります。


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