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【チダイズム】 バカとは戦え(#2)。

前回、実験的にネタブログを織り交ぜてみたのですが、特に大きな混乱もなく、普通に受け入れられたと思いますので、今日はどうでもいいネタブログをお届けしようと思います。とにかく電車に乗っている時間は鬼のように原稿を書くと決めているわけですが、書くものがなくなるとボーッとしないといけなくなるのです。そいつはよろしくないので、統一地方選の取材の合間に見つけた、すこぶるどうでもいい話をお届けします。


■ 玉造のゲストハウス

僕が大阪に滞在する時に愛用しているゲストハウスが鶴橋にあって、その宿は1泊1400円くらいで泊まれるのですが、これがめちゃくちゃ快適で、リビングのような寛げるスペースがあるので、そこで原稿を書いたりして、眠たくなった時に寝るということができるので、かなりのお気に入りなんです。しかし、この日はなぜか1泊の値段が1万円まで高騰していて、この金額ではさすがに泊まれないと、仕方がなく同じ系列の玉造にあるゲストハウスに宿泊することにしたのです。鶴橋と玉造は大阪環状線で隣の駅なので、ほとんど変わらないかと思ったのですが、実際に行ってみると、まったく違いすぎてビックリしました。まず、寛げるリビングのようなスペースはなくて、午後9時には受付が終了してしまうので、鍵が隠されている場所をメールで送られているので、それを見て隠された鍵を見つけ、そして、鍵を開けてセルフで勝手に寝るという仕組みになっていたのです。翌朝は8時30分に選挙事務所の前に自民党の甘利明さんが来るとあって、これは見逃すわけにはいかないと朝早くからゲストハウスを出ることになったのですが、僕は朝シャン派なので、とりあえず朝起きたらシャワーを浴びないと一日が始まらないのです。なので、シャワーを浴びに行ったのですが、シャワールームは二重になっていて、パウダールームの奥にシャワー用の個室があるという仕組み。言ってしまえば、トイレがあって、その中にウンコするための個室があるというイメージです。僕はパウダールームにフルチンで出てくるタイプではないので、シャワー用の個室で服を脱いで、シャワーを浴びて、そのまま個室の中で服を着て出てきたわけですが、このパウダールームは男女兼用なので、うっかりするとフルチンのままパウダールームに出てくる奴がいてもおかしくないのです。そして、そのパウダールームには黒人のR&Bシンガーみたいなスタイルの女性がいたのですが、「ここに女性がいますからね!」ということをアピールしたかったんでしょうね。僕がシャワー用個室の鍵を開け、ドアを開こうとした瞬間、「Ring Ring!!」と言われました。なんだ、そのオシャレな注意喚起。幸いなことに、フルパッケージで服を着ていたので何の問題もなかったんですが、今度から注意を呼びかける時は僕も「Ring Ring!!」とオシャレに発声したいと思いました。


■ 中州のラーメン屋のジジィ

岡山を出発し、鳥取、島根、広島を経由して博多にやってきた僕は、謎の下痢に襲われ、体調も最悪だったんですけど、こんな時こそ元気を出したいと思って中州にある長浜ラーメンの店に入ったのでした。この長浜ラーメンの店は以前食べたことがあって、味の素たっぷり、化学調味料の味が素晴らしいラーメン屋なのです。たまに食べるカップヌードルが異常にうまいように、毎日食べるのは体に悪いけど、こんなハードワークをかましてきた後だからこそ、体に悪いラーメンが食べたい。ジャンキーなラーメンの味に癒やされたいと思ったのでした。ところが、店に入って着席するなり、事件は起こります。店員さんに「固さはどうしますか?」と質問されたので、「バリカタ」より固いと言われる「粉落とし」よりも固い「生(なま)」を選んだのです。昔から「麺とチンコは固い方が良い」と言われているように、固ければ固いほど好みに近づくとあって、僕は「生(なま)」を頼んだわけですが、いきなり隣に座っていた60代とおぼしきジジィが「そんなに固い麺を食ってうまいのか?」とカラんできました。「はい、うまいっすね」と僕。すると、ジジィは「バリカタ以上はラーメンじゃない!」とホザき出しました。知らんがな! 全力で知らんがな! 面倒臭いジジィにカラまれたもんだと心の中で思い、流すように「そうなんですね」と言ってみたのですが、ジジィは「なんでそんなに固い麺を選ぶんだ?」と聞いてきました。余計なことは要りません。「固いのが好きなので」とストレートに返し、これ以上の会話を断ち切ろうと考えました。ところが、ジジィは「普通の麺を食ったのか」と食い下がり、「食ったけど固いのが好きなんですよ。柔らかい麺が好きな人もいれば、固い麺が好きな人もいる。自分の好きな麺を食ったらいいんじゃないですか」とド正論を返すと、ジジィはさらに荒れ始め、「このラーメンを美味しいと思っているのか?」と言い出しました。「マズいと思ってたら店に来ないでしょ」と言ったのですが、ジジィは店の人の前で「このラーメンは、まずい!」と言いました。「じゃあ、なんで食ってんだよ」って話なのですが、「マズいだろ? マズいって言え!」と言うジジィ。確かに、めちゃくちゃうまいわけではないんだけど、このジャンキーな味がたまらなく食べたくなるんだから、「うまい」とは違うかもしれないけれど、だからと言って「まずい」わけではない。だから、「普通にうまいっすよ」と言ったのですが、「普通にってことは、そんなにうまくないんじゃないか!」と面倒臭いカラみ方をするので、「うまいです。うまい。このラーメンは、うまい!」とキッパリ断言すると、ジジィは「オマエは卑怯だ。本当に最低な奴だな。そうやって嘘をついて一生過ごすんだ、本当にオマエは最低な奴だ!」と罵り始め、僕も疲労のピークにあったので、今日はいつになく虫の居所が悪い。せっかくケミカルなラーメンの味に癒やされようと思って来たのに、せっかくのラーメンがメチャクチャだと思い、いよいよ「いい加減にしろ、クソジジィ!」とブチ切れそうになった時、遠くの方でラーメンを食っていたイケメンのサラリーマンが僕の肩をトントントントンと叩き、ジジィに向かって「うるせぇんだよ、ジジィ! おい、ジジィ! うるせぇんだよ、クソジジィ!」と言い放って颯爽と帰っていきました。僕は「これが博多か!」と思い、博多のことがまた好きになりました。


■ 令和

エイプリルフールに新元号が発表され、「令和」に決まりました。安倍晋三総理に忖度して、きっと安倍晋三の「安」という字が入っているだろうと思っていたのですが、まったく入っておらず、「結局、入ってないんかい!」とツッコみそうになりました。「安倍晋三フォーエバー」的な意味で「安久」とかに決まった日には5月から西暦だけで生きていこうと思ったのですが、安倍晋三にまったく忖度していない「令和」という元号に決まったことで、僕の中では割とすんなりと受け入れられました。あまりに予想通りすぎる元号にされた日にはムカつき感があったと思いますが、「和」はいいとして、「令」が出てくるとは1ミクロンも予想していなかったので、なんだか拍子抜けしたのです。僕のSNSのタイムライン上には「令和はねぇわ!」とつぶやく人がたくさんいたのですが、まさかの「ら行」から始まる新年号は、令和18年に「R18」になることもあって、なかなか素敵です。その年に生まれる人は永久にエロい雰囲気を醸し出していけるので、18年後には「R18世代」なんて言われることでしょう。今回から伝統をぶち壊して「万葉集」に由来する元号なんだそうですが、ざっくりとした意味が「この季節の梅は綺麗でございやすね」で、まったく賢い意味が込められていないところも、これから人間の脳味噌をAIに奪われる時代を象徴している感じがして、いとをかしです。「政府の命令に和する時代」になるのではないかと心配している人もいますが、なにしろ「平成」のざっくりとした意味が「国の内外、天地とも平和が達成される」でありながら、911テロ事件が起こったのも、イラク戦争が起こったのも、阪神大震災が起こったのも、地下鉄サリン事件が起こったのも、東日本大震災や福島第一原発事故が起こったのも「平成」だったことを考えると、その名前に込められた意味のことは起こらないのではないかとも考えられます。そうだとすると「命令に和する」こともなければ「梅が綺麗」なこともないということになり、梅が綺麗じゃないくらいは許容範囲かなと思います。それとも、いよいよ地球温暖化が深刻になって梅が咲かない時代に突入するでしょうか。「令和」という新元号を受け入れられるかということについて、6割くらいの人が受け入れられると答え、3割くらいの人が受け入れられないと答えているようなのですが、僕は比較的受け入れられています。


■ 心斎橋のホステルの受付の女

大阪市長選と大阪府知事選を追いかけるために心斎橋のホステルに泊まることにしたんですが、受付に剛力彩芽ちゃんみたいな雰囲気の可愛い女の子が接客してくれて、「お兄さんはどこから来たんですか?」なんて聞かれたんです。本当はゴリゴリに千葉県柏市なんですけど、ちょっと見栄を張って「東京です」なんて答えたんですが、その後に自分の住所を書くことになり、思いっきり「千葉県柏市」と住所を書いたので、「千葉なんですね」と言われてしまい、何の得にもならない見栄を張ってしまったことを少し後悔したんですが、剛力彩芽ちゃん似の店員さんから「お兄さん、ビールはお好きですか?」と聞かれ、どちらかと言えばビールより日本酒の方がよく飲むんですが、「ぼちぼち好きですね」という曖昧な返事をして、「もしよかったら、美味しいクラフトビールを用意しているので、飲みに来てください」なんて言われながら、まずは自分の泊まるカプセルみたいな所に荷物を置きに行ったのです。ちょうど受付の前にビールを飲めそうなカウンターがあり、ここでビールを飲んだら、あの剛力彩芽似の店員さんと仲良くなれるんじゃないかという下心を抱き、「なんだか飲みたい気分になっちゃったんで」なんて言いながら、そこまで飲みたいわけではないビールを買い、これがまさかの800円もして、「宿泊費が3240円なのに800円のビールなんか買っちゃったらバランスがおかしいじゃない!」と思いながらも、すべては剛力彩芽似の女の子と仲良くなるためだと思えば安いものだと心に言い聞かせ、ポメラを開き、鬼のような速さのタイピングを見せつけてエンターキーを「ターン!」と響かせ、遠回しに「仕事のデキる俺」をアピールしながら声をかけられるのを待っていたんですが、3分も経たないうちに宿泊客がやってきて、あの剛力彩芽似の女の子が「どこから来たんですか?」なんて言っているんです。もちろん、僕だけに愛想良く接してくれているわけではなく、全員に優しくフレンドリーなんですけど、「おいおい、俺の時より親切じゃないか?」なんて嫉妬に燃えながら、その宿泊客とのやり取りに聞き耳を立てていたんですが、「どこから来たんですか?」「東京」と答えた宿泊客は、住所も本当に東京だったようで、僕のように無駄な見栄を張るタイプではなく、ガチ東京。「ずっと東京なんですか?」という質問に宿泊客が「出身は北海道なんですよ」と答えると、「私、今度、北海道に行くんですよ!」と話が盛り上がり、剛力彩芽似の女の子がインスタグラムを見せながら「北海道なら、ここに行ったらいいよっていうのがあったら教えてください」なんて言ってやがるんですよ。僕も翌日には北海道知事選を追いかけるために札幌に行くんですけど、「僕にも聞いて!」と思っているうちに、その女の子のシフトは終わったんでしょうね。その宿泊客と札幌トークで盛り上がると「それじゃ、帰ります」と言って帰っていきました。せっかく800円もかけたのに、僕の手元には飲みたいわけじゃなかったクラフトビールだけが残ったのでした。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

選挙の少ない時期は書くことがなくなり、毎日お届けするのがしんどくなると思ったので、かつてのネタブログを復活させることになったのですが、気付いたら取材してきた統一地方選の分析レポートをお届けするだけで2ヶ月かかり、その後には参院選が控えているということで、どうでもいい小ネタを挟んでいる場合ではなくなってしまいました。今日は力が出ないので、4月24日から分析レポートの公開を再開します。[了]

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