見出し画像

【選挙ウォッチャー】 NHKから国民を守る党・動向チェック(#94)。

次から次へと「NHKから国民を守る党」の不祥事が出てくるせいで、出したい選挙レポートを全然出せない状態になっているので、N国党関連のレポートを出す時には1日2本出しを基本にしたいと思います。現時点で目標にしているのは、菅野完さんと立花孝志の公開討論会の検証、松田美樹新宿区議の居住実態問題、マツコ・デラックスさんに対する裁判の問題。この3つをしっかり記事にすることで、まだまだ時間がかかりそうです。これもコツコツと終わらせていくしかないでしょうか。


■ 立花孝志vs菅野完(#3)

画像1

この公開討論会の中で、菅野完さんはとても重要なことを立花孝志に確認します。N国信者は全然気付かないかもしれませんが、普通の人だったら、立花孝志の言っていることがデタラメであるということに気付くはずです。

菅野:「みんなの党って党議拘束あるんですか?」

立花:「党議拘束? みんなの党?」

菅野:「うん、会派で」

立花:「会派のことね。ありません、ありません」

菅野:「会派での議決の拘束はしないんですか?」

立花:「ありません、はい、ありません」

菅野:「ってことは、渡辺さんが代表だと言えども、立花さんは渡辺さんの言うことを聞く必要ないんですよね?」

立花:「ないです。だって、お金もらえるから!」

菅野:「ですよね」

立花:「会派作ったらお金と部屋がもらえるから会派を作ってやってるのと、質問ができるからやってるだけです」

菅野:「ごめんごめん、もう1個もう1個聞かせてください。あなたが、あなたが渡辺喜美さんの言うことを聞かなくていいのは、これは当然ですよね。だって、会派の拘束がないんだもの」

立花:「言うこと聞かなきゃいけない義務はないけど、話し合いはしますよ」

菅野:「もちろん、会派ですからそうですよね。と、その逆もまた然りで、渡辺さんはあなたの言うことを聞く義務はないですよね」

立花:「はい」

菅野:「ってことは、二人いる会派の中でも、話し合いでこの会派の投票行動は決まってくるわけですよね」

立花:「話し合いなんてしません。二人で、だから、勝手にやってで終わりです」

菅野:「えっ? さっきの話し合いっていうのはどういう時にするんですか?」

立花:「あー、その、意見交換はしますよ。ただ、こっちでああしましょう、二人とも賛成とか、二人とも反対とかって話し合いはしません」

菅野:「あの、投票行動を合わせようねって話し合いは、えー、しない?」

立花:「しません、はい」

菅野:「いや、これね、僕、ずっと疑問やったんですけども、えっと、まあ、NHKの地上波もBSもワンセグも含めてスクランブル化って言うてはるやないですか。最後の目標としてね、で、アドバルーン上げはって、その後、BSだけとか、あるいは、ワンセグだけとか重ねていきはるんでしょうけれども、これに渡辺さんが同調しない場合にはどうなるんですか?」

立花:「同調してほしいなんて一言も言ってないじゃん。あの、だから、あのね、会派の話をしても、皆さん、見たら分かるでしょう。おもろない話してるなぁって。関係ないんですよ。うん、あなただけで。だから、あのね、面白いと思う人は自由だけども、皆さん、国民に僕は会派のこととか話もしてないし、それで何か違法行為をしてるわけでもないんですよ」

これは非常に重要な発言です。立花孝志は渡辺喜美と投票行動を合わせるような話し合いをしないと宣言しているので、もしNHKの受信料に関する賛成や反対の投票があっても、渡辺喜美が立花孝志とは違う方に投票する可能性があるということです。渡辺喜美と会派を組んでいるのは、本当に金と部屋の広さ以外には何もないということです。そして、「違法行為じゃないのだから自由だろ!」と言っているのです。法律に違反していなければ何をしても良いというわけではありません。NHKから国民を守る党に期待している人たちは、NHK問題を改革してほしいから投票しているわけで、同じ会派の人間が反対する可能性があるなんて、これこそ国民に対する裏切り行為でしかありません。この菅野完さんの追及により、立花孝志はキッパリと明言することになります。

画像2

菅野:「ということは、渡辺喜美さんがNHKの放送波にスクランブルをかけるという法制化の段に、その法制化に対して賛成票を投じないという可能性も現状あるわけですよね?」

立花:「ありま~す!

菅野:「ってことは、参議院の『みんなの党』って会派は何のための会派なんですか?」

立花:「お金をもらうための会派で~す! あと、場所とね、あと、質問権ですね。えー、これによって消費者庁、庁舎特別委員会にも出れますし、予算委員会にも出れるので、そういう意味で会派を作りました」

立花孝志が自分の口で明言しているのですから、これが紛れもない事実ということでしょう。立花孝志が渡辺喜美と組んでいる「みんなの党」という会派は、お金をもらうために作られたもので、NHKのスクランブル放送化を進めるような法律を作ることになっても、渡辺喜美が賛成に入れるとは限らないという話です。要するに、投票した人たちの一番の関心事である「スクランブル化」に対して、身内を賛成させることもできない会派を組んでいるということです。お金のためだから仕方がありませんが、公約よりお金の方が大事だということを自分からバラしてしまいました。これでもN国信者は立花孝志のことを信じられるというのですから、もはや宗教だと言っていいでしょう。

画像3

この後、菅野完さんは実質的な一人会派で活動している立花孝志に必要な手続き論の話を始めるのですが、精神年齢が小学生の立花孝志は、菅野完さんが話している途中で「だから、ちょっと長いんで、もう答えてるじゃん、もう」と言い出しました。国会議員なのに話を聞けないので、菅野完さんから「落ち着きなはれや」となだめられる立花孝志。ここから徐々に菅野完さんに詰められていくことになるのですが、そうなった時にはいつものヤツを繰り出すしかないのです。「そんなに言うんだったら、あなたが国会議員になればいいじゃん!」です。これに集めたN国信者がパラパラと拍手をしたんですが、これが嬉しかったのか、またテンションがおかしくなり、ニワトリがバタバタするような、いつもの発作が出ました。

画像4

画像5

立花孝志は、しょっちゅう発作が出ます。この公開討論会の最中もユラユラと体を揺らし、とても落ち着きがありません。安定した精神状態を保つことができないのだと思いますが、ここで菅野完さんは立花孝志から決定的な発言を引き出します。

菅野:「議会制民主主義の手続き論っていうのは疎かにしちゃいかんですよね? これは同意できますよね?」

立花:「疎かにしてないですよ」

菅野:「疎かにしちゃいかんですよね?」

立花:「疎かにしてないですから!」

菅野:「で、もう一つ、疎かにしてないんやったら、なんであんなに裁判に負けるんですか?」

立花:「あ、裁判に負けるのは、裁判に負けた上で法律を改正するために必要だから負けてるんですよ」

菅野:「えっ? わざと負けてはるんですか?」

立花:「わざとっていうか、だって、僕じゃない、僕じゃない人たちが作った法律なんだから。法律の解釈を聞くのが裁判でしょう? 司法でしょう? だから、司法が今、この法律が国民と世論と離れているっていうんだったら、法律を変えるために僕は国会に来ているわけですから。順番としてはおかしくないでしょう?」

菅野:「結局、わざと負けてはるんですか?」

立花:「わざとっていうか、裁判所に聞かないといけないから。だって、25歳以下の選挙権だって、裁判所に聞かないと法律の改正につながらないじゃないですか」

画像6

ここに菅野完さんの性格の悪いところが出ているんですが、立花孝志の答えに菅野完さん、爆笑です。菅野完さんが繰り返し聞いている「わざと負けているのか?」には答えないんですが、法律の解釈を聞くために裁判をしているのだそうです。っていうか、すっごくそもそもの話をするんですけど、わざわざ裁判なんか起こさなくても、国会議員なんだから、弁護士でも裁判官でも集めて「この場合はどうなるのか?」というミーティングを開けば万事解決するんじゃないでしょうか。だいたい、立花孝志が裁判に負けているのは、国会議員になる前からです。つい数ヶ月前にようやく国会議員になれたものの、ここで負けていれば3年間は塩漬けになるところだったのに、わざと裁判に負けることに意味があったのでしょうか。摂津市議の渡辺慎吾さんに裁判で負けて慰謝料を払わなければならなくなったのも、NHKをぶっ壊すことにつながるのでしょうか。9月19日には久保田学を使って訴えてきた裁判の判決も下される予定ですが。

画像7

菅野:「ワンセグの裁判負けたのデカいでしょ?」

立花:「なぜデカいんですか?

菅野:「集金人、調子乗ってますよ。このNHKずっと増収増益ですよ」

立花:「それはあなたの主観であって、べつに」

菅野:「いやいや、主観じゃない。増収増益は主観じゃなくて定量的な結果やないですか」

立花:「それ、ワンセグが原因なんですか?」

菅野:「ワンセグの売上、どこの」

立花:「それこそあなたの言うところの根拠、エビデンスはあるんですか?」

菅野:「どの報道もそう」

立花:「ワンセグの契約がどれくらい増えたのかっていう根拠をお持ちなんですか?」

菅野:「NHKの経営報道そう言うてますよ」

立花:「言うてたっていうのは間違いないですか。何件から何件に増えたの?」

菅野:「いや、定量的な表現はしてないですけど」

立花:「そもそもワンセグの契約件数は、NHKは掴んでないって表現、あの発信してるんですよ、総務省に対して」

菅野:「じゃあ、なんで増収増益なんですか?」

立花:「脅してるからでしょう、集金人が!

菅野:「そりゃそうでしょう。あんな判決出たら脅すでしょう」

立花:「それを対して、今から反、今から押し返してるんじゃないですか」

菅野:「最高裁判決出てしまいましたね」

立花:「だから、それを変えるために政治家やってるんじゃないですか」

菅野:「最高裁の判決変えるって大変ですよ?」

立花:「最高裁の判決変えるなんて言うてないですよ。法律を変えるって言ってるんです」

菅野:「どう変えるんですか?」

立花:「えっ? まず、世帯主が契約をしろとか、収入が多い人が契約しろとか、家族というのは法人と違うので、誰が代表かっていうのは明文化されていないから、そこについては法律で明文化、ほう、法令化、明文化すべきであるということは最高裁判所のあ、えー、あの人なんだろうな、えー、ちょっと名前忘れましたけど、鬼丸かおるさんが言ってますよ」

この会話もまた支離滅裂です。「法律をどう変えるんですか?」という質問をしているんですけど、裁判長がこう言っていたという紹介を始める立花孝志。だいたい、最高裁の判決が出てしまっているのに、今から押し返すもクソもあったもんじゃありません。日頃からマツコ・デラックスを訴えたり、丸山穂高の戦争発言を擁護したり、頭のおかしい言動を繰り返しているくせに、立花孝志の提案に与野党の政治家たちが乗ってくれると思っているのでしょうか。こんなことをしていたら永遠に法律なんか変えられないし、どうせまた信者たちに向けて「法律を変えない国会議員はおかしい!」と言うだけでしょう。ずっと菅野完さんが指摘していますが、立花孝志に最も欠如しているのは「手続き」なので、手続きができなくて裁判にも負けてしまうような人間が法律なんて作れるはずがないでしょうと言っているのです。ちょっと高度な話なので、立花孝志にもN国信者にも分からないステージの話かもしれません。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

今日は菅野完さんと立花孝志の公開討論会の動画を検証しているだけで1日が終わってしまいました。また1日を無駄にしてしまった気がします。しかし、気を抜くと「NHKから国民を守る党」の信者たちがパブ記事やパブ動画をアップしまくってしまうので、信者たちに言論を支配されないために、この動画の検証は必要だと思っています。お金にもならないし、ただひたすらカロリーが高い作業ではありますが、誰かがやらなければならないので、仕方なく担当しております。明日もN国レポートを無料でお届けする予定です。

いつもサポートをいただき、ありがとうございます。サポートいただいたお金は、衆院選の取材の赤字分の補填に使わせていただきます。