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【選挙ウォッチャー】 NHKから国民を守る党・動向チェック(#83)。

連日、NHKから国民を守る党の話ばかりになってしまっているのですが、今夜は「爆笑問題カーボーイ」がありますし、太田光さんにも読んでいただきたいので、今日は2本連続で「N国レポート」の無料記事をお届けさせていただきます。


■ 高須克弥院長との対談をまとめる

8月24日の夕方、「高須クリニック」の高須克弥院長と立花孝志が対談をしました。高須院長はゴリゴリのネトウヨで知られていますが、「NHKから国民を守る党」については批判的なスタンスに立ち、立花孝志の言動についても疑問を呈しています。N国信者になっているような人たちは気付きませんが、普通の人が見れば、立花孝志の説明がメチャクチャであることが、この対談で明らかです。

高須克弥院長の主張は、「5時に夢中」はバラエティー番組であり、政権を批判しようが、政党を批判しようが、マツコ・デラックスさんの毒舌は面白い。ニュース番組や報道番組ならともかく、バラエティー性の強い番組の中で、タレントが何を言ったって笑って見るのが粋というものではないかというものです。だいたいMXテレビにお金を払っているのは視聴者ではなくスポンサーなので、スポンサーが良いと思えば、発言は自由に認めるべきだとしています。対して立花孝志は「公共の電波を使わせてあげている以上、公平性が守られるべき」と言い、あらゆるテレビ番組がNHKから国民を守る党の批判はできないというスタンスです。ただし、公平性という観点であれば、これが絶賛であっても1つの政党だけを贔屓して絶賛するのは公平性に欠けているはずです。批判しているものだけが悪いと言ってしまう立花孝志は、すべてのテレビ局が朝鮮中央テレビのように、立花孝志をマンセーするようにと言っているに過ぎません。

本当かは分かりませんが、立花孝志が抗議に行っているのは「5時に夢中」のスタッフが「来てくれ」と言っているから抗議に行っているそうで、これは「5時に夢中」の現場スタッフの要請なのだそうです。めちゃくちゃ嘘松臭いですが、とにかく立花孝志の主張ではそうです。普通だったら、いくら現場のスタッフが「来てくれ」と言ったところで、そんなことをしても迷惑なだけなので断るところですが、現場のスタッフの要請に応えて迷惑行為を繰り返すって、一体、どんなメンタルをしているのでしょうか。しかも、その現場スタッフが要請している理由が「こっちは安月給で一生懸命働いているのに、高額なギャラを持っていくマツコ・デラックスが許せないので、立花さん、何とかしてください」ということだそうです。こんなものは一言、「だったら辞めちまえよ!」で終わりだと思うのですが、NHK問題でもないのに、そこに妙な正義感を出してマツコ・デラックスさんを叩きに行く立花孝志は、はっきり言って「異常」です。

さて、この討論番組の中で、立花孝志の「今後の動き」が見えてきました。まずはMXテレビをBPOに訴え、それでも埒が開かなければ総務省に直接足を運び、それでも解決できなければ名誉毀損で提訴するのだそうです。たかだかこれだけのことで提訴まですると言っているのですから、頭がおかしい以外のナニモノでもありませんが、こんなに面倒臭い奴だったら取り扱わないようにしようというメディアがたくさん出てしまうのではないかと心配になります。話は脱線しながらウダウダと続き、爆笑問題の太田光さんが批判していることには、なぜマツコ・デラックスさんのように反論しないのかという話になったのですが、これが酷いです。

「あぁ、ごめんなさい。爆笑問題さんって数字持ってますか? CMあるんですか? あぁ、ごめんなさい。あ、これは、あの、まずね、あのね、ここは、ここは非常にまずね、えー、ちょっと数字持ってないのもそうなんですけど、大事なのは、太田ヒカルさんですかね、名前は。太田さんはね、彼はね、非常に物事をよく考えていて、僕は彼に対してはあの愛情を感じてます。むしろ、いやいやいや、彼自身がどうか知らないですよ。僕がですから、主観は僕ですからね。太田さんの言動は愛情を感じてます。ですから、べつに彼が僕の批判をしようが、言うつもりもないし、深いところで僕は彼の言動をわかっているので批判するつもりはないです

参考までに、爆笑問題の太田光さんは、TBSラジオの電波に乗せ、立花孝志を思いっきり批判しています。しかも、マツコ・デラックスさんは、わずかにコメントをしただけですが、太田光さんはTBSラジオの「爆笑問題カーボーイ」の冒頭で30分近くにわたって批判をしていました。ラジオもまた公共の電波を使っていることには変わりがないわけですから、「放送法4条の公平性」を理由にMXテレビに抗議をしているのであれば、TBSラジオに抗議をしないのはおかしいですし、太田光さんから直々に「俺を出待ちしろ!」と言われているのですから、MXテレビの末端のスタッフからの要請に応えている立花孝志は、しっかりTBSラジオに抗議をして、毎週火曜の深夜1時から赤坂のTBS前で「俺を出せ!」と言って暴れないとおかしいはずです。「愛情があればOK」みたいな基準だとすると、ますます朝鮮中央テレビと変わらなくなってしまうので、公平性うんぬん言っている人間に公平性がないというのは大きな問題だと思います。

さて、ここから「立花孝志劇場」の始まりです。司会を務めるフィフィさんから「週刊文春」で報じられた「立花孝志ひとり放送局(株)」の株券を使った詐欺行為の疑いについて説明を求められたのですが、立花孝志はこのように釈明しています。

「あのね、違法かどうかについてまではね、僕も8月のじゅう、まあ、8月の14日だから今月か。あのね、これね、さすがに登記が遅いっていうことで、科料の可能性はあると言われています。科料。科料っていうのはいわゆるまあ、そのタバコをね、条例違反で吸ったぐらいのもんですわ。で、それは」

ここで高須院長は「それは違法ということですよ」と釘を刺すのですが、立花孝志は「違法とは書いていませんからね、ちゃんと週刊誌の記事をよく見てください。『詐欺行為の疑い』って書いてあるんです」と反論しますが、高須院長は「それも違法ですよ」と返します。するとここで立花孝志は、必殺の「違法と犯罪の違いって全然違いますから」と言い出しました。高須院長はさっきから「違法」と言っているので、まったく「犯罪」だとは言っていないのに、違法と犯罪の違いの話で逃れようとします。

「詐欺行為の疑いっていうのはね、例えば、人を殺したと人を殴ったでは全然違うでしょ。だから、僕はあの違法については」

ここまで言ったところで高須院長が「両方とも違法ですよ」とツッコみました。そうです、両方とも違法なんです。高須院長は何も間違ったことは言っていません。「傷害罪か殺人罪かの違いはあるけど、両方違法ですよ」と真っ当なツッコミをする高須院長。すると、このツッコミに立花孝志は、僕にもやってきた得意の「これだから違法と犯罪の違いが分からない人は」のアレをやり始めました。殺人も傷害も両方とも「犯罪」ですし、「違法」であるにもかかわらず、まるで高須院長が間違ったことを言っている人のように「これは酷い」と言うのです。これに釣られるように、ニコ生のコメント欄は「高須のボケジジィ!」みたいなコメントで溢れます。が、本当にボケているのは立花孝志の方なのです。

「だから、違法と犯罪の違いぐらいはもうちょっと理解・・・。ちょっとちょっとちょっと酷いな、これ。ちょっとごめんなさい、ちょっと酷いんで、これ1時間にしてもらっていいっすかね。酷いわ、これ。あの違法と犯罪の違いぐらいは高須先生、さすがにちょっと酷いわ、これ」

どうして立花孝志が呆れているのか全然わかりません。「酷いのはオマエだろ!」という話ですし、また「違法と犯罪の違い」を出してクリンチしてやがるのです。そして、高須院長は最も重要な証言を引き出すことに成功しました。立花孝志は「借金をした」ということになっているのですが、株として投資されたお金を選挙の資金に使い、返済の原資は「これから生まれるコンテンツ」であることを白状しているのです。株を買ったというのであれば登記されないのはおかしいですし、株主総会に呼ばれていないのはおかしいし、会社に対して発言権がないのはおかしいのです。株を買うというのは権利を買っているに等しいわけですから、これがただの借金になってしまうのはおかしいわけで、そもそも立花孝志は株を持っている人たちを把握しているのかどうかも不明です。立花孝志は3000万円を使ってしまったことも認めていますので、重要な証言をまとめておきます。

「だから流れてますよ。もちろん、会社ですから。会社から僕の報酬、で、僕の個人報酬から今度、僕の政治資金っていうのは使ってますよ。借金。あのね、ごめんなさい、僕、僕がじゃあ、借りる相手は国民なんですよ。今回の参議院だって、1億円直接借りてるんですよ。だから、何かの返済に充てるんじゃなくて、国民から借りたお金、会社として借りたお金や個人として借りたお金を政治に使ってますよ

立花孝志が自分の口で証言しているので、揺るぎない証言です。株券を発行して、個人の借金に切り替えたお金を政治資金に使っていました。さらに、高須院長とのやり取りの中で、重要な証言が飛び出しています。

立花:「返せるだけのお金しか借りてないですから。そもそも僕は100万円を上限にして借りてる。それは1人の人から1000万円借りて、その人から返せと言われたら返せなくなるから、必ず今回の参議院選挙だって、お一人300万円までですよ。だったら、もし僕が今、1億円持ってなくても、300万円だったら、こっちの人から借りて返せるし、自分のお金で返せると。だから」

高須:「いいですか。その原資はYouTubeで稼いだお金でしょう?」

立花:「違いますよ。お金を借りてるんじゃないですか」

高須:「ごめんなさい、よく知りませんけど」

立花:「あのね、原資というのは、お金を借りる時の原資っていうのは、それはお金を持っている人が原資なんです」

高須:「もちろん、そうです。そうじゃなくて、返済の原資です、僕、言っているのは」

立花:「返済の原資は、これから僕が稼ぐものじゃないですか」

高須:「これから稼ぐやつでしょ?」

立花:「そうですよね」

高須:「それで、これから稼ぐ、あの、その、あの、アテというのは何と何があるんですか。YouTube以外に」

立花:「YouTubeと議員報酬と、あとまあ役員報酬ですよね」

高須:「役員報酬っていうのは、この会社の役員報酬?」

立花:「ごめんなさい、YouTubeの収入っていうのは会社の収入ですからね、売上は。個人じゃないですから」

高須:「だから、それ、順序が逆になりますけど、会社にこれから入ってくるであろうYouTubeのお金を返済に充てるための、原資に充てようという計画だっていうことでしょ? 他にもともと資産を持っておられるわけでも何でもないわけですから。だから、返してくれって言われたらですね、さあ、これから稼いだやつでお返ししますよって。」

立花:「立花さんだったら、年利15%返してくれると思うから、立花さんだったら、いくらでも金稼いでくると思って、僕にお金を貸してくれてるだけなんで」

高須:「YouTubeが原資だってことでしょう? そのために」

立花:「だから、YouTubeだけじゃないですって言ってるでしょう。なんでそんな勝手に決めつけるんですか?」

高須:「今、お聞きしました、明確に。役員報酬と、議員報酬と、YouTubeだって。他にあるんですか?」

立花:「違いますよ。役員報酬とYouTubeは一緒ですから」

高須:「でしょ? じゃあ、YouTubeだけじゃないですか」

立花:「だけじゃないじゃないですか。僕はこれからいろんな事業をするじゃないですか」

高須:「それは何ですか?」

立花:「なんでそれをいちいちアナタに言わなきゃいけないの? いろんなことやるって

高須:「いや、疑問に答えてもらおうと思って聞いているんで」

立花:「だから、僕は早くテレビ局から、あ、ごめんなさい。テレビ局じゃないや。僕は早く政治家を辞めて、YouTubeでいろいろとこうコンテンツを作っていきたいんですよ!

これ、思いっきり立花孝志の頭をスリッパで叩いて「だから、YouTubeじゃねぇかよ!」とツッコんでやりたいです。この会話から分かるように、立花孝志の返済の原資は、議員報酬とYouTubeの広告料です。しかも、これから入ってくる予定の収入です。これこそ投資であり、株主はYouTubeの事業が大きくなっている以上、配当をもらうなり、経営に口を出すなりをさせてもらう権利があるはずですが、ただの借金になっている時点で、だいぶ話が違うはずです。馬券を買ってくれるというのでお金を出し、万馬券が当たったものの、「馬券を買うとは言ってない」と言って、当たっているのに元金を返すと言われているようなものです。株主になっている人たちは立花孝志を訴えないのでしょうか。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

こうして見れば、まともなことを言っているのは高須克弥院長だと思うのですが、ニコ生では73%の人が立花孝志を支持していて、高須院長を支持したのは10%に過ぎませんでした。いちいち立花孝志の出演する番組をチェックしているのは「N国信者」しかいないので、どれだけカルト化が進行しているのかを示す結果になっています。

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