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【選挙ウォッチャー】 取手市議選2020・分析レポート。

1月19日告示、26日投開票の取手市議選は、定数24に対して31人が立候補し、人数の上ではそれなりの激戦となりました。ただし、ポスターを見た瞬間に泡沫候補であることを予感させるような候補もチラホラ見られたため、実質的には3~4人が溢れるような戦いだと思います。そして、この取手市議選の注目ポイントは、NHKから国民を守る党から立候補している岡本介伸さんが当選してしまうかどうかです。我孫子市議選ではギリギリのところで坂本雅彦さんの当選を阻止することができたのですが、取手市も同様に岡本介伸さんの当選を阻むことができるのか。この取手市議選はNHKから国民を守る党が言うところの「松選挙」であり、それなりにお金をかけて確実に勝利することを狙った選挙です。岡本介伸さんは参院選の比例区に立候補するために600万円の自腹を切った人物であり、その恩返しとして地方選で議員にしてあげることが約束されていた人物です。我孫子市議選と取手市議選は絶対に負けてはいけない選挙だったのですが、結果から申し上げますと、NHKから国民を守る党の岡本介伸さんは落選しました。

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はっきり言いましょう。NHKから国民を守る党は、完全にオワコンです。どのへんが「選挙の天才」で、どのへんが「選挙界の秋元康」なんだか知りませんが、NHKから国民を守る党の嫌われぶりは凄まじく、昨年11月の我孫子市議選では次点でしたが、わずか2ヶ月でますます評判を落とし、今回の取手市議選では次点ですらなく、勝負になっていません。同日に行われた吉川市議選に至っては最下位で落選しており、NHKから国民を守る党がクソ政党であることがバレてしまい、「正常性バイアス」という魔法にかからなくなってしまったのだと思います。かねてから言っておりますが、立花孝志代表というのは「ホームラン級のバカ」なので、どれだけ御託を並べても人気がV字回復するようなことはありません。いよいよ本格的に借りた5億円が返済される見込みがなくなってきました。


■ 祝!N国党落選!

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まず皆さんに速報としてお伝えするべきは、NHKから国民を守る党の岡本介伸さんが無事に落選したということです。直近の小金井市長選では、立花孝志代表自ら立候補し、他の3候補が1万票以上を獲得する中、1人だけケタが2つも違う「678票」しか取れずに落選。もちろん、供託金の100万円は没収されました。「選挙の天才」「選挙の専門家」を自称しておきながら、ゲロを吐くほど票を取れない現実。今回の取手市議選も「勝つための選挙」と位置づけ、すべてのリソースを取手市議選に集中させました。告示日前日にはN国信者を使ってポスティングも実施し、かなり前から駅前に立って活動していたはずで、立花孝志代表としては「絶対に勝たせなければならない選挙」のはずでした。参院選の供託金を自腹で払っている我孫子市議選の坂本雅彦さんに続き、岡本介伸さんが落選してしまったことで、今度の衆院選の供託金を払ってくれたら地方議員にさせてあげるというビジネスモデルが崩壊したことになります。

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詳しいことは「N国マガジン1月号」でお伝えしますが、NHKから国民を守る党が勝てそうな選挙は、それほど多くありません。唯一、2月16日に行われる予定の新座市議選に当選する可能性があるくらいで、残りの選挙は落選が濃厚な選挙ばかり。この先、NHKから国民を守る党は幸福実現党と同じように、定数割れで無投票当選してしまうような過疎の村だけになっていくことでしょう。立花孝志代表は「分析は正しかった。予想通り600~700ぐらいしか取れなかった」と敗戦の弁を述べましたが、総会では取手市を勝つための選挙と位置づけ、吉川市議選に立候補したので応援してほしいと言った鬼沢宏孝さんを「勝てない」とボロクソに言い、勝てる選挙にリソースを集中するんだとキレていました。蓋を開けてみれば、あれだけ「勝てる」と豪語していた取手市議選で惨敗し、「分析は正しかった」とホザいているのですから、直前で分析が変わったのでしょうか。勝たせなければならない選挙で勝たせることができず、「予想通り」とホザいてしまう奴のことを何と言うのか。それは「無能」です。

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立花孝志代表は「市議選に投票する人と衆院選に投票する人は違う」という謎の理論を述べ、取手市議選で1.6%も取っているので、衆院選で3%を超えることも見えた。そういう点ではブレてないとホザきました。「立花インパール作戦」です。今度の衆院選で議席を増やさなければ債務超過に陥ってしまう立花孝志代表なので、強気にツッパる以外の方法がないのかもしれませんが、「NHKから国民を守る党」が支持率を大幅に回復し、衆院選で結果を残すための方法はたったの一つです。それは今すぐできる、とても簡単なことなのですが、立花孝志代表には絶対にできません。「NHKから国民を守る党」の支持率を回復する唯一の方法は、「ちゃんとNHKの問題に正しい手続きで取り組む」です。反社会的な言動の一切をやめ、時間がかかっても真摯に対応していくことです。かつてN国信者だった人も、現役のN国信者たちも、望んでいることは「NHK問題の改革」であるはずです。ところが、NHKから国民を守る党は今日の今日までNHK問題をちゃんと解決するための行動はろくすっぽしていません。それどころか、社会に迷惑をかける行為を繰り返すのみ。僕たちが批判しているのは終始一貫、NHK問題にろくすっぽ取り組まず、社会に迷惑をかけることしかやっていないアホのN国党員に対してであり、そもそも政治思想やNHK問題を改革する意志を否定しているものではありません。むしろ、社会に迷惑をかけてばっかりでNHK問題に取り組まないクソ政党を税金で食わせることの方が、よっぽど世の中のためにならないのですから、こんな政党は潰すべきです。

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いまや「N国出たら居住を疑え」という格言があるように、落選した岡本介伸さんは翌日には家を解約して取手から撤収したそうです。取手市に対して何の愛着もなかったことを示していますが、冷蔵庫や洗濯機など生活に必要な家具・家電の一切合切があるはずなのに、たった1日で撤収ができるものでしょうか。もともと狛江市議選に立候補していて、落下傘で取手市に来ている候補なので、立川市の久保田学さんや新宿区の松田美樹さんを見ればわかるように、居住実態は非常に疑わしいです。間違って当選でもしていたら被選挙権のない人間が当選することになり、選挙そのものが歪められることになってしまうので、落選したのは本当に良かったと思います。こんなに不真面目で税金を無駄に使うアホは、政治に関わらせてはなりません。これからもNHKから国民を守る党に投票してはいけません。


■ 岡本介伸候補の主張

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もし取手市議選が去年の8月頃に行われていたとしたら、岡本介伸さんは楽勝だったことでしょう。しかし、参院選から約半年でNHKから国民を守る党に対する信頼は完全に失われました。NHK問題以外にも、いじめ問題やロマンスカーの誘致などを打ち出し、無党派層に投票してもらおうと考えたようですが、それ以上に「NHKから国民を守る党の評判が悪かった」と言えると思います。もしNHKから国民を守る党の選挙戦略で見習うところがあるとするならば、毎日のように駅前の一等地に毎日立って有権者に訴えるという、票を取るための選挙戦略がしっかりできていたことです。実は最近まで、こうした選挙戦略を立花孝志代表が考えているのかと思われていたのですが、これにもカラクリがあったことがわかっています。というのも、昨年末にNHKから国民を守る党の公式サイトのサーバー入れ替え作業があったのですが、このドメインを取っていたのは選挙プランナーのオッサンで、どうやらNHKから国民を守る党の選挙戦略は、この選挙プランナーとともに進められているようなのです。NHKから国民を守る党の選挙戦略で評価すべきは、実はネット戦略ではなく、駅前を中心に行われているドブ板選挙なのですが、そのドブ板選挙も最近ではさらにバージョンアップされていることがわかりました。

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上尾市議選朝霞市議選では、候補者が選挙カーに乗って活動していたように思うのですが、岡本介伸さんは車通りの多い場所で、ひたすら車に向かって手を振る作戦を展開していました。地方ではよく見る光景なのですが、このように名前とNHKから国民を守る党を覚えてもらうための作戦は、しっかり展開していたのです。逆に言えば、これだけやっているのに票が取れないということになるので、NHKから国民を守る党がウンコ政党であるということがしっかり浸透してきたとも言えます。車通りが多いところを選んだ結果、岡本介伸さんは取手市ではなく、龍ケ崎市で手を振っていたわけなんですが、お金をかけ、体内にインフルエンザウイルスが残った状態で外に出て、取手市議選に挑んでいたわけなのですが、しっかり落選していたので祝勝会ができます。


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