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【選挙ウォッチャー】 ゆっくり政治チャンネルのYouTubeに対する反論(#1)。

 福島第一原発の汚染水の海洋放出について、8月末に、誰でもわかるように入浴剤を使って解説をしたところ、ネトウヨや表現の自由戦士に仕上がってしまったアホの子たちが、動画の意図をまったく理解せず、間違った解釈や間違った知識に広げることになってしまいましたので、ここでしっかり反論をまとめておこうと思います。
 残念ながら、ネトウヨや表現の自由戦士に仕上がってしまったアホのオジサンたちは、基本的に文字を読むことができないため、本当は動画で解説してあげるべきかもしれませんが、先日もアホの子のために3時間以上も時間を作ってあげましたが、完全に無駄でした。しかし、アホのオジサンたちには分からなくても、普通の人には分かるはずです。反論をしないというのは間違った解釈を認めたも同然なので、「そうではない」ということは、しっかり主張しておかなければなりません。


■ 「ゆっくり政治チャンネル」への反論

 今回は、オタクとネトウヨをこじらせ、非常に残念な仕上がりになっているVTuberの「ゆっくり政治チャンネル」なるものに反論いたします。タイトルは「【ゆっくり解説】科学を理解できない処理水放出反対派たち」です。
 そもそもネトウヨになるぐらい頭の悪い奴は、物事を0か100でしか考えられないので、「反対している人たちは全員、科学を理解していない」と雑にまとめていますが、将来的に海洋放出を廃炉プロセスの中に入れ込むとしても、タイミングの問題もあるでしょうし、より安全性を担保するための仕組み作りが必要だという考え方もあるので、「もしちゃんと合理的な道筋をつけられるのなら賛成だけど、今はけっして合理的な道筋がついているとは言えないので、現段階では反対である」という意見があることを無視しています。ちなみに、僕はコレです。
 海洋放出に反対している人たちの意見は、実に複雑でさまざま。こうした反対意見を雑にくくって「科学を理解していないから」と言ってしまうところが、いかにもオタクとネトウヨをこじらせて、こんなアホな動画をアップしても恥ずかしくないオッサンのやりそうなことです。

さっそく反対派は「科学を理解できていない」と印象付けようとしている(引用元リンク

 さて、ネトウヨというのは、そもそも「どうして処理水と名付けた水を海に放出することに反対しているのか」がわかりません。「俺はいいと思うんだけどなぁ!」と思えば、あとは「科学的に理解できていないから」ということで全部片付いてしまうので、こちらが何を説明しようとも、彼らは一生理解できません。なので、「理解できない=異常な言動」となります。

投稿者とは「ゆっくり政治チャンネル」を作っている匿名のオッサンのこと(引用元リンク
計算は間違っているかもしれず、正確ではない可能性は高いと自白(引用元リンク

 まず冒頭からツッコミどころが満載です。
 この動画を作っているアホは、自分のことを「数弱文系」と名乗り、計算式などが間違えている可能性があると断りを入れた上で、「ちだいよりは根拠のあることを言っている自信はあるが、正確ではない可能性は高い」というエクスキューズをかましています。「正確ではない可能性が高いけど、それでも『ちだい』とかホザくバカよりは根拠がある!」です。自分で正確ではない可能性が高いと言っておきながら、何を根拠に僕よりも根拠があると言っているのかが逆に知りたいです。そして、正確ではないのに根拠のあることを言っている自信は、どこから来るのでしょうか。このエクスキューズをしている時点で、モノホンのバカであることに視聴者も気づいていただきたいです。

動画の説明が「アレコレ言う動画」となっている時点で、理解はできていない(引用元リンク

 僕が「自分は放射能に詳しい」と言っているというのは、少なくとも、今日の今日まで12年間、福島第一原発事故をまったく直視してきたことがないアホの子たちよりは詳しいということは、間違いありません。世の中にはアカデミアの世界に、放射能を専門とする科学者の方がいて、その方々より僕の方が詳しいというつもりは毛頭ありません。

 僕は「福島第一原発事故の後、どの食品がどれくらい汚染されたのか」をまとめた人間であり、当然、この本をまとめるために必要な知識はありますが、放射能のことなら何でも知っているというわけではありません。
 ただ、少なくとも「ゆっくり政治チャンネル」なるものを作っているネトウヨのアホの子よりは、圧倒的に知っていることが多いです。これだけはキッチリと断言しておきます。

入浴剤を使った解説を「実験」だと考えてしまうアホの子たち(引用元リンク

 アホの子たちは、意図的に「実験」という言葉を使っており、まるでバカが賢いフリをしているかのように言いたいのでしょうが、お風呂に入浴剤を入れて説明しているのは、一度言語化したものを再ビジュアル化しているに過ぎず、これを「実験」と捉えてしまう時点で、あんまり「本物の実験」を見たことがないのではないかと思わずにはいられません。

「これが左翼の心の拠り所おおおぉぉ・・・ブリブリブリュリュリュリュッ!」(引用元リンク

 そして、これが「左翼の間で爆発的な支持を得た」ということになっていますが、実際は、アホのネトウヨたちが大騒ぎをするまで、ほとんど見られていませんでした。さらに「Twitter左翼の拠り所」とホザいていますが、先程も申した通り、この動画はアホのネトウヨにしか見られていないので、心の拠り所にもなっていないのが現状です。脳内でオリジナルのストーリーが出来上がってしまうのが、いかにもネトウヨらしいところです。

「計算が間違ってるかもしれない」の数弱オジサンがどの口で言うのか(引用元リンク
今からたっぷりと図表などを用いて、アホのために解説して差し上げましょう(引用元リンク
誰でも分かるはずが、ネトウヨぐらいアホの子たちはわからない(引用元リンク

 そうです。この動画を見れば、だいたいの人は、僕が何を言おうとしているのかが分かるはずですが、とにかく政府が安全だと判断したのなら、絶対に安全だと言い張ってきかないネトウヨには、どんなにわかりやすく説明したところで、一生理解はできません。

「確かにこの表現自体は間違っていない」と認めてしまったアホの子(引用元リンク
どうやら「総量」の概念を少しぐらい理解できたようだ(引用元リンク
放出される汚染物質の総量は何しても変わらないは理解できたようだ(引用元リンク
最終的に「左翼はこれを大発見だと思っているッ!」(引用元リンク

 オタクとネトウヨをこじらせて「ゆっくり政治チャンネル」なんてものを作ってしまうアホの子は、「タンクの汚染水を全部捨てたら総量が変わらないということが、左翼にとっての大発見だったんだ!」と言いながら、キャラクターの顔が青ざめる演出を加えていますが、こんなものは発見でも何でもなく、「太陽は東から昇る」と同じぐらいの当たり前の話です。
 しかし、ネトウヨぐらいになると、「た、た、太陽が、ひ、東から昇っているぅ! 嘘だっ! まさか東から昇るなんて! 北でも南でもなく、ましてや西でもなく、ひ、東から・・・。だ、大発見だあぁぁぁ!!!」ぐらいのリアクションをしていると思っています。今さらこんなことをいちいち大発見していたら、セシウムの本なんて書けるはずがありまへんがな!

動画で説明されていることも、まともに理解できていないネトウヨ(引用元リンク

 そして、この「要約③」には、致命的な誤りがあります。
 アホは「12年生きる魚には生物濃縮によって放射性物質が溜まる」とまとめていますが、僕がこの動画の中で、どのように述べているのかを、もう一度見てみてください。

(8分09秒~)
「海はお魚がいるんです。クロソイというお魚が1万8000ベクレルでございましたね。1万8000ベクレルのセシウムが入っているというお魚が釣れています。クロソイちゃんはだいたいね、だいたい10年ぐらい寿命があるんで、もしかしたら12年経っているんで、まあ、小さな頃からコツコツと育って12年、だいぶお爺ちゃんのクロソイがね、この中で釣れて、1万8000ベクレルっていう可能性もまあ・・・、ないんですねぇ!

 アホの子たちは、今も福島第一原発の港湾周辺が新たに汚染されていると考えたくないでしょうから、ひょっとして「汚染されたのは12年前の原発事故が原因だ!」とホザきかねないと思い、ちょっと振りながら、ここで明確に否定しているのですが、本物のアホは、そんな高度な話にならず、「12年生きる魚には放射性物質が溜まるって言ってるぅぅぅ!」でした。さすがにここまでリテラシーのないアホは想定できん!
 ちなみに、1万8000ベクレルのクロソイの推定年齢は4歳なので、福島第一原発事故直後に生きていたわけではなく、つまり、最近の海洋汚染によって、体内にセシウムを溜めていると考えられます。
 あまりにリテラシーが無さすぎて、僕の発言とは真逆の解釈をしてしまうアホの子たちですが、処理水より海水の方が濃度が高いのではないかという話については、「噂がある程度」という認識です。

1万8000ベクレルのクロソイが見つかっていることこそが汚染の証明(引用元リンク

 普通に考えれば分かることですが、どうして海に汚染水が漏れていないのに、原発事故から12年経った今、1万8000ベクレルのクロソイが見つかってしまうのでしょうか。
 この1万8000ベクレルのクロソイが見つかっていることこそ、新たな汚染が起こっていることの証明であり、「噂」ではなく「現実」です。12年前の原発事故によるものでなければ、それは「新たな汚染」だということになります。

リテラシーのないアホが間違った説明をしている(引用元リンク)

 ネトウヨになるぐらいのアホというのは、文章も読めないけど、動画で解説されても間違えて解釈してしまうので、「長生きの魚には生物濃縮が起こる」とホザいていますが、そんなことはありません。そんなもの周辺海域の汚染の具合によって変わるに決まってまんがな!
 そして、福島第一原発事故の後、アホの子たちはゲームばっかりして、ろくすっぽ放射能汚染と向き合うことがなかったため、無知を極め、こんなことを言い出しました。

「そんなこと言ったら川と海の合流部分の濃度は高くなるやろ!」は、その通り(引用元リンク

 もし海流では表面の海水しか動かないから汚染物質が下の方に溜まってしまうと言うなら、今頃、川と海との合流部分は、めっちゃすんごいことになっているはずだが、そんなことは聞いたこともない。もしそんなこと言っている学者とかがいるなら、出してみろ!
 これがアホの子たちの主張になるかと思いますが、実際、アホが考えた通り、川と海の合流部分(河口付近)というのは、海底の土のセシウムの濃度が高くなっていることが、近畿大学のほか、国立研究開発法人水産研究・教育機構の資源海洋部海洋動態グループの主任研究員の研究によっても明らかになっています。川を流れてきたセシウムは、河口付近に溜まります。
 しかも、このレポートにも書いてありますが、「河川から流入した懸濁態セシウム137のうち、80%以上が河口から8km以内に堆積する」とあります。つまり、放出した放射性物質が何でもかんでも海の水に運ばれて流されていくと思ったら大間違いだということです。

30年間も海に流され続けたら、周辺の海底が汚染されることは間違いない(引用元リンク

 なので、海洋放出には「手元の濃度」という概念とは別に「時間軸」を合わせて考えなければなりません。結局のところ、どれだけ手元を薄めたところで「時間」「総量」を考えた場合、タンクの汚染水をすべて同じ場所から放出することになり、ここから30年という単位(もしこれを本気でやり続けた場合には30年では終わらないと考えられる)をやり続ければ、海の水ですべてが流れていくわけではないので、まず放出口の周辺の海底の土から汚染されていくことになります。トリチウム以外の僅かな核種を無視してはいけません。生物濃縮をすれば意味がないからです。
 つまりは、汚染水のタンクの水を「すべての海の水で割る」という考え方そのものが、めっちゃアホの子ならではの発想であり、海底には土と合わせて海藻があるので、「ヨウ素129」などは海藻に生物濃縮し、それを魚が食べる形で、魚に影響を及ぼす可能性があるというわけです。

大切なのは、放出し続けた場合の海底の土や海藻への蓄積である(引用元リンク

 そして、この汚染水問題の厄介なところは、「時間の長さ」にあります。
 ぶっちゃけた話、タンク1杯分を1回だけ海に捨てるというのなら、僕も反対はしません。しかし、この汚染水の計画は「30年」であり、実際にはもっと長くなると考えられることから、少なくとも、福島第一原発事故から現在に至るまでの時間の、さらにその3倍もの間、ヨウ素129については1リットルあたり2ベクレル程度の物を流すというのです。
 素人にはあまりピンと来ないかもしれませんが、セシウムの2ベクレルとヨウ素129の2ベクレルでは、深刻さがまったく異なります。セシウムを測定し続けてきた身として、「セシウムも危険」と言いたいところではありますが、僕がセシウムを測定してきた理由は、セシウムが検出されるということは、ストロンチウム90などの危険な核種が存在するから。セシウムを一つの指標として、より危険な核種を取り込むことから身を守るのです。
 アホの子たちは、ヨウ素129の半減期は1570万年なので、崩壊する時に放射線を放つ性質を考えれば、滅多に放射線を放つことのない核種ではないかと言うかもしれませんが、その滅多に放射線を放つことがない核種が2ベクレルあるということは、物質としては異常なほど大量にあって、ほぼ半減することなく、そこにあり続けるということになります。昨今、問題として取り上げられる「PFAS」のように、ほとんど永久になくなることのない有害物質が、半永久的にあり続ける。そして、これを30年がかりでやるというのですから、「時間の長さ」を考えた時に、今は大丈夫でも、時間が経てば経つほど事態は深刻になり、一度でも海に流せば、それを再び回収することはほぼ不可能。そんなことなら最初から流さない方が良いし、もしくは、さらに取り除くための技術を開発しなければなりません。
 かねてから懸念しているのは、トリチウムではありません。トリチウムもトリチウムで問題があるので、「トリチウムだから大丈夫だ」と言うつもりはありませんが、ヨウ素129は海藻から生物濃縮を起こします。どれだけ薄めたところで、濃縮してしまえば意味がありません。

この入浴剤で表現しているのは「30年」という時間軸である(引用元リンク

 先程も申し上げた通り、川を流れてきたセシウムですら、地球上のすべての海の水で割ることができず、河口付近に堆積しています。放水口からどれだけ勢いよく水を捨てたところで、トリチウムは流れていくでしょうが、それ以外の核種はどんどん周辺海域の海の底に放射性物質が堆積することが目に見えています。
 そして、放出されるものは「ヨウ素131」を2ベクレルではなく、「ヨウ素129」を2ベクレルなのです。この2ベクレルは、もちろん「1リットルあたり」というエクスキューズがつきます。1リットルなら2ベクレルですが、総量は2リットルなら4ベクレル、3リットルなら6ベクレル。大量に放出すれば放出するほど、環境に放出される「ヨウ素129」の量は多くなります。放射性物質に色がついていないので分かりにくいですが、もし色がついていたら、それは入浴剤と同じことが起こっているのです。それが皆さんにお伝えしたい「総量」「時間軸」の概念です。

アホの子には「総量」と「時間軸」の概念は理解不能なので、バカ動画に見える(引用元リンク

 アホの子たちは、そもそも話の中身をまったく理解していません。
 この入浴剤で表現しているのは、「総量」「時間軸」であると、何度も言い続けています。浴槽の水を地球上の海の水と考えるのは、取り切れないトリチウム以外の核種が海底に堆積する性質を持っていることを無視しているため、ナンセンスです。そして、「ちょっとだから大丈夫だ」を30年という長期の時間軸に当てはめた場合、周辺海域に堆積することを念頭に入れれば、「ちょっと」が30年後には「いっぱい」になっています。セシウム137やストロンチウム90なら、最初に捨てた分から半減期を迎えていくかもしれませんが、「ヨウ素129」は半永久です。
 そして、一番の問題は「ネトウヨ」という「保守」「愛国」を謳うアホの子たちが、こうした問題を無視していることです。やがて海域で獲れる魚に汚染が見つかれば、その魚の価値は下がり、けっして安全とは言い難い魚を未来の子どもたちが「中国に勝つ」と言いながら、学校給食で食べることになる。アホの子たちの年齢層は40代~50代が中心です。オマエらは魚がどれだけ汚染されていても自由に食べられる年齢です。しかし、離乳食や幼稚園・小学校で使われる給食が汚染されると、それは将来の健康に影響を及ぼす可能性があります。ヨウ素131の健康被害(小児甲状腺がん等)が当時、子どもだった人に多く見られるのは、子どもほど内部被曝の影響は大きいからです。「保守」「愛国」と言っている人間が、日本の子どもたちのことを考えられないなんて、どれだけ腐っているのでしょうか。はっきり言って、テメエらがバカだから、この国は衰退しているのです。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

 僕たちの「食」にとって欠かせない日本の田んぼ、畑、そして海が汚染されるのは、「トリチウム処理水」と名付けた水が初めてではありません。僕たちはそもそも福島第一原発事故によって、既に汚染のシミュレーションはできています。
 当時、どのように食品が汚染され、どのような影響を与えたのか。僕たちはデータを持っているのです。今日の今日まで、ありとあらゆる食品が汚染されてしまった過去を無視してきた日本人は、「トリチウム汚染水」と名付けた水の海洋放出に賛成し、福島の魚を食べようと言います。今はまだ余裕で食べられますが、30年後は分かりません。30年後に大丈夫じゃなかった時の責任は、一体、誰が取るのでしょうか。30年後の日本の子どもたちに、僕たちはどう説明すればいいのでしょうか。
 動画で説明していることとは真逆の解釈をしてしまうぐらいにリテラシーのないネトウヨのアホの子に対する反論は、まだまだ続きます。現時点で7500文字を超えましたので、この続きはまた次回。


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