怒濤の大阪シリーズですが、今日は大阪府議選の東成区選挙区の模様をお届けします。東成区は、僕が大阪に行った時に定宿にしている通称「１４００円の宿」がある場所で、今回もここを拠点に取材をしていました。１２００円台で泊まることもできるので、かなりお得なんですけど、値段がこれだけ安くても快適そのもの。これから選挙ウォッチャーを始めようという人に、ぜひ教えてあげたいです。

徳永 慎市　５２　現　自民党
藪田 将天　４０　新　大阪維新の会

東成区の定数は１なので、完全にマッチレースです。これだけ大阪維新の会に風が吹いていれば、この戦いで大阪維新の会の候補者が負けることは考えにくいのですが、自民党もプライドに賭けて負けるわけにはいきません。果たして、どのような結果になったのでしょうか。

■ 丸山穂高の飲酒醜態事件の顛末

東成区の選挙とは直接的な関係はありませんが、大阪維新の会（日本維新の会）の大ブレーキになっている存在としてチェックしておかなければならないのが丸山穂高です。つい最近までTwitter上で、国会議員としての資質に欠けるような調子こきクソリプを連発しており、国民を見下している様子がありありと伝わってきたわけですが、日頃からの悪い態度が北方領土で炸裂。ロシアとの国際問題にも発展するレベルの醜態を晒したのです。今、丸山穂高からクソリプを送られていた人たちは、この事件をどのような気持ちで見ているのでしょうか。

【参考記事】丸山穂高の発言チェック（＃１）
【参考記事】丸山穂高の発言チェック（＃２）
【参考記事】丸山穂高の発言チェック（＃３）

僕にマークされて、いちいち記事にされるようになったら、人間として終わっているレベルだと思った方がいいと思いますが、丸山穂高は「（北方領土を）戦争で取り返せばいい」などの発言をしたほか、「おっぱい揉みに行きたい」などの言葉を繰り返し、「飲みに出るぞ」と言って政府関係職員らに止められると「なぜだめなんだ」「俺は議員で不逮捕特権があるから関係ない」などと騒いだそうです。コップを机で叩き、大声を張り上げることもあったそうで、止めるのに強い力が必要だったとの証言もあるそうです。こうした問題行動に対して、大阪維新の会は丸山穂高を除名にした上、松井一郎自ら１時間以上にわたって謝罪会見を開いて、「まず謝罪です。我が党に所属していた議員が、元島民の皆さんを傷つける発言と行動をしたことについて、代表として大変申し訳ないということで、謝罪をさせていただいた」としています。このあたりは意外としっかりしているのですが、丸山穂高が立候補していた大阪１９区について、日本維新の会は前衆議院議員の伊東信久さんを擁立する方針を固め、丸山穂高の立候補できる環境を奪いました。そもそも今回の事件で丸山穂高に投票する人はいなくなったと思いますが、そこに日本維新の会から前衆議院議員が立候補してくるというのですから、丸山穂高は衆議院が解散した瞬間に一般ピープルに戻ることが実質的に確定しているということになります。

丸山穂高の処遇をめぐり、日本維新の会は徹底して「クビにするべきだ」というスタンスを取っています。松井一郎代表は「辞職を促している。彼のこれからの人生のためにも早急に潔く身を処すべきだ。辞職勧告決議案が出れば賛成する」と表明。馬場信之幹事長もまた「与野党問わず（辞職勧告決議案を）提出してほしい」と記者会見で呼び掛けました。辞職勧告決議案を提出するには衆議院議員２０人以上の賛同が必要ですが、維新単独では１１人しかいないため、他党に協力を呼び掛ける形になりました。ただ、こうした動きに対して丸山穂高は「提出され審議されるなら、こちらも相応の反論や弁明を行います」と表明。議員の不倫をYouTubeを使って暴露するなどとも言っており、狂い方がＮＨＫから国民を守る党の立花孝志と一緒です。今、日本の議会はヤバい奴に椅子を占拠されているということに多くの国民が気付くべきでしょう。そして、丸山穂高が所属していた日本維新の会が「辞職勧告」を呼び掛けているのに対し、こうした動きに消極的なのが自民党と公明党です。実際に犯罪をしたならともかく、酔っ払った時の態度が悪いぐらいで議員辞職させていては、これまで自民党はどれだけの人を辞職勧告しなければならないのかが分からなくなってしまう。西日本豪雨災害の時には赤坂自民亭で「酒を飲んでワァー」だったわけですし、立憲民主党と日本維新の会が「議員辞職案」を提出しているのに対し、自民党と公明党は議員辞職ではなく「譴責（けんせき）」という案を出しました。「譴責」とは簡単に言うと「始末書を書け」ということです。しかし、週刊新潮先生が報じているところによると、丸山穂高の醜態はこんなものではないというのです。コニャックをしこたま飲んだ後、ムネオハウスに帰ってきた丸山穂高は、ムネオハウスの入口でタバコを吸っていたそうなんですが、そこにロシア人家族が送られて帰ってきて、ロシア人の５歳くらいの小さな女の子に突然駆け寄り、抱きついてキスを繰り返したといい、その時はロシア人の親や同行者は気持ち悪そうに見えていたそうなんですが、これもスキンシップの一環かと思っていたら、その後に「女を買いに行かせろ」などと発言していたそうなのです。訪問前日には日露外相会談の内容をブリーフ（要点をかいつまんでまとめる）しろと外務省関係者に詰め寄り、「しないなら国後・色丹に日本国旗を立ててやる」と脅しをかけていたそうです。そもそも、めちゃくちゃヤバい奴だったということです。５日には安倍晋三総理が丸山穂高の醜態事件について問われ、「遺憾である」と表明。６日には本会議で何らかの処分が可決される見通しとなっており、国会中継から目が離せません。