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おいしく安全にいただくために

「食品衛生責任者」の講義内容のなかで「知らなかった!」「気をつけよう!」「面白い!」と思ったことを紹介します。日常の食生活に関わるちょっと驚きの内容です。(取得の大まかな流れは前の記事へ)


1、生肉の安全性は鮮度じゃないの?
2、感染性胃腸炎ってなに?
3、最近急増している食中毒の原因のはなし

1、生肉の安全性は鮮度じゃないの?

飲食店で見かける「生」のお肉。刺し身として出されているのをメニューでも見かけます。

この生肉。「うちの店の肉は新鮮だから安全です」という話だけでは安全ではないそうです。

なぜなら肉の安全性は「鮮度」ではなく「肉の処理方法」に影響しているから。市場に出ている肉が食中毒菌に汚染されるのは、家畜の腸内に生息している菌が、「内臓の処理」をするときに付着してしまうことが原因。

特にニワトリのような小さな家畜は、内臓が小さく腸の処理が難しいため、技術が進歩した近年でも、市場に出回っている約4割の肉は食中毒菌となるカンピロバクターが付着しているとのこと。食べるときには十分な加熱が必要です。

(10年ほど前までは、お店に売られている肉の100%に付着していたそうです。技術は日々進歩しているんですね。)

もちろん、ウシやブタも鮮度ではなく、処理の方法次第で食中毒菌が付着してしまう可能性があります。ですから、技術の高い場所で食肉加工されているかどうかが大切だということです。

2、感染性胃腸炎ってなに?

食中毒かもしれない!ノロウイルスかもしれない!と思って病院を受診したときに、お医者さんの口から告げられる病名がこの「感染性胃腸炎」です。

「感染性胃腸炎」は、菌やウイルスが原因と考えられる症状全般に告げられるもの。細かな原因の特定は、集団食中毒などの事件となったときに保健所が調べて確定するため、病院で「感染性胃腸炎です」と診断されても「良かった、ノロウイルスじゃなかった」と安心できないということです。

やっかいなのは、「ノロじゃない」と思って、人のたくさんいるところに行ってしまうと、ウイルスを撒き散らしてしまうこと。嘔吐物だけではなく、感染している人の手や指にもついており、しかも他のウイルスより圧倒的に少ない数で発症してしまいます。感染力が強いのです。

そんなやっかいものなのに、なぜ病院で検査をしないのかというと、検査は幼児と高齢者だけしか保険が効かないこと、O157のように死に直結するような緊急性が高くないこと、病院で行う検査キットの性能が不確かなこと、などがあるそうです。

高額を払って検査したのにその結果が不確かなら、たしかに積極的に検査しましょうとは言いにくいですね。

流行期に症状が出たときはほぼ間違いなくノロウイルスと考えたほうが良いとのことなので、「あやしい」と思ったときは、他の人に移さないよう配慮が必要です。もちろん、予防のための手洗いは徹底したほうが良さそうです。

3、最近急増している食中毒の原因のはなし

かつてはO-157などの病原性大腸菌が食中毒の原因としては多かったのですが、十分な加熱や消毒が一般的になってきており近年は減少傾向。今多いのは、ノロウイルスとカンピロバクター、そして寄生虫だという話を聞きました。

き、寄生虫・・・?!!

寄生虫はかなり昔に猛威をふるったそうですが、上下水道の普及と駆除する薬の開発で激減しました。

ところが近年ふたたび増えているのだそうです。なぜ!?

感染源となる魚は、サバやニシン、アジ、イワシなどのおなじみの魚。この魚の内臓に潜んでいるのが「アニサキス」という寄生虫。体長2〜3センチで白っぽく、うずまき状になっていることが多いそうです。

この寄生虫が最近、食中毒の原因になる背景には、輸送技術の発達が影響していました。

かつて魚は水揚げされたあと、生のままで長距離輸送することが難しかったため、港のそばで解体され加工や冷凍をされて運ばれていました。アニサキスは通常、魚の内蔵にいるため、水揚げ後の解体で内蔵と一緒に処理されていたのです。

ところが、チルド輸送の技術が発達し、魚は生のまま遠くまで運ばれるようになりました。

アニサキスの弱点はマイナス20℃以下での冷凍。しかしチルド輸送ではそこまで温度が下がらないため、内臓の中にいたアニサキスたちは時間をかけて外に移動してしまうことがあり、魚の表面に付着した状態でお店に届く場合がでてくるのです。

感染する最も多い例は、付着していることに気が付かず、刺身で食べてしまうこと。もちろん家庭でも油断できません。

目で見てわかる大きさなので、生魚を扱うときには表面を十分確認して、さらに表面をよく水で洗うことが効果的な予防法です。

以上が、「そうだったのか!」と思った内容でした。寄生虫は、見た目にもちょっとアレですし、気をつけたいところです…。
講習を受けて、食べる、飲む、という行為は、安全であるという信用が土台になっているのだなということを感じました。

改めて飲食に関わるサービスを提供している方へ感謝!

自分でも注意して大切に食品を取り扱おうと思います。

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Chie Aoyama

自分の気持ちにもっと素直に、毎日を丁寧に過ごしたいと感じ、17年勤めた教師&教育行政職を退職。 好きなことは、本と人と言葉との出会い。必要な言葉を必要な人に届けられるような生き方をしたいです。 https://mobile.twitter.com/ame_moyou_79
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