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海外日本語教育についての記録_2021.5.1

年に一回くらいしか更新していないnoteですが、今日はここバルセロナにおける子供達の日本語教育について記録しておこうと思います。時が経つとこういう具体的な体験も忘れてしまうので。

現在息子は6歳(小一)、娘は2歳10ヶ月。
家族の中で唯一の日本語話者の私が仕事で子供と触れ合える時間が少ない中、日本語を習得させるにはどうすればいいのかと上の子が小さい時はそれは心を悩ませたものでしたが、長男が赤ちゃんの時友人に聞いた「1日15分でも子供としっかり触れ合う時間があれば(愛情面では)大丈夫。」という言葉を心の支えに、日本語教育に関しても出来るだけの事をしてきました。

その結果か、はたまた単に運が良いいのか、今のところ子供達は当時想像した以上に日本語ネイティブらしく育ってくれていると思います。上の子に関しては、多分日本の同年代の子と比べるとどうしても語彙数など劣るとは思いますが、訛りもなく普通にネイティブ風になっていると思います。下の子は女子ということもあり元々お喋りなのでこちらもかなり普通に日本語で会話が成立しています。

とはいえ彼らの第一母国語はスペイン語なので、妹の成長と共に兄妹間の会話も90%スペイン語になってしまいましたが、、でも兄に頼むと一瞬だけ会話を日本語に切り替えてくれたり(といっても私が介入しないとすぐにスペイン語に戻ってしまう)二人とも私とは100%日本語で会話するようになりました。

悩ましいのは公園などで現地の他の子供に会った時などにスペイン語を使わないと会話の輪が成り立たないことですが、それでも私は長男が小さい時は彼に対してはできるだけ日本語しか使わないようにしていました。(言葉習得時に同一人物が複数言語をミックスすると、子供には言語の区別がつかないので混乱すると言われているので)
今はもう大丈夫かなという安心感が出てきたのでもうちょっと緩く、他の子供がいる時はスペイン語で話しかけたりしていますが、それでも子供達は私には日本語で返してきます。

義理家族といるシチュエーションでも、例え誰も私の話を理解出来なくても、子供達に対しては赤ちゃんの時からずっと日本語を使い続けてきました。子供が小さい頃は「何言ってるか分からん」と義父に文句を言われたり、自分一人で一方的に日本語で話しかけ続けるのがしんどいと感じることもありましたが、子供達が会話が出来るようになると随分楽になりました。

本の読み聞かせなどの他にやってみて効果があったのは:

● 子供が現地語の単語を日本語の文脈にミックスしてきた時には、丁寧にそのフレーズを全部日本語で繰り返して、最後に「へ〜(全文脈)なんだ〜!」と言う。面倒ですが直した単語は次から日本語に直っていることが多く、効果アリを実感します。

●現地語のアニメなどを見ている時でも通りすがりに家事の合間に日本語で状況説明の茶々を入れたりする。

●現地語のTVCMは長いのでミュートにして全部適当に日本語にアフレコする。しょっちゅうやるのですが子供にばかウケです。洗剤のCMとか「うわ何コレめちゃいい匂い〜!」程度の適当さで。

●寝る前の15~20分間のお話タイム。お題は昔話、創作話、好きなアニメや家族のパロディ話、偉人の伝記、歴史、子供が小さい時の話、自分の子供の頃の話、昔やったバイトの話、人種、国際、戦争、宇宙、星、タイムマシン、料理の作り方、働く動物、世界で一番XXなXX、世界の珍味、工場見学の話、クイズ等々、どんなにくだらないことでも世界は子供の知らないことでいっぱいなので楽しんで聞いてくれます。働く動物の話(盲導犬とか空港のマルチーズとか)などかなり食いついていました。

文字学習に関しては平仮名、カタカナ、漢字共に一覧表指さし、クイズ形式、かるたなど長男に対しては効果がありましたが、妹には平仮名現在かなり苦戦しています。お喋りは好きだけど文字に関してはあまり興味がないのか、、そんな訳で私は最近はあいうえおの歌を鼻歌で歌い続けている日々です。
長男に関してもこれからの漢字学習が本当の日本語習得正念場になってくるでしょうし、学校で使われているカタラン語(スペイン語とはまた別のカタルーニャ州独自の言語)の影響も強くなってくると思うので、多勢に押されないよう引き続き頑張っていこうと思います。

では今日はこの辺で。


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