聞こえの違うみんなでワイワイするために。試行錯誤の記録(その9 RSGT2023 Day1)

さていよいよDay1です。
うきうきさんたちの登壇と、うきうきテーブルの運用1日目です。
実はこれを2日目の会場に向かう電車の中で書いているので手短にまとめます。

登壇「聴覚障害のある学生チームによる臆さない発言環境の形成」

https://confengine.com/conferences/regional-scrum-gathering-tokyo-2023/proposal/17568

うきうきさんたちの登壇は素晴らしいものでした!1回目の発表から対話形式にしてくるなんてそうそうできることじゃない。アジャイルやスクラムに長年取り組んでいる人にとっては「そーゆープラクティスは知ってる」って思ったものばかりだったかもしれません。でも、あれを合宿中のたった4日間で、しかも先生に教えられるのではなく自分たちで編み出した、さらにそのあとで自分たちの言葉で言語化した、と言うことに価値があると私は思っています。これ本当になかなかできることじゃないです。


うきうきテーブル 実運用フェーズ Sprint1

さて、うきうきテーブルです。
結論としては
「仕組みとしてはあらかたうまくいき、本質的な問題が浮き彫りになった」
と言うことがわかりました。楽しい!

Day1の目標は、参加者の皆さんの認識を「聴覚障害の学生と話すと言ってもどうしていいかわからないし、あわあわするし、特に接しない。そもそもどこにいるかもわからない」というところから「音声認識などのツールを使えば、そんなに構えなくても会話できるじゃん。あとうきうきテーブルってところに行けば話ができるっぽい」って言う状態にすること。

それはあらかた達成できたように思います。全てはレルクリアとYYProbeのおかげ。まずはツールの目新しさに皆さん集まってくれて、「これ何何?何やってるの?」って集まってくれるように。そこから話を振って学生たちと会話をしたり。あとセッションの後にガオリュウさんがリードしてくれて議論をしたり。私としてはいろんな人が話に来てくれて、めちゃめちゃ楽しい場になっていたなーと感じました。

聴者が全く意識していないことが浮き彫りに

ただそう思っていたのは、聞こえる側の立場だったからなようで。実際は話す側がただひたすら一方通行で話していて言葉のキャッチボールができていない、と言うことが浮き彫りになりました。

状況の詳細はふじえもんの記事を読んでください。ぜひ!

私はこの話を帰宅後の振り返りで知り、結構ショックを受けました。気にかかることはあったけれども、割とうきうきさんたちも発言していた(と私からは見えていた)のであらかた大丈夫かと思ってた。。。

キャッチボールになってなかった原因

キャッチボールができてなかった理由は、やはり1度目の検証であったことと同じで「話者が発言が伝わったかのかどうか確認せずにどんどん進めてしまい、話の理解が曖昧になって会話に入っていけなくなる」です。

「話が聞こえていない」ってことに感覚的に慣れていないんだなぁ、と改めて思いました。話した=伝わったと思ってしまう。

実際には音声認識の結果として表示されているあの文字の情報しかなくて、音声認識の結果が出るにはディレイが生じるし、さらに意味が掴めたと自信を持っていえるくらいの精度にはやっぱりなっていない。

その状況を聴者は感覚としてつかめていない。それはそうですよね。そんな経験は初めてだから。特に文字起こしされるまでは話は伝わってないんだよって言うことが(頭ではわかるけど感覚として)理解できないから、音声認識の結果をチラとも確認せずに話をどんどんどんどん続けてしまう。

ちなみにこれ自戒です。私も夢中になるとこうなっちゃう。

Day2のトライ

と言うわけでDay2のトライは

「会話のキャッチボールをする」

です。投げたボールがちゃんと受け取られたのか、ボールが投げ返されるのを気長に待つ。夢中になってわーーーーーって話し始めちゃったら、互いに「ちょっと待って待って」と気づくようにする。

まだどうしてやるのが良いか、アイデアが固まっていませんが、それこそ実地で試行錯誤しながらトライしようと思います。

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