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現場の2重構造を見直せば、教育支援はうまくいく。

友人から頂いた淡路島の枝垂れ「梅」の画像。

梅を観に行く時間が取れなかったとの呟きに、送ってくださいました。
保育園のママ友、たびたび会うことも減りました。
いつも節目にはなんとなくいつも気にしている。
「〇〇ちゃん元気かな?」とか。
我が子の成長の歴史にきっちりあちらのご家族も居られるわけで、
そういうご家族がいてくださるのは、私たち親子にとっても幸せなことだと
心から思うわけです。

さて、
お題にある、「現場の2重構造」。

これはどういうことかというと、教育支援の現場でたまにぶち当たる現実です。

権限のある人が教育支援者に部門の教育を依頼する。
介入時は「刺激」があって、ちょっとだけの成果が見えることがある。

でも本当の教育支援はここからで、屈折していたり課題の多い部門を立て直すにはそれなりの期間がかかります。
それを昨年末、雑誌(ナーシングビジネス2020年12月号で第2特集)
「スタッフの潜在力を引き出す!『成長する組織』をつくる新メソッドという特集の中で、「看護師モデルと看護の視点の育成が「成長する組織」をつくる」と題して記事を書かせてもらいました。
固着した組織の様子を3年間で看護部のスタッフが自律して育つまでの過程を述べています。

この3年間をしっかり辛抱強く見守ってくださり、わたくしを信じて託してくれた病院の上層部や泣きながらついてきた(泣かせることがいいとは言ってません・苦笑)管理職の皆さんの努力によって、看護師である彼女らは、自分の職能を取り戻し「看護について」深く考えるようになり、そのための業務改善を図り医師にもきちんと意見を言えるようになりました。

さて、うまく行かなかった事例について考えてみます。
色々と支援者同士でディスカッションしており、辿り着いた結論、というか経験値です。

スタートはまだ、蜜月で、少し目にみえるような効果がある(ようにみえる)ことがあります。
でも、相手を理解して、
現状分析をしていき、本質に近づく作業はとても骨が折れますし、
その中で、揺れる現場も見てきています。
(とても疲れますが、やりがいを感じている部分でもあります。)

その中でぶち当たるのが、「組織の2重構造」です。

現場教育はさまざまな関係性の中で繰り広げられます。
現場で教育するわけですから、
さまざまに「揺れる」ことはあります。

そんな時に二重構造は発生します。

例えば、研修依頼者である、例えばその部門の長が、
研修担当者(例えばわたしのようなもの)と
利害関係のあるなしに関わらず、
現場が「揺れた」時に、研修対象者の未熟な不満や疑問に対して、
同じように不満を訴えてきたり、
同調して、支援者を教育者としてみなさなくなったりすることです。

その時、研修を依頼してきたその部門長が取るべき態度としては、
教育者がなぜそのように接するのか、なぜそのような対応になったのか
について問いを立てることです。

きちんと教育を依頼し託す側は、研修を受けるスタッフの感情から離れて、客観性を持って関わらなければなりません。

時には揺れた時の「緩衝材」となり、教育支援がうまく行くように部下を
導くことも必要です。

それによって、現場や、実は教育を依頼してきた部門長も
気づかなかった、見えなかった本質が見え、
成長し「学習する組織」になるのです。

教育を依頼してきた部門長の教育的視点が未熟であるが故に、
研修を受けるものと教育支援者との関係を
破綻させてしまうことがる。

部門の長が支援者に依頼するときは、相当の覚悟を持って、我慢して
託す覚悟をお持ちいただきたいと心から思っています。

さて冒頭の写真をくださった、ママ友さん。

ご近所のよしみで、いたずら好きの息子をちゃんと叱ってくれます。

とってもありがたかったです。

わたしがしたこと?

「〇〇くんママのいうことわかった?よくちゃんと聞けて偉かったね。
次からどうしたらいいか一緒に考えようか。」

たったこれだけです。
おかげで息子の地域における心理的安全は担保されました。

教育も組織運営も、見る方向が一緒でないと、
せっかくのチャンスを奪うことになるのですよね。ほんと。

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