女は怖い

キヨトとはじめ付き合っていた私の(元)親友。

https://note.com/chifone_fun/n/n0d5749e7f9fe

キヨトと別れたあとに知り合った夜職(居酒屋)の男性シュン(仮)と結婚。この時21歳。結婚ってそんなに簡単なものなのか?と思いつつも素直に幸せになってほしいと願っていた。
しかしシュンは夜職のため時間的にすれ違うことも多いしやはり一人は淋しいらしく職場が近かったためよく遊んでいた。部屋にお邪魔することもあった。私もこじれたキヨトとのことを相談したり、たわいもない話で語り合ったり。
だいたい車移動なので泊まったことはなかったのだが、この日は盛り上がりすぎて気づいたら22時を超えていた。
もう泊まっていきなよ~シュンも帰ってくるしたまに顔見てったら?の言葉に甘えてそこからはお酒も入れて盛り上がって就寝。
夫婦の寝室とは別の部屋を借りて布団にもぐりこんだ

明け方近くだっただろうか。
ふと目が覚めるとシュンがあたしの上で腰を振っていた。
そこまで気づかなかったんかい!と思うかもしれないが熟睡していたのと申し訳ないがそれは指かい?と聞きたくなるくらいのものを必死に出し入れしてお腹に出して去っていった。
何が何だかわからなかった。ねぼけて親友と間違えたのか?そう思うことにした。
できるだけ音をたてないようにトイレで体をふき、朝ごはんはいらないから、と断って家に帰った。帰る時にこやかに見送ってくれた二人を見て明け方のことは夢だったのか、と思うくらいだった。

それから数日後、私は当時入り浸っていた店の店主から耳打ちされる。
「Chifoneちゃん、シュンとヤッたんだって?まずくない?」
誰がそれを耳に入れた?!というかあれは夢じゃなかったんかい!!!
店主曰くシュン本人が「嫁はだめだけどChifoneは感じてくれた。またしたい」というようなことを酔った勢いで店主に話したらしい。何やってくれてんだよ…それにこっちは感じた記憶も逝った記憶もござんせんがね、ええ。
さすがに彼女の耳に入るとまずいとは思っているようで表面上は普通に夫婦生活を送っていたようだが。
しかし時間のすれ違いのせいなのか、いさかいは増えていってその相談を受けることが多くなった。
あたし、あんたの旦那に恐らくレイプされたけど、この気持ちはどこに持っていきゃいいですかね?そんなことを思いながら。

結局彼女たちは離婚し、彼女は実家に戻る。
あたしも転職したりなんだりでバタバタして3か月くらい経っていただろうか?離婚時こじれてストーカーっぽくなったらしいシュンのせいで携帯電話は解約されていたため、久しぶりに彼女の実家へ電話をした。
「お久しぶりです、Chifoneです。彼女ちゃんはいますか?」
電話に出たのは彼女の母親。
「何をいまさら電話してきたのよ!」
開口一番怒鳴られる。
「もう○○には接触しないでちょうだい!」
は?え?なんで??何が??混乱する私に母親は言った
「人の旦那を寝取っておいてよくものうのうと連絡してきたものね!この恥知らず!!」
そう怒鳴られて電話を切られた。
それ以来、親友だと思っていた彼女には一度も会っていない。

今では私も地元を離れて暮らしているが、帰省の際に彼女の実家の前を通ることがあり、その度に自分のあずかり知らぬところで起きたこの事件を思い出す。
私は自分からシュンを誘ったことは一度もない。個人的には論外のタイプなので一緒にいることは結構つらかった。2人きりで会ったこともない。
誰が彼女にそれを話したのかわからないし、知りたくもないが、彼女はシュンのことがものすごく好きだったから、私から誘ったのだ、シュンは流されたのだと思いたかったのだろう。たぶん。

この事件がきっかけで私はそれなりに仲良く遊んでいた女友達をすべて失くすことになる。一人だけ本当なのか、本当じゃないなら話し合う余地があるのでは?と聞いてくれた人はいたが。
「彼女にとっての真実はそれなのだから、今更私が何を言おうと覆ることはない」と突き放した。突き放すしかなかった。
きっと犯されたと言っても信じてもらえない。それなら何も言わない方がはるかに傷が浅くて済む。そう言って付き合いを断った。

今ここで書いていて25年以上前のことをよくこんなに覚えているもんだな、と思う。
しかしこれ以来、女性が怖いと思うようになった。表で見せる顔の裏でどんなことを話して広められるかわかったもんじゃない。今でもまだ頭の片隅でそう思っている。



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