マガジンのカバー画像

◇日記(-2020)

88
日記のほか、考えごとを綴ったりしています。2日に1回くらいのペースで更新中。
運営しているクリエイター

#感情

◇物語に満たされる身体

没頭する、という言葉があります。のめり込む、という表現もあります。他のことを気にかけないほど何かに熱中するさま、ですね。
昨日買ったばかりの小説をずっと読んでいたのですが、まさにそういう状態にありました。
ただし、より正確に自身の感覚を表すとするなら、それらの言葉は適切ではありません。

わたしが物語の中に入り込むのではなく、わたしの中に、物語が入り込むのですから。
我を忘れる、心を奪われる、など

もっとみる

◇鑑賞と感情と身体反応

物語を構築する要素や、文章を構成する語句などを冷静に見つめ、読み解いてゆけるひとに憧れを抱いていたりします。感情を差し挟まず、客観的に、理路整然と語れるひと、と言ってもいいかもしれない。

わたしはまず感情が先に立つタイプです。時にオーバーだと言われることもあるほど、感情が強く反応する。
涙をこぼすのはしょっちゅう。でもそれだけじゃない。
声を上げて笑ったり、心拍数が上がったり、鳥肌が立ったり、び

もっとみる

◇午前四時、虚ろ

夜中にふと目覚めてしまいました。台所で水を一杯、渇いた身体に流し込んで。ふと目にした時計は午前四時を示していました。
ふたたび布団に潜り込んだけれど、どうにも寝付けない。眠れないだけならいい、頭がひどく不愉快な感覚に苛まれていた。意識を夢の世界に置いたまま、現実世界に戻ってきてしまったような。白だけが頭の中を支配している。虚ろ。じわじわ脳に這い寄るのが痺れなのか痛みなのかも分からない。
じっとり汗

もっとみる

◇愛おしい、の感覚

「愛」という言葉自体は苦手です。正確に言うと、「愛情」「恋愛」なんかは平気で、「親子愛」とかも気にならない。ただ、「真実の愛」とか「愛は永遠」みたいなのはぞわぞわする。だから、言葉が苦手と言うより、苦手な表現が多く、「愛」を見るだけで想起してしまうんでしょう。
「愛する」にもそういう感覚があるんだけど、ぴったりくる場面では躊躇なく使ったりする。言葉を愛する、とか。

一方で、「愛しい」「愛でる」「

もっとみる

◇感受性、というもの

感受性が強いね、としばしば言われます。感動しやすいんだね、という表現をされたこともあります。そしてそれを、「良いことだ」「才能だ」と仰ってくださった方もいる。

実は長いこと、「感受性」という言葉にピンと来ていませんでした。感じ、受ける、性質……ってなんだ?と。
感受性が強いね、と言われるのは、大抵わたしが泣いているとき。だからわたしはそれを、≒「涙もろい」として捉えていた。

わたしはそんな自分

もっとみる