◇愛、という漢字

どうも、昔から「愛」という言葉には苦手意識があります。自分ではまず用いません。ただ、これが「恋愛」「愛情」といった熟語になればそうでもないんですよね。単体の「愛」だけが、どうもむずむずする。不思議。

でも、「愛しい」「愛でる」「愛らしい」「愛しむ」といった言葉はしばしば使います。音の響きや雰囲気が好きなんだろうな。中でも「愛しい」は頻繁なほう。その気持ちが強いと「愛おしい」を用いたりもします。これは個人的な好みだけれど。

ある方から、「言葉選びが愛(うつく)しいですね」とのお言葉をいただきました。ありがとうございます。わたしには、勿体ないくらいなのですが……。
ここに「愛しい」という語をあててくださったことが、とても胸に響いて。
「うつくしい」で変換をしてみても「美しい」としか表示されません。調べてみれば「愛しい」で「うつくしい」と読めることは分かるのですが、圧倒的に「美しい」の方が使われているんじゃないでしょうか。かく言うわたしも、「美しい」か「うつくしい」かの二択です。「愛しい」という選択肢を持っていなかった。

過去にも「言葉選びが美しい」と表現してくださった方がいました。だから今回は2度めなのですが……未だに分からないのです。自分の言葉選びの、何がそういう印象になるのか。理解できれば、もっと文章に活かせると思うのだけど。
でもね、そう仰っていただけるのは本当に嬉しいです。とても感謝しております。