少し前に、キャッシュレスがどんどん進むといいよね、という趣旨の話をした。

ここでかなり批判的に触れたセブンイレブンの「7pay」が、7月1日にリリースされたので、早速使ってみた。先の記事でちょっと机上の空論めいたところが強すぎたので、後日譚として思ったことをザーッと書き足しておく。

7payの利用は、セブンアプリじたいの登録が済んでいれば「規約に同意する」ボタンだけで開始できる。
逆に言うと、何もないところから7payを始めようとしたら、セブンアプリの会員登録から取り掛からなくてはいけないということ。これとてそんなに面倒ではないけど、レジの前でちゃちゃっとできるような操作ではないというところは注意されたい。

おそらく多数派となるであろう使い方は、レジで1000円単位のチャージをし、会計時にバーコードを見せて決済、という流れだと思う。
僕はそれすら現金でやりたくないので、さっさとクレジットカードを登録してチャージをした。従来のnanacoにクレジットチャージするときは5000円からしか選べなかったが、これは最低1000円からチャージできるので、その点はありがたい。

前にも書いたように、同7月1日からnanacoポイントが200円で1ポイントと半減してしまった。その告知を誤魔化すようにして「今なら7payでポイント2倍！」という広告を打ち出しているけれども、早い話、キャンペーン中でも今までと同じ付与率に過ぎないということだ。
で、買い物をしてから気づいたことだが、ポイント率そのものは1%であるものの、200円で2ポイントという形なので、これまでの感覚で100円の買い物をしてもポイントは付与されないのだ。

しかるに、ポイントという観点からすれば完全に改悪。支払い手続きこそ比較的スムーズにできるけれども、根がきわめて吝嗇な僕は少しでもオトクな方を望むものだから、不満は募る。

7payはさておき、今日からセブンイレブンでもようやく他のバーコード決済が使えるようになった。
試しにPayPayでコーヒーを買ってみる。

100円のコーヒーを買って、キャッシュバックが3円。7payで買った場合だと先述の通りポイントは付与されないが、PayPayなら小さい買い物でも3%戻ってくるということになる。

また、これはまだ大きく報じられていないようだが、PayPay、LINE Pay、メルペイの3種類をセブンで利用したら20%キャッシュバックされるというキャンペーンが近く開催される。
詳細は以下。

とすると、だ。20%バックのキャンペーン期間は言うに及ばず、ふだんから3%戻るPayPayのほうが得（LINEとメルペイは使ってないので知らない）だし、対応店舗の広さなどを勘案しても、現状、7payは圧倒的に劣るサービスだということになってしまうのではないか。

7payでもクーポンの配布などはあるようだから、セブン愛好家はひとまず使ってみるだろうが、これまでnanacoカードと残高が共有できないという微妙な不都合もあったりするので、どこまで伸びていくかは今後のサービス次第だと思われる。

いろいろ書いたが、僕はセブンイレブン以外のコンビニはほとんど利用しない。言うなればセブン推しだ。
だからこそセブンイレブンには頑張ってほしいと思うので、本記事は文句や愚痴ではなく「善意からの提言」であることを強調しておきたい。

といいつつ、文章を書くことによってこの不満を少しでも晴らそうとしたのは事実だ。まあでも、向こうもバカではないだろうから、徐々に良くなっていくことを心から期待している。