Screenshot_2019-06-15_7pay_セブン_イレブンアプリでカンタン支払い_7_1_月_開始予定_

キャッシュレスにしたい

現金を持つのが嫌いだ。
特にジャラジャラとかさばる小銭、あれは極力財布にしまいたくないので、支払いのたびに素早い暗算力を光らせている。

そんな僕にとってみれば、昨今の「キャッシュレス決済」の台頭は、非常に喜ばしいものである。

感覚としては2000年あたりまで、一般に使われるキャッシュレスというとクレジットカードくらいのものだったように思う。これが21世紀に入って、SuicaやPasmoといった交通系電子マネーが広く使われるようになると、そこかしこで「かざすだけ」タイプのICカードが作られていった。
特にSuica・Pasmoは、そのハシリだからというのもあるのだろうが、コンビニや自販機などの実に幅広い支払いに使うことができるので、大人ならほぼ全員が持っているといっても過言ではないのではないか。

ただ、こうしたクレジットとか電子マネーも万能ではなくて、われわれを現金払いの呪縛から解き放つには、ちょっと力不足だった。
いちばん大きな理由はおそらく、小売店などがそれらに対応する際のコストにあったのではないかと思う。
当然ながらクレジット決済ならばカードリーダーがなくてはいけないし、電子マネーでも読み取り専用機が必要なわけで、たとえば商店街の八百屋で導入できるかというと、相当厳しいものがある。

これを鮮やかに解決することになったのが、ここ最近、日本でも急速に利用者が増えた、QRコード・バーコード決済だ。
スマートフォンが普及した今だからこそできる決済ではあるけれども、店側の準備がコードを印刷して置いておくだけ、というのはやっぱり革新的だと思う。
QRがQuick Responseの略である通り、読み取りは素早いし、店側もスマホやPCですぐに入金確認ができるから、実質どんな場所でも導入できるシステムだと言えよう。

僕の利用範囲でいうと、ドラッグストアとか牛丼屋で導入されたのには些かの驚きもなかったが、町の古本屋でも使えるところが増えてきたのは本当にありがたいことだ。


ところで、日本におけるコンビニ大手3社のうち、緑社と青社はバーコード決済に対応している一方で、セブンイレブンだけは未だに導入していない。実際は7月から使えるようになるという話なのだが、突出して遅れた理由は、どうやら独自のバーコード決済「7pay」を開発していたかららしいのだ。
これ、言っちゃ悪いけど、ものすごく頭の悪い企画だと僕は思っている。

第一、現状セブンイレブンしか使えず、今後広がったとしてもせいぜいイトーヨーカドーあたりでの導入しか見込めないシステムを、わざわざ利用するメリットが見当たらない。顧客ならば使い慣れた既存のnanacoで十分だろう。PayPayもLINE Payも、対応範囲の広さが便利なのであって、バーコードをかざすのが楽しくて使っているわけではない。

また、PayPayがこれだけの成功を収め、一気に利用者を獲得できたのは、リリース直後に100億円という資金によるキャンペーンを2度にわたって実施し、アプリのダウンロードを後押ししたからと言えるわけだが、7payには今のところそのような素振りがない。
「ポイントキャンペーン」みたいなものはあるという話だけれども、そもそもnanacoポイントが半減(1%→0.5%)したうえでの「ポイント倍増」なので、実質的にはほぼ据え置き。新規ユーザーが流れ込むほどの魅力は、今のところかなり弱いと言わざるを得ない。


僕は行ったことがないので噂を聞いたに過ぎないのだが、中国ではこのQR決済がほとんど如何なるところでも使えるらしい。
コンビニとか自販機はもちろん、道端の露店やホームレスへの施しでも使えるというのだから驚きだ。

一方で、別に貶めるつもりは毛頭ないけれど、日本ではどうもこうしたキャッシュレスに後ろ向きの勢力が強いように感じる。

セキュリティを心配する声はあるが、現金も通帳もカードもスられたらお終いだ。現物がないという意味では、むしろ安全なシステムではないかという気さえしている。
まあ先進的なやり方ではあるので、上に書いたように企業の理解がいまひとつ現状に追い付いていない部分はあるが、僕としては、こうした動きが広まっていく中でうまくブラッシュアップされていくといいなぁと思う。

どんどん便利な世の中になっていく中、進歩した文明に頼らない理由はない。まだまだ若者だという自負はあるものの、乗り遅れないようにしていきたいものだ。

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