カルロスの笛〜第二章〜


茶色い瞳。私の事を支えてくれた、その瞳。
「憲福お兄ちゃんの瞳って、アーモンドみたい。」
春也はふふっと少し笑って、憲福お兄ちゃんの瞳をずっと見ていた。手が触れる。憲福お兄ちゃんが少し笑って、荷物を開けて、今日の服出しとこか。とそう言う。

服を一式出して、下の階下へと二人で急いだ。
「Solly.adurmumento.For,sacutollyi's.」
「o,Oh! hi! nicsii a Guy!!facutaru's.saimon's. 」
「Ally a Guy?」
「y, yes! yes! aragaun'd a Guy!! 」
春也は憲福の服の袖をキュッと包みながら、英語を聞いていた。
「H.hay!!」
ビクゥッ!!と春也の肩が揺れる。
「は、はろー···、ま、ま、まい、フレックス!!」
「Oh!!thank you!!for nice f.for aungus!!  」
ミツバシ色の瞳が輝く。くしゃくしゃ頭のブラウン色の頭が大きくゆっくりと揺れる。至近距離で見つめたその顔は、勇敢に捉えられた好奇心旺盛の顔だった。
「Hi sukutally tally's?···?」
「…what's?Hy suckutally's.surolly,sullolly.… solly!!solly!!supoy's,S.supoy's….」
「お、お名前はなんですか!?」
「W,what?What rong??」
「お、おなまえ···。」
『Hey!! sucully a guy's!!!』
春也の肩がビクリッと上がる。
『Hi. What A rorng's?』
『No!!shillickuta Matter!!!』
「こっち来い!!お前って!!!」
憲福は春也の肩を抱いてトムの店を出て行く。外に飛び出た所で、ある、レンガの中を木の棒で叩いて行く。
「何?これ、なぁに?」
「んっ?魔法。」
すると、レンガが花開いたように、ガラガラと道を創り出す。
春也は静かに感動した。本当に、本当に、魔法って凄いなぁと、そこで、気が付いたのだ。
春也の中で音が鳴る。ドミソソラソラソラソラ、ソラソーソラソラ#ソ ラ#ソ ラ ソ
ー。

「綺麗だね!綺麗だね!ねっ?憲福、お兄ちゃん!!」
「んっ?う~ん。うん。綺麗。」
「ーどうしたの?」
「んっ?」
眼の前には大きな、野原が広がっていた。



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