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【特集】タイトル戦「全日本選手権」を知ろう!|誰が出れる?永世称号?現地観戦?

こんにちは。ちはやふる基金スタッフです。
間もなく大型連休を迎えますが、ご予定は決まっていますか?

さて、今回は大型連休の最初を彩る競技かるたのタイトル戦「全日本選手権」を取り上げます!

大会の基礎知識を知りたい方、今年の情報を知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。


【知ってる?】5大タイトル戦

将棋やボクシングと同じように、競技かるたにもタイトル戦があります。

みなさんは競技かるたの「5大タイトル戦」を知っていますか?

1月に行われる名人戦・クイーン戦が有名ですが、それだけではないのです。

競技かるたの「5大タイトル戦」は以下の5大会です。

【競技かるた5大タイトル戦】
●名人位・クイーン位決定戦(1月)
●ちはやふる小倉山杯(2月)
●全国選抜大会(3月)
●全日本選手権大会(4月)
●全国女流選手権大会(6月)

どれもトップ選手しか出られないハイレベルかつ格式高い大会です。

そして、間もなく開催されるのが、その中のひとつ「全日本選手権」です。


❶全日本選手権を知る

全日本選手権とは?

1962年から行われている歴史あるタイトル戦。全国のA級選手の中から選ばれた64名が、全6回戦トーナメントで戦って日本一を決めます。

大会はなんと約10時間に渡るそう!長丁場の戦いということで、コンディションの調整が難しいと言われています。

長い1日の中で自分の調子をどうコントロールしていくのか—。この微妙な舵取りが、本大会ならではの勝つ難しさにつながっています。

【圧巻!】袴姿の選手たち

タイトル戦以外の大会、いわゆる一般大会には、動きやすいTシャツとジャージで出場することが多いです。

しかし、全日本選手権はタイトル戦。選手のみなさんには和装が求められます。

会場には袴姿の選手がずらり。その様子はとても華やかです。

個人差はありますが、普段の練習で着ているものとは違うので、身体の動かし方が微妙に変わるのだとか。確かに、ジャージと袴では重さが違いますよね。

なので、大会前は和装で練習をしてから当日を迎える選手が多いみたいです。

2023年の様子。これから試合が始まろうとしています。

【現在一人】「永世」の称号

連続3回または通算5回優勝すると「永世選手権者」の称号を得ることができます。

現在の称号保持者は、なんと山下恵令選手ただ一人!第47回、51回、53回、55回、56回、58回、61回で優勝されています。今大会も出場とのこと。楽しみですね!

【特殊?】選手の選抜方法

この記事を読んでいる方の中には、「いつか自分もタイトル戦に出たい!」と思っている競技かるた選手もいらっしゃるかもしれません。

そこで、ここでは「全日本選手権」に出場する選手の選抜方法についてご紹介します。

「全日本選手権」に出るには3つのルートがあります。

❶特別枠 
開催年度の名人位・クイーン位、前回の全日本選手権覇者の3名は確定で出場できます。いわゆるタイトル保持者優先ルートです。

❷A級ポイント上位者枠
A級ポイント※の高位順に21名が出場できます。いわゆるコツコツ実力ルートです。

❸支部推薦枠
各支部(地域別)からの推薦者40名が出場できます。いわゆる支部長お墨付き!期待の星ルートです。

※A級の個人戦大会で入賞するともらえます。

ポイントは❸支部推薦枠があること。これは他の大会では見られない特徴です。

実力はあるのに抽選漏れで大会に出られなかった選手や、最近A級になったばかりでポイントを持っていない新人選手にもチャンスが与えられるという選手育成の意味合いもありますね。

「全日本選手権」に出てみたい方はぜひ参考にしてみてください。
また、大会を観て楽しむ方は「この選手はどのルートで出ているのかな?」と気にしてみるのもおもしろいですよ!

【実は】『ちはやふる』に登場!

みなさんは漫画『ちはやふる』の最終50巻の最後のシーンを覚えていますか?

大学生になった千早や太一、新たちが出場していた大会がありました。それが「全日本選手権」です!

名人戦・クイーン戦以外で作品に描かれているタイトル戦は「全日本選手権」だけ。ちはやふるファンは注目したい大会です。

…それにしても、千早も太一も新も「全日本選手権」に出場できるなんて、3人とも相当強い選手なんだなあと改めて実感させられますね(笑)

開催日時

毎年4月下旬に開催されている「全日本選手権」。今年は以下の日程です。

2024年4月27日(土)
18:00〜 開会式
2024年4月28日(日)
9:30〜 1回戦
11:15〜 2回戦
13:00〜 3回戦
14:40〜 4回戦
16:20〜 準決勝戦
17:55〜 決勝戦
※競技の進行により競技開始時間は前後することがあります。

会場

名鉄トヨタホテル7階「孔雀の間」

ここに畳を敷き詰めます(公式HPより)

大会特設ページ


❷注目の選手

選ばれた選手しか出られない「全日本選手権」。全ての選手が注目選手なのですが、その中から4名ピックアップします!

まずは唯一の永世称号保持者、山下恵令選手。ちはやふる小倉山杯でも話題になった "美しいかるた"で、"美しい勝利"で永世の貫禄を見せるのか見どころです。

2人目は三好輝明選手。4回の優勝経験があり、永世選手権者に王手をかけています。二人目の永世称号保持者が誕生するのか、楽しみですね。

3人目は前回優勝者の自見壮二朗選手。昨年は運命戦を制しての逆転勝利で会場を沸かせました。二連覇にも期待がかかり、目が離せません。

そして4人目は現名人の川瀬将義選手。今年は既に5大タイトル戦のうち3つ(名人戦・ちはやふる小倉山杯・全国選抜大会)を制しており、(全国女流選手権大会を除く)タイトル制覇がかかっています。

他にも、元名人・元クイーン・女流選手権覇者はもちろん、入賞常連選手が勢揃い。いつどこで誰と当たるのかによって結果も左右されるので、優勝者は全く読めません!

プレスリリースでも見どころに触れていますので、合わせてご覧ください。

また、歴代優勝者は下記ファイルからご覧いただけます。気になる方はこちらもチェックです!


❸現地で見れる?

まるで戦国時代を1日に凝縮したかのような「全日本選手権」。観戦したくなってきませんか?

なんと、今大会は現地で観戦することができます!ただし、2回戦以降なので注意。無料の観戦席競技会場内に設置されるそうですよ。

トップ選手が集うタイトル戦が生で見られる機会はなかなかありません。

予定が空いている方、「かるた観戦@全日本選手権」で大型連休をスタートさせてみてはいかがでしょうか?


❹ライブ配信は?

試合は見たいけれど遠方にお住まいの方や、用事があって時々しか見られない方もいらっしゃるかと思います。

そんなみなさまに朗報!大会の様子は1回戦からライブ配信されます。

解説付きで行われるので、観戦慣れしていない方でも安心。解説者は中川琢馨六段波多野淳子六段の予定です。

配信会場は全日本かるた協会のYouTubeチャンネル。ぜひチャンネル登録をして当日を楽しみにお待ちください。


❺【同時開催】「とよたかるフェス」

大会会場の近く「参合館アトリウム」では、競技かるたがはじめての方でも楽しめるイベント「とよたかるフェス」が開催!

「見る」「触れる」「楽しむ」がコンセプトとなっており、当日は解説付きのパブリックビューイング模擬実演かるたの札飛ばし大会などが楽しめるそう。

4月28日(日)10:00〜16:00予約不要どなたでもご参加いただけます。ぜひ気軽に足を運んでみてくださいね。

2023年度のようす(豊田市文化振興財団文化部X投稿より)

おわりに

最後までお読みいただきありがとうございました。「全日本選手権」に少しくわしくなれたでしょうか?

競技かるた界では年々選手のレベルが上がっていると聞きます。その中から選ばれし64名が集結してしのぎを削るわけですから、1回戦から相当熱い戦いになりそうです。

今年は会場内で観戦ができますし、同時に「とよたかるフェス」も開催されます。ちょうど大型連休ということで、競技かるたファンにはもってこいのイベントですね。

ご都合がつく方は、ぜひ「全日本選手権」を予定に入れてみてはいかがでしょうか?

基金noteでは競技かるたの普及活動の一環として、今回のような大会特集を随時お届けしていく予定です。次回の更新も楽しみにお待ちくださいませ。


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