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ラベンダー畑に魅せられて-青空に残された 私の心は夏模様-

♪夏が過ぎ 風あざみ
誰のあこがれに さまよう
青空に残された 私の心は夏模様

夢が覚め 夜の中
永い冬が 窓を閉じて
呼びかけたままで
夢はつまり 想い出のあとさき

引用元:少年時代
歌:井上陽水
作詞:井上陽水
作曲:平井夏美

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「もし北海道に行くなら、6月がおすすめですよ。とても、綺麗です。」

朝からノンストップで続いたご予約のラスト・新規のお客様。北海道がご出身の元看護師さん。

なんだかいい季節ですね…
心は一気に井上陽水さんの少年時代へ。そこからずっと鬼リピしていて、この曲で書きたいって思っていました。

「何がキッカケで、北海道から東京に?学校とか就職ですか?」

出身地の北海道を離れて、東京にお住まいだという新規のお客様に、なんとなく聞いてみました。
すると思わぬ答えが。

お「実は…きっかけは東日本大震災で。」

私「ほう。その時に東京に?」
お「はい。あの時、居ても立っても居られない感情が湧きまして…気づいたら新潟に。」
私「ボランティアでってことですか?」
お「はい。ボランティアチームに入って新潟へ行ったんですが。でも…ボランティアって言葉って、広いんだなって。正直、イメージとは全然違うものでした。」

元々、地元北海道で看護師さんとして長くお勤めだったお客様。
患者さんに寄り添い、一人でも多くの人を救いたい…そんな想いで働かれていたに違いありません。

ただ、あの震災の悲惨な映像を見て、「何かできないか」という衝動に駆られ、そのままの勢いでボランティアチームから派遣されて行ったのは、新潟だったのだとか。


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♪夏まつり 宵かがり
胸のたかなりに あわせて
八月は夢花火 私の心は夏模様

目が覚めて 夢のあと
長い影が 夜にのびて
星屑の空へ
夢はつまり 想い出のあとさき

引用元:少年時代
歌:井上陽水
作詞:井上陽水
作曲:平井夏美

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まず驚いたのは、お客様がボランティアとして行かれたのが新潟であったと言うこと。正直、ものすごく恥ずかしいですが、私は新潟の被害状況を把握していませんでした。

以下2024年3月11日の日経新聞より引用。

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新潟県は、東日本大震災で被害を受けて県内に避難している人が、2月末時点で1828人になると発表した。2023年2月末時点(1911人)からは83人減った。
県によると、県内には多いときで9200人超が避難していた。現在でも岩手、宮城、福島、茨城の4県からの避難者が、公営住宅や借り上げ仮設住宅、賃貸住宅などに身を寄せている。

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13年経った今も、依然多くの人が自宅を離れて避難生活を強いられている…

そんな新潟に2011年当時、足を運んだお客様は、その”現実”に驚いたそうです。

お「私が行った時にはもう、ほとんどの人が避難はしていました。残っている人たちも、すでに避難所に入っていて。すでに物資も届いていたり、ご飯も食べていたり、支援金も入っていました。でも、精神的には、現地の人たちは心がものすごく荒れているように見えました。ゴミとか片付けとかも散乱していました。みんなやる元気もなさそうで。疲弊しているというか。みんな精神的に追いつめられていたんでしょうね。ボランティアの言葉の意味を考えさせられました。」

この言葉を聞いて、思い出したことがあります。

私が以前いた会社で民事再生をした直後のこと。

国の傘下となり、次の給与が出るかも分からない。なんなら明日首を切られるかもしれない。そんな先が見えない心が真っ暗闇な中で、人は徳を積む、側を楽にするなんて考えは到底浮かばなくなり、損得だけで行動言動するようになる。みんな下を向いて働くようになり、余計なことは言わなくなる…

今日は、それを否定したいわけではありません。

今日言いたいことは、

「人は窮地に置かれると身体(行動)も心(精神的)にも、疲弊して、普段と違う利己主義になってしまう。」ってこと。

いや、誰にだって、私だって十分にあり得るんです。

でもお客様の話を聞いて少しだけ思いました。

それでも、そんな現実を目の当たりにして、心痛めるお客様のような人がいることは、まだまだ日本の未来も捨てたもんじゃないなって。

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♪夏が過ぎ 風あざみ
誰のあこがれに さまよう
八月は夢花火 私の心は夏模様

引用元:少年時代
歌:井上陽水
作詞:井上陽水
作曲:平井夏美

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前の会社の、一年中24時間ほぼ休んでないんじゃないかってくらい働いていた常務が、毎年6月なると北海道のラベンダー畑に行かれていました。
そして、「どうでしたか?」と尋ねる私に、いつも嬉しそうにそうおっしゃっていました。

「ちひろさん、地球って美しいわね」

息苦しい世の中ですが、
それでも、自然はいつも人間のそんな心を知ってか知らずか、美しくサワサワしています。

生きていると、色々なことがありますが、それでも、
いつかラベンダー畑を見た時に、

私もそんな美しい言葉が湧き出るような心でありたいなって思います。

それには、心を磨いていないと。
そう、思います。

本日は、「北海道に行きたいんですよね…いや北海道でなくてもいいんですが、自然がつくりだした美しい景色を観に。井上陽水さんの曲から今日の文章になりました。でも、夏の終わりのハーモニーも最高にいいですよね。何せ井上陽水さんの歌はそれそのものがノストラジック。」ってお話しでした。

学び:今日はクラスメートの木脇さんの結婚式♪めでたい!

おしまい

chihiro


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