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塾業界、上場企業で教育ファシリテーターをやるという働き方

気になる会社が気になる求人をだしていた!
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(法人営業経験ないのと、今の職場がすきなので応募はしないけれども…!)

最近だんだん、「ワークショップデザイン」とか「ファシリテーション」とか「コーチング」といったワードが、一般にも認知が広がってきて、そういう仕事に関われる求人も増えてきているなあ、という印象がある。

とはいえ、そういうスキルを持った人モトム!といったピンポイントな求人はまだまだ少ない、とも思います。


ファシリテーターのキャリア選択

ワークショップデザインやファシリテーションを仕事として生きようとなると、
フリーでファシリテーターとして経験を積んで活躍するか、募集している数少ない企業を探すか、起業するか、あるいは今勤めている会社の中でそういったポジショニングを自分で切り開いていくか…になるのかな?

そのなかで私はというと、それなりに知名度の高い塾の会社に勤めつつ、その中でメイン事業ではない部署に所属するという働き方で、ワークショップ領域に携わっています。

「ベンチャーではなく上場企業のなかでの教育ファシリテーター」というキャリア選択は、逆に実はめずらしくて、あまり当事者の実態がおおやけに出ることも少ないのかな?と思います。

そこで、あくまで「私の職場の場合」という一事例として、個人的にいまの会社に感じるいいところや、「うーん」と思うことを、怒られそうにない範囲で赤裸々に、紹介してみます。


ざっくり、 私の職場はこんな感じ

上場企業で、会社のメインの事業は補習および受験塾。その中で、小学生対象にワークショップ型授業を提供する教育事業に携わり、ファシリテーターとして授業したり、アルバイト講師の先生の育成をしたり、その他教室運営に必要なことをしたり。

「うーん」の方が「わかる、そうだよね」と言ってもらえそうなので、あえて「うーん」から書かせていただきます。笑


△うーん① 配属リスク

「総合職」としての採用なので、辞令1つでメイン事業の学習塾の方の教室長にとか、その他本社部門に異動!という可能性はあります。採用面接ではその点についての確認があり、「この事業に携わりたい」だけではなく、「この会社に惹かれています」というのが重視されている感はありました。ザ・サラリーマンであるが故の側面。


△うーん② 出世の王道ルートからは外れている

塾業界だと大抵、入社して研修期間を経て教室長になり、大きい教室を任され、エリアマネージャーになり、さらに大きなエリアの責任者になり…みたいに、「王道出世ルート」があるのではないかと思います。規定通りの研修を受け、ある程度やることも決まっている中でコツコツ結果を出していけば、「数年後にはこうなるな」という世界。

が、新しいことに取り組む部署ゆえ、そこを歩むことはできません。個人的には、王道をあえて避けて通ってみたい精神も持っているのであまり気にはしていません。
ただし、ぴかぴかの新卒で入社した場合にはその点きついかもなあという気もします。一般的な会社員よりかは、キャリアが自己責任って感じが強い。ちゃんと、新入社員が戸惑わず参入してもらえる部署にするために、これから整えていきたいところ!


△うーん③ 他部署の人にわかってもらえないことも多い

学習塾というメイン事業が強く、またいわゆる「王道ルート」を経て出世してきた方が多いため、企業文化のメインストリームはそこからできていて、他部署の人に対して「おっ、違う言語を持っている!」と思うことも多々あります。

メインストリームの企業文化が強ければ強いほど溝が生まれやすいというか、異なる文化を持つ仲間にもわかってもらうためには、メインストリームではない私たち側が、積極的に伝えていく努力をする必要があるなと感じます。

そこはベンチャーとの大きな違いだなあ。


△うーん④ ベンチャーと比べると小回りが利かない

③ともつながりますが、とにかく意思決定に時間がかかる…!「大きな船」を選ぶが故の側面ですね。

そんな中でも、どういう順番で、誰にどんなふうに話を持っていけば分かり合えそうか。よりよい方向に仲間として一緒に進んでいけそうか。ある種、日常の業務の上でもファシリテーション能力が問われまくります!(それはそれで楽しめるときは楽しい。笑)

△うーん⑤ ベンチャーと比べると華がない

正直、東洋経済とかのメディアとかにガンガン出てきたり、SNSで創業者やスタッフ、学生インターンがいろいろ発信していたりするのを見ると、やっぱいいなー!って思います。笑

コンプライアンスとか云々ハードルありますが、うちももっと攻めの発信をできないかなあ…!



◎いいところ① 場がすでにある!

さて!いろいろ言いましたが、よかったと思うこと。

まずひとつ目は、実践の現場がすでに用意されていたこと。

私がこの会社を知った時点で、すでに何年もの実践の積み重ねがあり、入社してすぐにファシリテーターとして現場に立つことができました。

「場に参加者が来てくれる」ことがどれだけ嬉しいか…。しかも、教育の場合、参加者=子どもなので、継続的に実施するために集めようと思うと、おとなよりも一層大変だと思うので、これはでかい。

前職では子どもと関わることが少なく、「とにかくワークショップしたい…」と飢えていた私にはありがたかったです。


◎いいところ② 似た志をもった仲間がたくさんいる!

社員仲間や、アルバイトとして関わる講師の先生たち。まだまだ認知度の高くないこの界隈で、毎日毎週、同じ関心領域の人と顔をつき合わせて、チームで仕事ができる心強さったら…!少しずつ違いもありつつも、大枠のところでの価値観を共有する人たちと一緒に仕事ができる、というのはとても刺激的。自分の根っことひもづいている実感が日々あります。


◎いいところ③ これまでの実践知をシェアしてもらえる

すでに積み重ねてきた実践の場があったからこそ、初心者ファシリテーターにとっては「なるほどー!」という発見の連続。自分でゼロから見つけていく楽しさもあるでしょうが、すでにある実践知をシェアしてもらいながらも、課題はまだまだ山積みですから、常に「その先」「その先」に出てくる新しい課題に挑戦できることは、私にとってすごく刺激的!!


◎いいところ④ 企業として持っているリソースを活用できる

企業であるが故の社内文化差や小回りの利かなさは「うーん」であるものの、その裏では、メイン事業で外貨を稼いでいるからこそ投資ができたり、すでにあるシステムを利用できたり、というメリットは当然あります。(まあ、メイン事業に最適化されたシステムなので、使いづらい!とかはあるんですが…)


◎いいところ⑤ 給与や福利厚生

これもメイン事業が外貨をしっかり稼いでくる仕組みが成り立っているが故の恩恵。

いくら仕事が楽しいといっても、人生や生活って仕事だけじゃない。しかも、私ひとりの生活ではなく、夫もいます。かつ、現在妊娠中でこれから出産・育児も控えています。それでも安心して「自分にできることを!」と日々働けているのは、制度面が整っていることと、周りのサポートがあることとが私にとっては大きい。(自分で立ち上げたりする勇気がないのは、ここの不確定さ、というのも個人的には大きくあります…。)


ファシリテーターのキャリアの選択肢、ひろがれー!

私個人としては、小回りの利かなさなど、それなりの大きさの企業体であるが故のデメリットも含めて、いわゆる「フツーの会社」でイメージされるような会社組織の中にいながら、新しいことがそこから生まれたり、それに伴って組織が変わっていったり、、、ということに対しても興味があって、今の会社の中にいます。

ワークショップデザインとか、ファシリテーションとか、そういう学ぶ人や考える人、働く人の主体性を引き出すことのプロフェッショナルの存在がもっと知られるようになって、活躍の場が増えていくといいなあ、と個人的に思う。

なんというか、営業職や販売職やコピーライターみたいに「ファシリテーターっていう働き方もあるよね」くらい“フツウ”の働き方として確立できたらおもしろいな、なんて。

いろんな活躍の仕方をされている方、活躍の場を模索中の方と出会いながら、学びの場だけでなく、働く場も楽しくしていく実践を共有していきたいです!

#ファシリテーション #ファシリテーター #キャリア選択 #就職 #教育 #塾

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