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3児の父による2回目1カ月の「パパの育休体験記」!

2022年10月に創設された「出生時育児休業(産後パパ育休)」という制度があります。男女共に取得可能な育児休業制度、いわゆる育休とは別に、男性が子どもが産まれて8週間以内に4週間まで取得でき、2回に分割も可能という制度です。

地域新聞社では育休を取得した女性は多くいますが、男性となると残念ながらまだまだ少ないのが現状。そんな中、この産後パパ育休制度を利用して1カ月の育休を取得した男性社員がいるという情報を聞きつけ、早速お話を伺ってきました!


高橋 悟(制作部)
グラフィックデザイナーを10年経験し、2018年12月に地域新聞社に中途入社。制作部所属。5歳、3歳、0歳の3児の父。次男誕生時の2020年4月に1週間の育休を取得。趣味はイラスト、麻雀、アウトドア、竹いじり。

MISSION目標:自宅の庭の手入れや玄関の掃除をする

※「MISSION目標」とは、地域新聞社のMISSION「地域の人と人をつなぎ、あたたかい地域社会を創る」を実現するための個人目標です。

産後最も大変な1カ月を力を合わせて乗り切るため育休を決断

出産にも立ち会いました

ーーまずは3人目のお子さんのご誕生おめでとうございます! 今回は、3人目のお子さんが産まれるタイミングに合わせて育休を取られたのですよね。

高橋さん:はい。1人目の出産のときは別の会社にいて、激務でほとんど妻を手伝うことができなかったので、その後家族との時間を持つために転職しました。

地域新聞社に転職してすぐに2人目の出産があり、転職直後で少し遠慮した部分もあってとりあえず1週間だけでも、と1週間の育休を取得しました。

妻とは「育休を取れたことはよかったけれど、結果として1週間は短かったよね」と話していました。新生児がいる状態を2回経験して、産後1カ月が一番大変ということで意見が一致したので、3人目が産まれるタイミングで1カ月の休みを取れると聞いて迷わず決断しました。

※1回目の育休についてはこちらの記事を参照

ーー今日は奥様にも参加してもらっています。今回ご主人が1カ月の育休を取られていかがでしたか。

奥様:上の子たちが1人は幼稚園、1人は保育園に通っているので、2人の送迎だけでもかなり大変で。そんな中、主人が育休を取ったことで、わたしは安心して出産のために入院することができて本当に助かりました。

ーー育休を取るための事前の調整などは大変でしたか? 

高橋さん:いえ、幸い上司(男性)が3人のお子さんがいて理解があり、妻が安定期に入った頃に育休を取得する意向を伝えると「いいんじゃない」という好意的な反応で助かりました。

1カ月半前に人事部の方に制度についての説明を受け、書類を見ながらどのように記入すればいいかなどを聞いて手続きを進めました。きちんと説明していただいたので、決して難しくはなかったですね。

育休に入る際には、自分の担当している仕事をそのまま上司に引き受けてもらった感じです。

「授乳以外はなんでもできる」家事育児スキルの高さはどうやって磨かれた?

朝ごはんも作ります(毎朝同じなので難しくないんだそう)

ーー実際に3人目のお子さんが産まれて、ご主人が育休を取ったことはどのようにプラスに働きましたか。

奥様:新生児のお世話で大変なことのひとつが細切れ睡眠だと思います。上の子たちのときは眠れないことがとても辛かったので、今回はそうならないようにしっかりと計画を立てました。

まずは主人と上の子どもたちで寝てもらい、深夜12時ごろに私が授乳し、その後主人を起こして2時ごろにミルクをあげてもらい、明け方は私というように交代制にしたので、ある程度まとまった睡眠時間が取れました。

主人に仕事がある状態だったら「悪いな」と気を使ってしまったと思うので、それがなかったのがすごくよかったですね。

ーーそれは素晴らしいですね! 産後のママは出産のダメージもあるので、パパがそこまで協力してくれると助かりますよね。

奥様:1人目の子育てのときは、本人も言っていたように激務だったので家事や育児にはほとんど参加していませんでした。

今は育休中ですが、仕事もあるので私1人で家事と育児をするのはかなり負担が大きくて、納得できるまで自分の気持ちや状態を伝えるようにしました。言い合いもたくさんしましたが、その後転職も実現し、少しずつ家事や育児にも参加してくれるようになって、今があるという感じです。

高橋さん:言い合いになるとお互いに折り合いがつかなくて、その場では解決せずに黙って終わるんです(笑)。

でもその後よく考えてみると、確かに相手の言っていることにも一理あるなと思えて、「家事育児にもっと参加しよう」と少しずつ自分の意識が変わっていきました。

ーー育休中のスケジュールはどのようなものでしたか。

高橋さん:テレワークになってから、家のこともけっこうやるようになっていたので、育休に突入しても自分にできることをやる、という感じでやっていること自体は普段とあまり変わりありませんでした。

仕事がない分、起きている間は家事と育児に集中できたという感じでしたね。

とにかく授乳以外は自分も全てできるようにして、手の空いている方が今やるべきことをやる、という風にお互い動いていました。

ーー授乳以外はなんでも! それはかなり家事レベルが高いですね! 

奥様:幼稚園のお弁当も作ってくれています。ただこれはもともと私がママ友に「お弁当なんていつも同じでいいんだよー!」と言われて確かにそうだなあと思い、お弁当をフォーマット化したんですね。「ここにこれを詰める」というのがほぼ決まっているので、お互いに手が空いているほうが担当する、というのがスムーズにできています。

お弁当フォーマット化の図解。わかりやすい!

ーーなるほど! 手伝ってもらうためにもちゃんと工夫をされているんですね。家事にもマニュアルがあればやる人が固定されないということか……勉強になります。

高橋さんは1カ月の育休を実際に取ってみて、最終的な感想はいかがでしたか。

高橋さん:「いろいろできるようになった自分すごいな!」ですね(笑)。もともとゲームが好きなんですが、家事はゲームに通じるところがあると思うんです。

例えばご飯が炊き上がるまでに3品作るとか、洗濯物はしっかり振りさばいたほうが美しく仕上がるとか、最初はできなかったことができるようになっていくのはゲームのレベルアップと同じだなと。

ゲームで強くなっていくのと同じで、自分の家事スキルが上がるのは単純に楽しかったですね。

ーーMISSION目標も「自宅の庭の手入れや玄関の掃除をする」ですもんね!

高橋さん:はい、誰に何かする前に自分を正す意味で、家の掃除をMISSIONにしています。また、育休の期間がちょうど幼稚園の夏休みの期間と重なっていたので、上の子と出かけたり、触れ合ったりする時間を増やせたこともよかったです。

家族の負担を減らし、子どもと向き合う時間が取れる育休

ーー奥様にお聞きします。ご主人が育休を1カ月取るということに対しての周囲の反応はいかがでしたか。

奥様:周囲のママ友はほとんどが「いいなー」という反応でしたね。特に2人目、3人目のママは上の子のお世話もあるのでその傾向が強かったです。

でも働いている環境的に育休を取るのが難しかったり、パパの方がお給料が減ってしまうことに難色を示したりで、なかなか実現していないようでした。

ーー高橋さんは実際に育休を取った経験者として、これからお子さんが産まれる男性社員に育休を勧めますか。

高橋さん:はい。一時的に給与は少し減っても、やはり家族の負担を減らすということは必要なことだと思います。とりあえず1週間でもいいから取れる環境があるなら取ることをおすすめしたいですね。分割して取ることも可能ということですし。

最初はおそらく何をしていいかわからないと思いますが、赤ちゃんを育てるということはこういうことなんだというのを感覚的に感じて、あとは奥さんの言うことをしっかり聞いて、自分の意見は言わずにとにかくそれをやることが大事です。

「育休」ですけど休んでいる余裕はないと思った方がいいですね(笑)。

ーーとにかく動くことが大事、確かにそうですね! 1カ月の育休を終えて、復帰はいかがでしたか。

高橋さん:働いている部署は普段から風通しがいいと感じており、復帰も非常にスムーズでした。この職場に転職して家族との時間が増え、育休も気兼ねなく取得することができて満足しています。

ーー高橋さん、奥様、本日は貴重なお話をどうもありがとうございました! 

編集後記

私も3人の子どもがいますが、末っ子を保育園に送迎しているとパパの姿が本当に多くて、パパの育児参加が普通になってきたなあと時代の変化を感じてとてもうれしく思います。

「家事を属人化させない」のはママが楽になるためにも、子どもが将来生きるスキルを身につけるためにも、とっても大事なことだなとお話を聞いていて思いました。我が家はいわゆるワンオペ状態が多く、上の子たちは小学生なのでいろいろ手伝ってほしいけれど、うまくいかず悩んでいたので、ヒントをいただいた感じです。仕事と同じで、マニュアルを作るのもいいかもしれないですね!

地域新聞社でも他の会社でも、パパの育休がもっと広まって、ママだけが大変な思いをすることが減るように、心から願っています。

このnoteを書いた人:編集部LEE( Twitter / Web記事

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