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選ばれない選択肢にも、役割がある

何か目的や意志があって取り組んでいるプロジェクトがあれば、やっぱり選ばれたい。お店をやっていたりしてもそうだ。

一方でここ最近、たとえ選ばれなかったとしても、選択肢として存在するだけで果たす役割もあるんじゃないか、と考えるようになりました。

というのは、佐伯ポインティさんのお話を読んでから。
彼は糸井重里さんに、当時付き合っていた彼女に関する恋愛相談をします。

『付き合っている彼女がいわゆるブラック企業に勤めていて、「新卒なんだから3年は勤めないと・・・・」など、彼女なりの理由があって仕事を辞められない。僕の給料も低いから、結婚して養うこともできないけど、力になりたい。どうしたらいいんでしょう?』

という要点だったのですが、糸井さんのアドバイスに唸ってしまいました。

「別れるって選択肢を無くすと、にっちもさっちもいかなくなっちゃう。別れるって決める必要はないけど、視野に入れてみたら。そして、色々な選択肢の中に、その選択肢もあるということを、彼女にも伝えてみたら?」

好きだから、この関係を続けるためにどうしたらいいかと考えあぐねていた中に、突然あらわれた「別れる」という選択肢。

その選択肢を今選ぶ必要はないけれど、頭の片隅に置いておく事で、自分の中には無かった展開が生まれてくることもあります。

佐伯さんはその後、「彼女と別れたくない!」という思いが、視野を狭めて、選択肢を少くしていたことに気づき、相談時には頭になかった「別れる」という選択をしたそうです。

選択肢AとBがあったとして、私たちは絶対にどちらかを選ばないといけないわけではありません。

AとBをカスタマイズしてA'やB'を作ったり、Cという選択肢を新しく作り出してもいい。選択されなくても、誰かの心の拠りどころになったり、気づきを与えてくれる選択肢もあるんだなあというお話でした。

また、適度な種類・数の選択肢は自分にとって何が本当に必要なのか?、大切なのかを選ぶために「考える」機会を与えてくれます

ビジネスや選挙では、選ばれないと想いを形にしていくことは難しい。

けれど、豊かに、健やかに暮らしていくための選択肢は、できる範囲でこれからも作っていけるといいなあ、と改めて思うのでした。

きっとその方が、楽しいから!

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