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【24】がん細胞が本気で感謝された日(がんとソウルサウンドライアー2)

「ちかちゃん、がんになってくれてありがとう」
「ちかちゃんのがんちゃん、ありがとう」

リボーン洞戸にて、私は抱きしめられていた。

自分の中に存在している「がん細胞」に「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えていると治っちゃうという話はよく聞く。知ってから「ありがとう」といつも伝えていたから、私のがん細胞は聞き慣れていたと思う。

それでも

満面の笑顔で何度も感謝されて
患部あたりを撫でられ身体ごと抱きしめられ
愛情に満ち溢れた手で声で伝え続けられて
私のがん細胞はビックリを通り越して
やたら照れまくったはずだ、たぶん。

船戸院長とスタッフさんがゲストに伝えていたのだそう。

 ライアーを持ってきているゲストがいるよ
 ライアー聴けるよ、体験させてもらえるよ
 奏でる人で、工房でライアーを作っていて
 作りたい人のサポートもしているんだってよ

*同じ日に到着したMちゃんは
ずっとライアーを聞いてみたいと思っていたそう。

*翌日に到着したYちゃんは
ずっとライアーが欲しいと願っていたという。

*私が発つはずの日に到着したY子さんとは
体調不良でどうしようもない私が延泊した為に会えた
1年前に、ライアー奏者になるとノートに書いていたという。

ちょうどよく「がん」になったライアー奏者・ライアー制作者
ちょうどいい頃合いにリボーン洞戸に滞在。

ライアーに関わってから必然の出逢いや不思議な体験はたくさんしてきた。見えない糸に引っ張られて、クレーンゲームのようにちょうどいい辺りにポンと降ろされるとしか思えないような、アハハと笑うしかないようなこともたくさんあった。今回は精度も効率も良く運ばれた感満載である。


「ちかちゃんに逢えて嬉しい!再発してよかったぁ」
「がんになって良かった!今ここで、ちかちゃんに逢えた」

どこからか要請されてがんになる人もいるという話を思い出した。

こんな意味があったんだ
こういう役割もあるんだ
全部がOKなんだ

ありがとう
うれしい
よかった
しあわせ

お互いが引き寄せ合い、呼び寄せ合ったみたいだった。
タオライアーを真ん中に喜びに満ちた笑い声が響いていた。
とにかく幸せだった。



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