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理論的に考えればNISAは1月投資がベスト。あとはあなたの精神力次第。

将来の株価は、誰にも予想できないという前提に立つのであれば、上昇相場を逃さないために、できるだけ長い間、株式市場に身を置き続けることが、より多くの利益を上げるためには大切になってくる。

よくある程度の現金があって、投資をはじめる場合、一括ですべての現金を投資するか、毎月◯◯万円ずつと言った感じで、何回かに分散して投資するかといった部分で迷ってしまいます。

また、新NISA制度を使って投資する際にも、新年の1月に一括で投資をしてしまい360万円の枠を一括で埋めてしまうのか、毎月決まった日に30万円ずつ投資することで、高値づかみをするリスクを低くした方が良いのかと、迷う人も多くいることでしょう。

NISAは一括で投資すべきか分割にすべきか。

もちろん、これはその人の投資スタイルによるため、一括投資が良いのか、分割投資が良いのか、答えがあるわけではないのですが、ニッセイ基礎研究所の井出真吾さんが過去24年のデータを分析したところ、約9割型は新年1月に一括投資してしまった方が、パフォーマンスが良かったのだと言います。

また、世界19ヶ所の拠点を通じて、約638兆円の資産を運用している資産運用会社バンガードの調査でも、一括投資と分割投資を比べると68%の確率で一括投資が勝つのだと言う。

一括投資が有利なポイントとしては、株式市場が右肩上がりの相場であった場合、株価の上昇が投資したお金全体に反映されるため、複利の効果が大きくなり、リターンが高くなっていきます。

短期の株価の変化は、どれだけ投資経験が豊富なプロでも予測することはできませんが、長期で見れば、インデックスに連動する株価は必ず上がっていくもの。(個別の株は別ですが、)

理論的に考えれば一括投資の方が良い。

短期で見れば、株価は上がったり、下がったりを必ず繰り返すものだと考えれば、本当の意味での投資家としての精神力は、株価が急落した時に試されるものだと言える。

1月に一括で株を購入し、仮にすぐ株が急落した時でも「株は長期的に見れば必ず上がっていくものだから、急落しても1〜2年かけてゆっくり回復していくから大丈夫。」と思える精神力がある人は一括で購入した方が株式市場にいる期間が長くなるため、自然とリターンも高くなっていきます。

ただ、人間は基本的に「損をしたくない」という心理が働く動物であるため、株が急落すると、損失を回避したいという心理から株を売ってしまい、株式市場から退場してしまう傾向があるのでしょう。

一番大切なことは、株が上がろうが下がろうが、株式市場に居続けることですから、株価の急落に耐えられる精神力に自信がないのであれば、一括投資ではなく、毎月〇〇万円といった感じで分割投資の方が良いと言える。

急落した時に、投資家としての精神力が試される。

確かに仮に同じ額を投資したとしても、一括投資か分割投資かで、リターンが大きく変わってきます。

しかし、資産運用で一番大切なことは、タイミングよりも、市場から退場せずに株式市場に居続けるという持続性であるため、リターン最大化だけではなく、リスクの許容度、自分の投資スタイルによって、一括投資か分割投資かを判断していく必要があるのでしょう。

ニッセイ基礎研究所の井出真吾さんは、例年であれば、新年1月に一括で投資してしまってもよかったのですが、2024年に限っては1月、2月、3月の3ヶ月ぐらいで分散投資した方が良いかもしれないと述べています。

その理由は、現在、様々な金融政策が転換期にある事と米国の株式市場がAIバブルである可能性が否定できないからなのだと言います。

一番大切なのは株式市場から退場しないこと。

米国のS&P500は2023年の頭から2割ほど上がっているわけですが、そのほとんどがビック7と呼ばれるアマゾン、グーグル、メタ、マイクロソフト、アップル、テスラ、エヌビディアの成長で説明がついてしまい、残りの493社の株価はほぼ横ばいであまり成長していません。

そう言った意味で、仮にビック7の業績が良かったとしても、AIバブルかもしれないという事を頭に入れて、5〜10%の調整余地はあると考えておいた方が良いのかもしれない。

データや理論的に考えれば、一括投資の方がリターンが高いようですが、リターンだけではなく、自分の投資スタイルによって一括投資か分割投資かを考えていく必要があるのでしょう。

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