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#032 【放射線治療20日目】【入院7日目】点滴の取り回しと2回目の抗ガン剤投与

2019年4月19日

春は新しい始まりの季節だ。俺が入院している病院にも新人スタッフが配属になったとみえて、担当のナースも業務で回ってくる際に数人の新人を引き連れてやってくる。先輩ナースの説明を聞きながら一生懸命メモを取っていたりしてなかなか初々しい。入院して改めて思うけど看護師というのは本当に尊い仕事だ。あちこちから響き渡るナースコールに追い回されながらも嫌な顔一つせずに対応してくれる。理不尽な患者からバカみたいなクレームをいただくこともあるだろうし、汚物の処理なんかも日常茶飯事に行わなければいけないだろうに、正にナイチンゲールスピリッツを具現化した存在だ。新人の皆さんもどうか皆さんのお役に立てる素晴らしいナースに育ってください。

そして新人といえばナースだけではない。今回顔を合わせたのは初々しい新人女医さん。

ゴッドハンドなお医者様だろうが伝説のブラックジャックだろうが、誰でも初めは右も左も知らない新人だ。特に現場での業務は経験の積み重ねがモノを言うところが大きいのもあって、慣れるまでは些細なミスも重ねてしまうのはしょうがない。誰だって通る道だ。それは我々患者側としても予定調和として、大人の対応で受け止めてあげるべきではないかと考える。

しかしだからと言って点滴の針を3回も失敗することはないんじゃないか?めっちゃ痛かったんだぞこれ、平静を保って、大丈夫ですよーなんて言ってたけど涙出そうだったっちゅーねん。3回目を失敗して潔く諦め、先輩を呼びに走ったその判断は賢明だけど、2回目を失敗した段階ですぐに諦めてくれても良かったんだぜ。この俺の尊い犠牲を経験値としていつか何かの役に立ててくれることを願う。

流石に4回目は先輩らしき医師に代わってもらって事なきを得た。しかしすでに俺の右前腕はシャブ中のごとき注射痕で痛々しく彩られてしまい、気を利かせたつもりの医師センセイは左前腕に点滴針を取ろうとする。

いや、僕左利きなんで右腕でお願いしたいんですけど、と申し立てるも時すでに遅し。結局左腕に点滴を接続されてしまった。これが今回の入院での最大の厄災かもしれない。利き腕に点滴が繋がってるってめっちゃ不便で、あらゆる動きに制限がかかる。シャワータイムに頭を洗うのも気を使うし、トイレで尻を拭くのもひと苦労だ。しかも狭い4人部屋スペースのレイアウトの都合で点滴の器具は右側にしか置けないため、ベッドに仰向けで寝ると点滴の管が身体を横断することになる。夜中に寝返ってブチッとちぎれたりしないだろうな。心配でおちおち寝返りも打てやしない。

そんなブルーな点滴に繋がれつつ、本日二度目の抗ガン剤を投与した。ひとまず現時点では異常はないけれど、前回みたいにまた明日の朝から色々と不具合が出てくるのかもしれない。ひちまず今日は早めに寝ることにする。

【朝食】

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お粥260g
具材
温泉玉子
ほうれん草の味噌汁
ヨーグルト
バナナ

【昼食】

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お粥260g
牛肉トマト煮
キャベツサラダ
コーヒーゼリー
ゆかり

【夕食】

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お粥260g
さわら卸し煮
かぶ味噌汁
にんじんきんぴら
ほうれん草煮浸し

美味しい食べ物とか、子供達へのおみやげとか、少しでもハッピーな気持ちで治療を受ける足しにできれば嬉しいです。