見出し画像

#031 【放射線治療19日目】【入院6日目】罪なき者たちへの暴虐が始まる

2019年4月18日

尻が痛い。体重が減って臀部の肉が薄くなり、坐骨が座面に当たるようになったせいだ。急激に無理なダイエットをした際などによく聞く話ではあるのだけれど、まさか自分の身に起こるとは思わなかった。痛い、尋常じゃないほど痛い。自宅のソファーにすら痛くて座っていられない。マジかよこれ、俺のケツの骨ってこんなに尖ってたのか?口内炎やら喉の痛みやら、癌になって今日まで様々な痛みの洗礼を浴びてきたけれど、今回のがダントツで圧倒的に痛い。しかしこれ全然ガンと関係ないじゃんか。もはやくだらなすぎて笑ってしまう。しかし痛みの度合いは笑えないレベル。とんだとばっちりだぜ、これ一体どうすればいいんだろう。

痩せたといえば放射線治療のマスクも随分楽になった。自分の体が薄くなったせいで、マスクとベッドの間にそれなりに隙間ができるようになったのだ。まあ苦しいのは相変わらずだけど、以前のように喉を締め付けられて呼吸が危ういレベルからは解放されたと言っていい。

しかし隙間ができたらできたでまた問題となるようで、適正なポジションの選定に随分と時間がかかるようになった。やはり放射線の照射部位をミリ単位で固定させなければいけないらしく、隙間ができた分だけ微妙に誤差ができてしまうのかもしれない。途中で何度か中断してマスクを着け直す作業が挟まれるようになった。まあ苦しくないだけこちらとしては構わないのだけど、結果的に身動き取れない時間が長くなってしまうのはいただけない。改善を望む。


今日から二度目の入院。勝手知ったるなんとやらで、とりあえず入院手続きはつつがなく終了。昼飯に出たうどんはほぼ完食できて幸先いいぞと喜んだのもつかの間、夕飯はどれもボソボソに感じて食が進まず半分近くを残してしまった。申し訳ない限り、悔しい限り。

明日はいよいよ抗ガン剤第二弾。入院予定は一応来週の月曜日までなのだけど、体調の回復状況次第でひょっとしたら伸びるかもしれない。入院して点滴に繋がれているとそれだけで自分が病人モードに入ってしまう気がしてくるのでなるべく早めに退院したいのだけど、如何せん2回目の抗ガン剤で自分のコンディションがどれだけ保てるのかがわからない。そう、またもや罪なき者たちへの暴虐がはじまるのだ。果たして俺の身体を支える無辜なる民は、次なる焼夷弾の襲撃に受けてもなお立ち上がることができるのだろうか。


【昼飯】

うどん、薬味
具盛り合わせ
めんつゆ
白菜甘酢和え
スイートポテト

【夕飯】

米飯200g
鶏肉梅焼き、枝豆
中華風冷奴
揚げ茄子
レッドグローブ
ふりかけ

美味しい食べ物とか、子供達へのおみやげとか、少しでもハッピーな気持ちで治療を受ける足しにできれば嬉しいです。