学習指導要領 「生きる力」を実践に移すには?


学習指導要領が改定され、子どもたちの学習の仕方が大きく変わろうとしています。

生きる力とは(文部科学省)
●基礎的な知識・技能を習得し、それらを活用して、自ら考え、判断し、
表現することにより、さまざまな問題に積極的に対応し、解決する力
● 自らを律しつつ、他人とともに協調し、他人を思いやる心や
感動する心などの豊かな人間性
● たくましく生きるための健康や体力 など

ーー(中略)これからの社会を生きる子どもたちは、自ら課題を発見し解決する力、コミュニケーション能力、物事を多様な観点から考察する力(クリティカル・シンキング)、様々な情報を取捨選択できる力などが求められると考えられます。

主体的・対話的で深い学びの実現へ向けて、グループ学習なども進んでいくようです。

チーム学習や組織学習を生業にするものとして、教育現場に活かせるものが多々あると思うので、書いておこうと思います。

●学習で必要になるもの
学習で必要になるものは仮説作り」と「振り返り」です。

認知行動学の本をひっぱってみると、「学習」というのは、
物事を認知するには、推論と結果のくりかえしにより、初めて「知識」として構築されていくそうです。

子供がお月様を“まんまる”で、“黄色く”て、“空に夜浮かぶもの”というので覚えていくように。

「わからないこと」だらけの不確実性のプールの中から、仮説検証を通じてわかることを増やしていく。
わかったことを「認知」してあげることで、成功体験や失敗からの学びの体験を皆で共有できるようになります。

とにもかくにも、その環境づくりのスタートは、仮説作り」から。
仮説をつくったら、実行して、振り返る。シンプル!
でもどうやって振り返るかが、すごく重要!

また、主体的に学んでいける仕組みが必要です。
その学ぶ最低限の仕組みはというと、「仮説検証」「振り返り」なのです。

●仕組みの解説 一体どう行動を促せばいいの?

例)自由研究を複数人(チーム)で取り組む
①【What(何をするか)を考える】
 やりたいこと、学びたいことを出してみる
 その"want"に対して"why"を考えてみてもらう

・子供達に、ゴールに対して、「やりたいこと・学びたいこと」をどんどんどんどん、付箋に書いてもらいましょう。それをまとめていきます。
・その上で、「それをやったらどうなるのか?(どんな事がわかるのか?)」「みんなにとってそれがどれだけ重要なのか?」を考えてもらいます。そうすることで、自分たちで、学ぶことの目的や切り口、優先順位などを、考えることに繋がります

【How(どうやってするか)を考える】
・「何がわかれば、どうすればやりたいことは達成するのか?」を考えてもらいます。
・図書館に本を借りに行く、街の文具屋さんに値段を調べに行く、なんでもいいので、小さな単位で行動を分解していきます。
・分かる範囲で、行動にかかる時間をかいておいてもらいます。直近の分だけで構いません。細かくすることで、あとで仮説を検証し、改善することができます(振り返りネクストを考えることで学習が生まれる)
・どこまでやるか?を決める(大人でいくと”計画”とよばれる作業。1,2週間単位で決まった曜日などで組んでおくとリズムが生まれてよいですよ!)

【ルールを決める】
・振り返る期間を決める
・チームで守りたいことを決める
ここは個性の出る所ですが、チームで「協働」するのに最低限のルールづくりと、それをよりよくしていくきっかけづくりができていきます(^^)

【振り返る】
・1−2週間毎、というように期間を固定で決めて、振り返ります
 ・今回はどうだった?
  ・何が楽しかった?
  ・みんなで協力してどんなことに気づいた?
  ・やりにくいところはあった?どうしたらよくなる?
 ・今回の成功やできたこと!
 ・ありがとうをいおう!
   ・○○さんが、声をかけてくれたので助かった
  ・○○くんの意見が参考になった   
 ・みんなで次回頑張ることは?
   ・できると思ってたことができなかったのって、なんで?
   ・何がわかった?気づいたことは?
   ・次よくするとしたら?      などなど

先生方がその場で役立てられるスキルととして、コーチングやファシリテーションのスキルが非常に有効です。(学習促進の問いなんて、釈迦に説法感がありますが、、例として^^;)

ここで大事なのことは3つあります

①挑戦する粒感
小さくしながら、結果を積み上げること。そうすることで成功体験にであえる確率もあがるし、何より飽きずにすみますよね(笑)
②感謝、認知
お互いをお互いでみながら、協力しあえること。他のひとのアシストに感謝できること。
③「私達はどうしてみんなで(チームで)やる必要があるの??」を事前に確認できること
途中で仲違いをしたり、やる気がおきなくなったり・・そんな時に、立ち返られるものや、目指していることがあると、向かい続けられます

社会人でも難しいことを、子どもたちも挑戦するのだから、
さぞかし大変だろう・・と思うけど、実は子供のほうがすんなりできたりして(笑)

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