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最初にどこに目をつけるか? すぐできそう!なクラスデザイン #154

算数の学習は、「図を使って考えよう(3)」(啓林館2年下)に入りました。この単元の目標は、次の通りです。

文章題において、問題場面を図に表して数量の違いに着目して解法を考えることを通して、違いをみて考える考え方を使って解くことができるようにするとともに、用いた図や見方・考え方を生活や学習に活用しようとする態度を養う。

啓林館「わくわく算数 2年下」指導書より

テープ図を使って考える問題ですが、まずは問題場面を理解できないことには、テープ図に表すのは難しいと考えます。問題は、次の通りです。

赤組と 白組で とく点を きそっています。
赤組は 白組より 4点 多いそうです。
赤組は 15点です。
白組は 何点ですか。

啓林館「わくわく算数 2年下」P.58 

この問題を見た時に、まずは、子どもたちができるようになってほしいのは、文章を読んで、どちらが多いのか?ということを正しく読み取ることができるようになることです。「赤組は、白組より、多い」の部分から、「赤組が多いんだな」ということを読み取ることができれば、第一段階はクリアです。

この問題が難しいところは、「多い方がわかっている」ということです。これまで学習してきた順思考の問題では、少ない方がわかっていて、それよりも◯点多い、ということから、たし算をして求めれば良い、ということになるのですが、今回は、多い方がわかっているわけです。つまり、問題には「多い方」と書かれているのに、「少ない方」を求めるという逆思考の問題になります。ここが、子どもたちが引っかかり、ハードルとなるところです。

「〜より◯点多い」の部分に着目してしまっているので、15+4としてしまう子が出てきてしまいます。

この誤答を防ぐために、テープ図を使って、数量関係を視覚化することになるのですが、最初の「赤が白より多い」というところを間違ってしまうと、正しい図になりません。結局は、日本語を正しく読み取ることが解法のポイントになりそうです。

わかっているのは、どっち?というところが最初に目をつけるポイントかと考えます。今回は、赤組がわかっていますので、赤組が15点、ということをまずは書きます。それから、「赤組は白組より4点多い」という文章について検討します。赤が多いということがわかるので、先ほどの赤のテープよりも短く書けばよい、ということを確認します。その違いの部分が4点になるわけです。

逆思考の問題では、問題の文章に惑わされずに、わかっている方と、求めている方の関係を正しく理解できるように感覚を持たせたいと思います。

お読みいただき、ありがとうございました。ご参考になれば嬉しいです。

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