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バスキアさんに励まされる

年末に、彼から、映画を観に行こうと連絡がきた。
彼はメッセージと共に予告の動画を送ってくれていて、映画のタイトルは「バスキア、10代最後のとき」
正直、恥ずかしながら、私は全くバスキアさんのことを知らず、当日を迎えることに。

彼に会うなり聞いてみる。バスキアって何?
すると、彼は、え?知らないの?俺、てっきりCHIKOがバスキア好きだと思って誘ったんだけど!俺もあまり知らないよ!
なんてことだ。
シェイクシャックでランチをして、その間にバスキアさんのWikipediaを見てみる。

すると、バスキアさん88年に27歳で亡くなっている。やはり才能ある人は27歳で亡くなるという伝説は本当だねーと驚く。
バスキアさんは、ニューヨークで、スラム街の壁などにスプレーペインティングを始め、キースへリングなどとグラフィティアートで有名になった方だそう。ノイズバンドをやっていたりもして、最終的にはヘロインによるオーバードーズで亡くなっている。
確かに私はノイズバンドもドラッグカルチャーも好きな性質なので、そうだね、興味、あるある。

場所は恵比寿ガーデンシネマ。
私はこの映画館が好きだ。チェーンの映画館によくあるポップコーンの売店がついてるのではなく、こじんまりとしたお洒落なカフェがついているし、芝居などを演る小さな劇場を思わせるクラシカルな雰囲気も良いよね。

前置きが長くなりましたが、映画の感想。
私は、こういったストリートカルチャーの発祥について改めて学んだことってなかったので、とても興味深かく、面白かった。グラフィティとかヒップホップとかスケートとか、そういったストリートカルチャーって、もう今では当たり前にあるけど、それがどうやって始まったのかって、知ってるようで意外と知らないね。

私は真面目な性格なので、何をやるにしても、基本を学ばねばとか、古典をリスペクトせねばとか、これが正解でこうしなくちゃいけないという概念にとらわれがちなのだけど、この映画を見たら、真面目である必要なんてないのかも!と思った。
自分のやりたい表現を、自由にやる!ということが、人間のありのままの本当の気持ちだものね。素直にそれに従うことで、他人の目にも見える、凄いパワーが溢れ出てくるのかも。
画廊に選ばれないのなら、自分たちで発信していくという気概も、ネットが流通した現代社会に通じる大切なことだと思う。
今はネットがあるから、テレビや出版社、レーベルなど大きな組織に選ばれなかったとしても、自分たちで発信していくことができる時代。だから、みんな発信してこうよ、というのは00年代からよく聞く話ではあるけど、それって70年代のストリートカルチャーとスピリットは同じだね。
大きなものに巻かれて、正しく整列させられたところから、はみ出た魅力こそ、人の心を動かすパワーがある。

そう思うと、なんだかバスキアさんに励まされたような心持ち。大変大変、心強い。私の中にも、面白いことやってやるぞ!と、パワーが溢れる感じです。

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