見出し画像

『慈悲の瞑想』

1.慈悲の瞑想とは


上座部仏教の瞑想の一つとして作られた祈りの言葉で、最近はマインドフルネスの流行により西洋諸国でも取り入れられ、科学的な効能研究もされているようです。
そのためか、ネットでググると仏教者よりもカウンセラーの方々が紹介しているものが多いように感じられました。

また、このように多様な層に広まった結果か、基本的な内容は同じでも唱える順番や表現が各人各様で、定型文は見つけられませんでした。

ただ、流れは

①自分自身の幸せ
②大切な人の幸せ
③自分にとって嫌いな人の幸せ
④自分を嫌っている人の幸せ
⑤生きとし生けるものの幸せ

上記で概ね一致しているようです。

2.私の『慈悲の瞑想』

前回の念持仏についての記事で、念持仏には特に願い事をしないため、回向の代わりに慈悲の瞑想を唱えている、と書きました。
私が唱えている『慈悲の瞑想』も上記流れと一致していましたが、他と一言一句同じものはありませんでした。

そこで、自分ではどのように唱えているかを以下に書いてみます。これは幾つかのバージョンを参考に、自分が一番ピンとくる形にしたものです。

私が幸せでありますように
私の苦しみ・悲しみが無くなりますように
私の望み・願いが叶いますように
私に悟りの光が訪れますように

私の大切な人が幸せでありますように
私の大切な人の苦しみ・悲しみが無くなりますように
私の大切な人の望み・願いが叶いますように
私の大切な人に悟りの光が訪れますように

私の周りの人が幸せでありますように
私の周りの人の苦しみ・悲しみが無くなりますように
私の周りの人の望み・願いが叶いますように
私の周りの人に悟りの光が訪れますように

私の嫌いな人が幸せでありますように
私の嫌いな人の苦しみ・悲しみが無くなりますように
私の嫌いな人の望み・願いが叶いますように
私の嫌いな人に悟りの光が訪れますように

私を嫌いな人が幸せでありますように
私を嫌いな人の苦しみ・悲しみが無くなりますように
私を嫌いな人の望み・願いが叶いますように
私を嫌いな人に悟りの光が訪れますように

全ての生きとし生けるものが幸せでありますように

全ての生きとし生けるものの苦しみ・悲しみが無くなりますように
全ての生きとし生けるものの望み・願いが叶いますように
全ての生きとし生けるものに悟りの光が訪れますように

願わくばこの功徳を以てあまねく一切に及ぼし、我らと衆生と皆共に仏道を成ぜん
南無妙法蓮華経

これを締めの「願わくば…」以外の各段落ごとに3回唱えます。
なお、4段目と5段目は抵抗のある方は無理に唱えず、飛ばしてしまっても構いません。
実際、私もあまり心に余裕がないときは飛ばしています。
(この4段目と5段目の「自分にとって嫌な人の幸せ」を嘘でも願うことが「慈悲」のポイントではあるのですが…笑)

また、締めの言葉である「願わくば…」は法華経の中で梵天王が釈尊に述べる有名なフレーズで、私は家の宗派が日蓮宗ということもあって使っていますが、この箇所は各人の信仰や想いに合わせて別の表現に置き換えていただくなどして大丈夫です。

効能は様々なブログに書かれていますが、私は特に効能を意識して唱えたことがないため紹介しません。というか、効能がわかりません笑

口に出して唱えたほうがいいように感じますが、心の中で唱えるだけでもいいようですね。気持ちがささくれている時など、唱えてみると落ち着きますのでよかったら試してみてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?