フローによる成長

フローによる成長 2

一般的に◎から※に向かって成長するときは、★のどちらかを経由して成長していきます。

◎→★1→※の成長する場合は、★1に向かうために知識や情報が入り「挑戦への機会」が訪れることになります。そして、★1で自分ができるかどうかの「不安」になることで、“能力(技能)”を高めて※のフローゾーンに戻れます。幼少期の“能力(技能)”を自ら高めるために必要なのは模倣力が主になります。
◎→★2→※の成長する場合は、いろんな経験により“能力”が先に育っていて★2の「退屈」になることで、“挑戦への機会”を得て挑戦し達成されることで※のフローゾーンに戻れます。幼少期に自ら“挑戦への機会”を得るために必要なのは創造力が主になります。
つまり、どちらの状態にあってもフローゾーンに持っていくために必要なスキルは“模倣による成長”から得られた模倣力と創造力になります。
また、模倣力と創造力をしっかり備えた状態にいると、フロー状態をうまくコントロールして無限に成長し続けられるようにもなります。

しかし、発達に遅れが生じてしまっている子供は、◎からどちらかの☆へと極端な偏りが起きていて、★の時のように簡単にフローゾーンに戻ることが難しくなってしまっています。
◎→☆1まで行ってしまった場合、能力(技能)を高める体験が乏しく知識や情報ばかりが多く入りすぎた子供で、頭でっかちになって☆1にまで難易度が上がっており、頭では分かっていても出来ない状態になり「不安」に押しつぶされていくことになります。
こういった子供には、自分が思っているより目指す位置が高くなってしまっているので、スモールステップの経験が必要で、☆1ではなく★1まで難易度を下げていかに経験を積ませ、少しずつ“能力(技能)”を伸ばしていってあげるかが大切になってきます。
それでも、目指す位置が高くなってしまっているために、スモールステップでは納得してもらえなく、難易度の低いところで出来ないことによって投げやりになってしまうこと(不安による思考の両極端)が多くなりますので、うまく自己選択をしてもらいながら接していき、根気よく“能力(技能)”を伸ばすことに気を配っていきましょう。

◎→☆2まで行ってしまった場合、いろんな体験はさせてもらっていて潜在的な“能力(技能)”が伸びすぎてしまった子供で、与えられた“挑戦への機会(難易度)”が低すぎるがゆえに、退屈して“能力(技能)”を成長に活かせなくなっています。
こういった子供にも、知識や情報に応じたスモールステップは必要なのですが、“能力(技能)”に見合った今現在における最終ステップまで、全ての過程を先に見せてあげることで、“やる気”を持ってもらいやすくなります。
それでも、「退屈」という落ち着かなさが慢性化していると、そこに“不安”も含まれてしまい複雑化していること(不安による思考の両極端が集中できないように見える)もあります。主たる養育者や周囲の人が思うことへの“やる気”を持ってもらうことは簡単なことではありませんが、最初は本人にとって興味関心の高いことから入っていき、成長した経験を積むことでいろんなことへの“やる気”が持てて集中できるようになっていきますので、根気よく“挑戦への機会”を演出していきましょう。
どちらの☆であったとしても、幼少期においては“教えられて成長”させてはいけなく、いかに“模倣による成長”をさせるかが大切ですので、焦って操作的にならないようにしましょう。

“模倣による成長”に相反する“教えられて成長”したことの多い子供は、模倣力も創造力も観察力も分析力も自己解決力も乏しいものになってしまいます。
それでも、幼少期においては周囲と同じく、もしくは、より大きく成長するかもしれませんが、小学校高学年近くになってくると“教えられて成長”した経験が多い子供は、フロー状態で成長した子供達と、明らかに差が開き始めてしまいます。
子供が無限に育つ…大人になっても成長し続けられる人になるには、7歳頃までにおいて、いかに自由で“模倣”したいと思えることが多い環境にあり、たくさん“模倣”ができた経験を持てるかになります。
そして、相反する束縛されて“教え込まれる”機会がいかに少ない環境であったかが重要になってきます。
ノーベル賞を獲得した偉人や、大きな発展の元となった発明家達は、このフロー状態にあった時間が多くあったことで無限の可能性を引き寄せ、成長し続けていった結果と言えます。

発達に偏りが出てきた子供達には、特に“教え込まれる”場はではなく“模倣による成長”ができる場が必要になります。そして、現代において一般的な生活環境では発達の偏りを挽回できるほど多くフロー体験を積むことは難しく、フロー体験を多く積める場が必要です。
三安が満たされて、“いい気分の状態”で過ごせてフロー体験ができる学びの場は、発達の偏りを挽回するだけではなく、その先々まで成長し続けられる人になるための基礎をも作りますので、フロー体験を積める経験をたくさんさせていきましょう。

つづく

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