”ラッパー””フリーランス”という肩書を外す

好きではじめたはずの”ラップ”が、憧れで飛び込んだはずの”フリーランス”という働き方が、最近は少し重荷のように感じていた。

ラップが大好きで、フリーランスという働き方に憧れを覚えて、自由に生きたくて、ほんの少しのボーナスを握りしめ、2018年8月に会社を辞めた。

10月から本格始動したフリーランスの生活は楽しくて、ストレスフリーで、新しい素敵な人達と出会って、視界が広がった。

ラップでもたくさんの新しい挑戦ができた。

これまで選んできた道に何の後悔もないのだけれども、スタンスを全く変えずに同じような生活を明日から6か月続けたいかというとそうでもない。

年度末でちょうどタイミングもいいので、自分の本音を書き出してみようと思う。

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恐れ多くて、これまで自分で「ラッパーです。」と名乗ったことはなかった。

けど、”趣味です”というニュアンスを含みつつ「ラップをやっています」と自己紹介するとほとんどの人がラッパーと認識してくれた。

それは自分がそう仕向けていたところもあったし、何よりそうやって認知されることは楽だった。

ブログをはじめりゃブロガーといってもいいし、
誰かの相談を受けおっていたらカウンセラーを名乗ってもいい。

明確な資格が存在しないものに、名乗ってはいけない線引きは存在しない。自分が”覚悟”した瞬間に名乗ってもいいものだ。

でも俺は、今も、自ら”ラッパーです”と名乗る覚悟はできていない。ださいけどこれがリアルだ。

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最近、よく使っていた言葉。
「好きな”ラップ”を、ちゃんとビジネスとして成り立たせたい」

ラップを続けるうえで、活動した分はしっかりお金にしないと最終的に続けられなくなる、という考えからの発言だった。

「ラップをやっているんだったら、曲をちゃんと作って、世の中に出さなきゃいけない」なんて周囲の声や視線を気にして、無理やり曲を作ろうとして疲弊していた。

もともとは、「初心者の一歩目を支援するため」に立ち上げたラップ初心者向けオンラインサロン、『オンラインサイファー』も収益拡大を急ぐがあまり、ずっと焦っていた。

でも本当は、違う。

俺はラップで表現したいことは特にない。

俺がそうだったように、ラップで”人生が少しだけでも明るくなる人”を増やしたいだけ。

絶対にラップで稼がなければいけないわけではない。

無理せず焦らず、「自分が幸せな範囲」の中でラップを続けたい。

そのうえで自分がシーンに出来る貢献を模索していきたい。自分が幸せな範囲で曲も作りたいし、サイファーもしたい。

自分の好きな”ラップ初心者向けのコミュニティ作り”は、引き続き本気でいきたい。

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いままで、フリーランスになった理由を聞かれたとき、「好きなラップを好きなだけやるため。そしてラップで稼げるようになるため」というような表現を使っていたと思う。

でもそれは違った。

フリーランスになった一番の理由は
「不自由な人生から抜け出したかった」からだ。

満員電車に揺られて、上司に媚びへつらって、会社にしがみついて、この先ずっと生きていかなければいけない事実は、俺の中でとても不自由だった。

そしていざ、会社を辞める理由を誰かに説明する上で、「ラップがやりたい」という言葉が便利だったんだと思う。でも会社を辞めたこととラップの存在は、本質的には関係がない。

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今は、「会社にしがみつかなくても最悪生きていける」という自信ができた。この自信は2018年8月時点の自分に全くなかったもので、その考えを植え付けてくれた、田舎フリーランス養成講座とコワーキングコミュニティhinode、そこで出会った人たちに感謝しかない。

「会社にしがみつかなくても最悪生きていける」という自信は、精神的にこれからもとても重要なものになると思う。

その上で、これからは”フリーランス”という肩書にこだわるつもりは一切ない。フリーランス的な精神を携えた上で、どう生きていくかを再定義したい。

あと、底辺フリーランスは生活をするためにある程度の時間は目先のお金を追わなきゃいけない。ある程度は時間を切り売りしなきゃいけない。これが案外つらい。
このままの状態で、WEBライターとしてフリーランスを10年も20年も続けていくビジョンが全く浮かばない。いまは戦闘力を上げたい。

今自分が最も成長できる方法は何なのかを考えて、人生をもう一回考えてみようと思う。

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去年の8月から、自分自身で作り上げた重荷と肩書を取っ払って、”自分が何を望んでいるか”という本質的なところだけを追求したい。
ラッパー、フリーランスという肩書に依存しないで、もっと細分化して、自分がやりたいことを追求したい。

こうやって悩みが変わっているのは、少しは自分が進んでいるということなんだと思う。
4月からの6か月間くらいは、また新しい悩みに出会うために、気持ちのベクトルを変えて、生きてみる。

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