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日本の子どもは中国の子どもに比べて小さい時から完成している

娘が3歳で中国に来た時、アパートの門番のおじさんが娘を見て
「こんな小さいのになんでこんなに完成してるんだ」と言った。

体は小さいんだけど顔がもう少女のようで、出来上がっていると随分感心していた。

その意味が、それからすぐにわかった。

娘を中国の幼稚園に入れて同じ年代の他の子どもを見ると、なんだか未完成感がすごいのだ。猿みたいな子もいっぱいいるし、顔や手足が細過ぎて骨がまだ発達していない感じだったり、目も小さくてなんというか、とにかく「未完成品」としか言えない感じ。

西北人は体が大きくて骨太な人が多いので、子どもも太っている子や背がすごく高い子はいるのだけど、足腰はしっかりしていないし顔も出来上がっていない。

娘が4歳の頃、日中ハーフの娘がいる日本人の父親とも話したことがある。「中国の子どもって未完成感がすごいですよね」

門番のおじさんが言ったように、それに比べると娘は随分出来上がっている。足腰もしっかりしていて、顔立ちも少女を小さくしたような。ちゃんと「人間」だった。

両親や伯母が私が娘を産んだ時に「今の子は生まれた時からしっかりしてるんやね〜、昔は赤ちゃんってしわくちゃで赤くて猿みたいやったもんや」と口を揃えて言った。(それ私も入ってるんか(苦笑))

この数十年の間に、おそらくは栄養状態が非常によくなったからか、産婦人科の医療ケアが発展したためか、日本人の赤ちゃんは胎内にいる間の栄養状態がよく、かなりよく「出来上がった」状態で生まれてくるようだ。

そして生まれてからも、母親の母乳の質も粉ミルクの品質も違うし、乳幼児の栄養や運動に関する知識も日本は中国人に比べて圧倒的に豊富で浸透しているので、発達状態がとてもいい。

娘は中国に来る前、日本の子ども園に1年半ほど通っていたが、「猿みたいな未完成な子ども」はいなかった。

だから娘は中国で会う人みんなに褒められまくる。

「小美女」「お人形みたい」「髪が多くてしっかりしてて羨ましい」「色が白くて肌がめちゃくちゃ綺麗」「足腰がすごいしっかりしてるね」「体の素質がいい」

体操教室ではコーチにも他の保護者にも本当に感心されている。私たちのことを日本人だと知っている人たちは「日本人は体が強い」「日本人は体の素質が生まれつきいいんだね」「体育教育が発達していて運動能力が高い」などと評価をもらっている。

日本人は遺伝的に体が強い、というのは確かにあるかもしれない。そして妊婦と乳幼児の栄養状態の良さと行き届いたケア、赤ちゃんのお世話に関する先進的で優れた知識と気配りによって、「完成度の高い3歳児」が出来上がる。

中国はITなどはずば抜けて発展したが、「子どもの世話」に関してはまだまだ全く行き届いていない。


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