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中国の動画配信サービスiQiyiが米国ナスダックに上場

iQiyiが米国ナスダックにIPO
中国のiQiyi(爱奇艺)は、正式に米国ナスダックへの上場にあたり、目論見書を提出した。 上場による調達額は、約15億米ドル(1600億円)とされる。iQiyiの筆頭株主であるバイドゥ(Baidu)は、株式の69.6%保有しており、同社の創設者兼CEO龚宇は、1.8%の株式を保有している。

iQiyiとは?
テンセント(Tencent)、YOUKU(优酷)に並び、iQiyiは中国の動画配信サービスを提供する企業TOP3のひとつだ。同社が配信する動画オンデマンドサービスでは、2017年12月31日時点でドラマ、バラエティ、映画、子供向け番組、ドキュメンタリー、アニメ、スポーツなど、30以上のカテゴリにわたるコンテンツが提供されている。

堅調に伸びるユーザー数
現在、iQiyiの主な収入源は、広告収入と有料会員収入の2つだ。目論見書によると、2017年度の営業収益は173.8億人民元(2938億円)で、そのうちの約46%の81億人民元(1369億円)が広告収入となっている。なかでも、有料会員数の増加が目立つ。目論見書によると、2017年12月31日時点で有料会員数5080万人、有料会員制による収入は、収入全体の37.6%にあたり、65.36億人民元(1105億円)となっている。2016年度の37.62億人民元(636億円)と比べて、1年間で74%ほど増加した。
2017年10月から12月31日までの3ヶ月間、モバイル端末によるMAU(月間利用者数)は4.21億人、DAU(1日あたりの利用者数)は1.26億人であり、デスクトップによる MAUは4.24億人、DAUは5370万人に達した。アプリで動画コンテンツを視聴できるため、DAUではモバイルからの利用がデスクトップの約2倍である。2017年12月のモバイル端末による平均視聴時間は、約1.7時間だった。これまでのiQiyi全体での合計視聴時間は、92億時間に及ぶ。

中国の動画配信サービス市場は、年々拡大しており、多くの企業が資金調達に成功している。自社で動画配信サービスも展開しているテンセントや、アリババ、バイドゥなど中国の巨大IT企業による投資が活発化しているからだ。今回のiQiyiの米国ナスダック上場は、中国の動画配信サービス市場をさらに拡大させるトリガーとなるだろう。

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