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古今集巻第十二 恋歌二 566番

寛平御時きさいの宮の歌合のうた

みぶのただみね

かきくらしふる白雪の下消えにきえて物思ふころにもあるかな


宇多天皇の御時の皇太后班子女王の歌合わせの歌
壬生忠岑
あたり一面を暗くして降る白雪が、見えない下からひっそりと消えていくように、隠れて消えてしまうほどに物を思うこの頃である

物思ふは、多くの場合、恋しい相手のことを考えるという意味です。ふんわりと積もった雪の表面はまだ雪のままですが、地面の側から解けてみずになる、そういう見えないところで自分も静かに消えていくような気持ちになると詠っています。

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