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古今集巻第十五 恋歌五 821番

題しらず

よみ人しらず

秋風の吹きと吹きぬるむさし野はなべて草葉の色かはりけり

題知らず
詠み人知らず
秋風が吹きに吹いた武蔵野は一面に草葉の色が変わってしまったように、わたしに飽きたあの人はすっかり心の色が変わってしまった

「吹きと吹きぬる」は、「吹きに吹いてしまった」という意味。
「むさし野」は、関東のことですが、男性のことを表す例えです。
「なべて」は、全部、一面、すっかり、の意味。

秋風が吹いたのは、男性の心に飽きの風が吹いたことを言っています。あの人に飽きられてしまったようで、全然やって来ない、と嘆いています。

#古今集 , #恋歌五 , #秋風 , #武蔵野 , #草葉

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