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古今集巻第十二 恋歌二 593番

題しらず

とものり

よひよひにぬぎてわが寝るかり衣かけておもはぬ時のまもなし

題知らず
紀友則
宵ごとにいつも脱いで寝る狩衣、それを掛けておくように、わたしはあの人に思いをかけない時の間はない

「宵々に脱ぎて我が寝る狩衣掛けて思はぬ時の間も無し」。
上の句は「かけて」に掛かる序詞です。衣を掛けると思いを掛けるを重ねています。「寝る」は「ぬる」と読みます。
狩衣はもともとは狩りの時に着るものですが、平服としても使われます。寝間着に着替えて寝ようとすると、あの人が思い出されると詠っています。

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