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古今集巻第十 物名 445番

二条の后、春宮(とうぐう)のみやすん所と申しける時に、めどにけづり花させりけるをよませたまひける

文屋やすひで

花の木にあらざらめども咲きにけりふりにしこのみなるときもがな


二条の后がまだ東宮の御息所と呼ばれていた時に、めど萩で花束を作って木に飾らせたものをお詠ませになった歌
文屋康秀
花の木ではないけれども花が咲いている、古くなった木に実が成る時があればなあ、年老いたこの身も世に成る時があればなあ

「あらざら『めど』も」と、「めど」萩を詠み込んでいます。
二条の后は藤原高子で、清和天皇の女御、東宮(のちの陽成天皇)の母(御息所)です。

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