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古今集巻第十三 恋歌三 649番

題しらず

よみ人しらず

君が名もわが名も立てじ難波なるみつともいふなあひきともいはじ

題知らず
詠み人知らず
あなたの名もわたしの名も噂には立てません、難波の御津の波が激しくても見たとは言うな、逢ったとも言わない

「名を立てる」は噂になること。「難波なる」は「御津(三津)」の枕詞で大阪湾岸のどこかです。「見つ」「満つ」と掛けています。岸で網を引いて魚を取ることを「網引き(あひき)」というので「逢ひき」とも掛けています。難波、立つ、満つ、網引きは縁語です。

#古今集 , #恋歌三 , #難波なる , #三津 , #網引き

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