旅行先で友達を作る #5

一人旅で人に会うには?

 初めて一人旅をする人にとって、気になることのひとつが旅先でどうやって人に会ったり、友だちを作ったり出来るかと言うことだと思。見知らぬ人にいきなり声をかけるのは変かなとか、相手が内気な性格だったらどうしようとか、自分の英語力じゃなとか、色んな感情が頭をよぎると思う。

 旅先での出会いについて厳密なルールなんてないけど、ここでは旅行をしていて、友達作りに関して感じた一般的なヒントやアドバイスをしたいと思います。

一人旅を想定して、ホステル、体験プログラム、カウチサーフィンの活用について書いています。あと、旅行先での友達作りの基本的な考え方についても。


目的地を賢く選ぶ

 まず考慮すべきなのは、目的地。目的地によっては、カップルや家族連れ、グループ旅行者が多くて、一人旅にあまりなじまないところもある。反対に、一人旅の人しか行かないようなほとんど知られていない場所もある(旅行作家がいくような場所は大抵そういう所だし、旅行作家は大体一人旅だ)。人跡未踏、王道を外れれば外れるほど、また一人旅の期間が長くなったりすると、他の旅行者、ボランティア、駐在員、NGO職員とほんの一握りしか出会わなかったりする可能性が高くなる。このような場所の中には、一人旅にとって最もやりがいのある旅行先だったりはするが、人里離れた場所に出かける前に、そこで友達作りは厳しいぞと言うのは認識しておきたい。(反面、そういった秘境で作られた出会いは強固だし、そこで友達が作れなくても、そこでの経験を国内で話す中で、旅行好きが集まって友達ができる側面も無視できない)

歴史的・文化的要因、使用言語、ビザやパスポートの問題などから、特定の国からの旅行者に友達作りで有利に働く場所もある。私たち日本人に取っては同じ東アジアの国々は距離感が近いから、友達になれる可能性は高いはず。
 旅行先の価格も考慮すべき点ですね。一般的に、物価の安い国や地域ほど、若い旅行者を惹きつける。物価が高い国は、経済的に旅行を始めたばかりの若い旅行者には手が届かないことが多いし、少し年配の旅行者にとっては落ち着いた雰囲気や精錬された街並みが旅行者を惹きつける傾向にある。もちろん、年齢やバックグラウンドに関係なく、あらゆる年齢層の旅行者と交流することができる。ただ、あなたが出会う人々の一般的な属性は、目的地によって異なる可能性があることを認識しておく必要がある。タイやネパールで出会う属性とデンマークやカナダのオーロラ観光で出会う人たちとの間には秋からに違い属性があるのは容易に想像できるでしょ?

 さらに、自分の興味に基づいて旅行先を選べば、そこで同じような考えを持つ人々と出会う可能性が高くなることも考慮しよう。ハイキングが好きなアウトドア派、冒険が好きなアドベンチャー派、ビーチやダイビングが好きなウォーター派、芸術や文化が好きなアート派、ナイトライフが好きなナイト派など、世界中にはあらゆるタイプの旅行者が訪れる場所があり、同じような趣味を持つ人たちが集まりやすくなっています。えっ?内向き傾向でオタク気質の派閥はないかって?残念、それは世界にはないんだ。でもね、僕らが住んでいる日本こそがその国だから、我こそオタク!って思っていて、海外の大きなお友達が欲しいという人は海外旅行に行くんじゃ無くて、日本にやってくる海外旅行客と友達になるという風に、アプローチを変える必要があるかも知れないね。

 こうしたことは宿泊施設やアクティビティの種類にも同様に見られる。大都市の「パーティー・ホステル」には楽しい時間を過ごしたい人が集まり、山岳リゾートのハイキング・ホステルにはアウトドア派の若者が集まり、海岸沿いのビーチ・ホステルにはリラックスしたい人が集まる傾向がある。
 だから、自分はどんな傾向の人で、そういった気質の人はどんな旅行地に、どんな施設やアクティビティを体験するのかに思いをめぐらせると、自分好みの出会いのきっかけは作られるんじゃないかなって思う。上のサンプルは括りが大きいから、別の切り口で食べ歩きやゲーム、テック、歴史など、自分が好きなモノに着目して考えてみて欲しい。

ホステル滞在

 多くの一人旅の旅行者にとっては、旅行中の人々と知り合うにはホステルに泊まるのが一番だと感じられずはずだ。他の宿泊施設とは異なり、ほとんどのホステルは社交的な環境があり、他の旅行者と知り合えるよう別に設計されています。(日本にあるような家賃だけを浮かすような安いルームシェアをイメージルするんじゃ無くて、出会いや交流重視のソーシャルアパートを考えるとイメージが近いと思う。)
 がっつり社交するパーティー・ホステルから控えめな旧来のホステルまで、選択肢はさまざまですが、たいていのホステルでは利用者同士が交流することを奨励する共有スペースがあります。

ホステルでの人気の出会い方

  • 休憩・共有スペース:談話室にいる人と会話を始めるのは、古くからあるバックパッカーの出会い方だ。慣れないうちは、ぎこちなく感じるかもしれない。しかし、"Where are you from? Where are you going? Where have you been? "というシンプルな会話のきっかけで友達作りができるはずだ。周りの人がすでにグループになっているような場合でも、気後れする必要はない。彼らの多くもホステルで知り合ったばかりかもしれないし、他の一人旅との出会いを歓迎してくれることもよくあります。ホステルの談話室は、他の人たちがグループで会話をしているときに、ただそこに加わることが許される珍しい場所です。 
     言葉の問題で上手に話せなくてもいいよ。全員がネイティブじゃないし、会話される内容は予め想定されるから、自分が日本のホステルで外国人の旅行客に聞いてみたいことをイメージして、予め会話の受け答えの想定や練習をしておけがおどおどしなくてもすむ。

  • ドミトリーでの雑談:ドミトリーに滞在している場合、おそらく他の利用者とおしゃべりする機会があるでしょう。実際、部屋に入ったら少なくとも挨拶を交わすのが礼儀であり、ホステルの基本的な質問(どこから来たのか、どこへ行くのか、どこに行ったことがあるのか)をするのはほぼ当然です。これは、人々と一緒に探索するために町に出かける計画を立てるのに最適な方法です。

  • キッチンでの食事時間:食事の支度をしている人に会ったり、一緒に食事をするのもホステルならではだと思う。多くのホステルでは、食料品を出し合って簡単な料理を作ったり、ご飯をシェアしたり、レシピを交換したりするのがよく見られます。もちろん、余裕があれば、自分のためだけに良すするんじゃ無くて、余った食材を他の人におすそ分けするのもよいでしょう!安いパスタを分け合って食べるだけでも、友情が芽生える例もあるし、日本の定食メニューを振る舞うのも手かもしれませんね。(運悪く料理をシェアする人に出会えなくても、その料理は翌日に食べればいいだけだしね。ちゃんと冷蔵庫もあるから、そこに終っておけばいいだけ。あと、料理や食材には自分の名前を書いておきましょう!そうじゃないと取られちゃうよ)

  • バー:すべてのホステルにバーがあるわけではありませんが、バーがあるホステルはたいてい一人旅に親切で、出会いのきっかけになります。ホステルのバーには、ビールを1、2杯楽しむだけの控えめなスペースの時もあれば、パブ巡りをする前にパーティーが始まるような大規模なバーもあります。お酒が飲めなくても問題ありません!ほとんどのバーでは、ソーダやノンアルコール飲料を喜んで出してくれます。

  • ドミトリー主催のアクティビティ:多くのホステルでは、テーマ別のイベント、映画鑑賞会、料理教室、伝統的なディナー、パブ巡り、特別ツアーなど、旅行者の出会いと交流を目的とした社交イベントを開催しています。初めての土地や内気な人は、ホステルに泊まっている他の人たちと知り合う絶好のチャンスだから、こういうアクティビティに参加するのはありだと思うよ。特に初めての街で、町の雰囲気や近隣を安心して知るチャンスだから、初日はドミトリーのイベントに参加するというのは旅行初心者のうちはありかも知れないね

ホステルで会話を始めるコツ
 基本に間違いはない会話は:どこから来たのか?次の目的地は?今までどこにいたのか?旅行歴は?現在の都市に来てどのくらいになるのか、そしてここでこれまでに何をしやか?などでしょうね。もしあなたが会話した相手があなたより長くその街にいた場合や、熟練の旅行者の場合には、彼らのおすすめを聞いてみましょう。彼らは着いたばかりですか?何を見に行く予定か聞いてみましょう。
 英語、母国語、学んだ言語、または興味のある場所で話されている言語を話しているのを聞いたら、その人と会話するのもありだと思う(例:「ねえ、さっき韓国語を話しているのを聞いたんだけど?出身はどこ?いいなぁ、ずっと行ってみたかったんだ!」)。
 他の人が典型的な 旅行にまつわるの会話をしているときは、それに加わってもいい。談話室やドミトリーで他のバックパッカーがまだ見たことのない地元のアトラクションについて話しているのを聞いたら、その会話に入ってそれについて聞いても全然OKです

 自分から何かを提案することを躊躇しない。ルームメイトも一人旅をしている分けだから一緒に食事や飲みに行かないかと誘ってみたり、明日一緒に行こうと言っていたアトラクションに誘ってみたりしましょう。スナックや余分な食べ物をシェアするのも、他の旅行者との絆を深める良い方法。
 他に結構多いのが、道ばたで靴ずれして足を痛めている旅行客をみたら、そこで話しかけてバンドエイドや包帯を上げたり、部屋で病気になっている人に薬をあげたりをする場面ですね。アメリカ人の若い人は体は大きいけど甘やかされて育っている人が多いから旅行先でダウンしている人が多いって言う印象。そういった場面では助けてあげましょう。すぐに距離感が近づきますよ。

ホステル以外での友達作り

 他のバックパッカーと知り合うには、ホステルが最も確実な方法だけど、普通のホテルの個室を選んだとしても、現地で友達をつくる方法は他にもたくさんあるので、それを紹介したいと思います。

ウォーキング・ツアーとアクティビティ

 旅行先で、他の旅行者と出会う最善の方法のひとつは、ウォーキング・ツアーやアクティビティイベントに参加すること。
 これらのツアーは、世界中の主要都市やバックパッカーの目的地のほとんどで催行されていて、ホステルに泊まっている場合は、受付の周辺にパンフレットがおかれていることが多いです。そうでない場合は、ネットでググれば見つけることができるし、体験プログラムの予約サイトあるいので、そこで予約してしまえばいいです。内容としてははとバスのあるく版。体験ツアーはそれこそいろんな種類のモノがあるので、一人旅が寂しくなったら、あるいは危険な観光地の場合は体験プランに申し込む方が気が楽だと思います。
 人気のある場所や主要な広場で待ち合わせして、数時間かけて歩き回り、滞在中の見どころややるべきことの概要を把握できるのがウォーキング・ツアー。ウォーキング・ツアーに参加している他の人たちと同じ体験をするので、出会いのきっかけにもなりますよ。数分前に到着すれば、ツアー開始を待つ間に他の人とおしゃべりできるし、ツアー終了後に食事や飲みに誘われれば、会話を続けることができますね。二度と会わないこともあるけど、滞在中ずっと連絡先を交換して付き合うことになるような出会いもあるかもしれない

語学クラス

 これは長期旅行者向きのオプションです。一つの目的地に数ヶ月以上滞在するのであれば、現地の言語で行われる昼間のクラスや夜のクラスに申し込むことで、多くの人と知り合うことができます。他の参加者はほぼ確実に他の外国人であり、友達を作ることにオープンな姿勢をもっているでしょう。外国人向けの語学学校の中には、クラスメートともっと仲良くなれるような社交イベントや小旅行を企画しているところもありますが、抗議の後に飲みに誘ったり食事に誘ったりするだけでもいいでしょう。この方法には、現地の言葉でのコミュニケーションを上達させるという利点もあるので、よりよく生活し、言葉や文化についてより深く学ぶことができます。ワーホリや海外駐在等で長期滞在するときにぜひ試してください。
 これについては別のアプローチもあります。僕を含めて日本人の多くが語学力が無いけど、そういった人でも、大都市であれば日本語学習者向けの勉強会があるので、そこで日本語を教える代わりに、現地の言葉を教えてもらうと、語学力が無い点もカバーできますよ。

興味のある場所とアクティビティ

 旅行先で自分の好きな分野を楽しむためにアクティビティに参加するのも、共通の興味を持つ他の人々と出会う良い方法ですよ。ハイキングで有名な地域に旅行すれば、他のハイカーと出会う可能性が高く、すでに共通の話題があるので、友達になるのもそんなにハードルが高くないと思う。美術館の英語ガイドツアーに参加すれば、アート好きな旅行客と出会う可能性が高くなるでしょう。ナイトライフで有名な都市に旅行すれば、他のパーティーピーポーな人に出会う可能性が高くなります。自分の興味に合った、観光客や国際色豊かなイベントを探して、どんどん参加してみましょう。
 アクティビティの予約についてはKlookViatorのような体験・アクティビティの予約サービスを使うとオンラインでレビューを見ながら予約・決済もできるのでおすすめです。

見知らぬ人達との団体ツアー

 他の旅行者(一人であろうとそうでなかろうと)と旅を共にするについては計画を立てる際には現実的で視点でプランを練る必要があると思います。見ず知らずの他人がネットを通じて長期の旅に参加するのはなかなか難しいからね。とくに、相手が外国人の場合であればなおさら。
 まだ見知らぬ人たちと旅に出たいなら、会社が企画したツアー・グループにお金を払って参加するのが一般的なので、そういったツアー会社を利用したほうがいいと思う。個人主義の外国人もツアー会社を使って旅行しているので、TourRadarのような団体旅行ツアーを提供しているサイトにアクセスしてみて、申し込むのもありですね。
 多くの旅行者は、十数人程度の少人数ツアーを好んで選択している印象があります。この規模ぐらいだと、社交という点で最適で(気に入った人が数人いる可能性が高いし、気の合わない人との接触を最小限に抑えることができる)、大人数のグループツアーよりもはるかに機敏に動け、色んな観光地を楽しむことが出来る。
事前に行うべき注意としては、ツアーの典型的な層がどのようなものかを会社に連絡して聞くこと。例えば、同年代の人が参加することが多いかどうか。
 団体ツアーに参加する場合、行きたい場所にすべて行けるとは限らないし、希望するほど長く滞在できるとは限らないので、希望の旅程を妥協する必要があります。またツアーは通常、自分で手配するよりも少し割高になります。反面、良いガイドがいれば、個人旅行では見逃してしまうようなものを見たり体験したりすることができ、道中ではトラブルを回避できる利点がありますね。ただし、日本の添乗員みたいなレベルのサービスは受けられないので、そこまでは期待しないでください。
 団体旅行って仰々しいなって思う場合は、Get Your Guideみたいに、現地の人がガイドをやっているツアーに参加する手もある。これは参加人数が最少人数だし、ある都市限定で試してみることができる。普段は一人旅だけど、この都市ではガイドを雇う、複数人でアクティビティを楽しむって言うのもありですね。とくに夜一みたいに人がごったがいしていて、何をどんな順番で見たらいいのか分からない場合は有効です。日本では築地観光でガイドを利用している外国人旅行客を多く見かけますね、それと同じです。有名な観光地だけど、一人で観光するのは難易度が高い場所は是非ガイドを雇いましょう。

他の一人旅の旅行者に会うためのアプリ

 旅行者向けのSNSというとTravelloがイメージされるけど、それ以外のアプリも出会いのために使えるよ。例えば、ソーシャルアプリや出会い系アプリであるMeetup、Tinder、Bumble、OKCupidなどを利用することが考えられる。
 アプリの中で自分がどんな相手を探しているのか(一緒に遊んだり、案内してくれる人を探しているのであれば、そう言えばいいし、デートやセフレを探しているのであれば、そう言えばいい)を率直に伝えさえすれば、新しい人と出会う素晴らしい方法となる。
 他にもFacebookのグループを使う手もある都市名と自分の興味があるもののキーワードで検索するとか。Whatsappのグループやtelegramも同じだけど、こちらは匿名性が高いのお奨めしない、犯罪に巻き込まれる可能性が高まるから。

地元の人に会うには?

 旅行者であるあなたが現地の人と知り合いになりたいと考えるに当たってまず考えなければならないのは、第一に現地の人々には生活があり、旅行者であるあなたとは違って、日常の真っ只中にいるということ。つまり、仕事、家族、友人、などの様々な責任や関係性の中にいて、1日か2日で移動してしまう旅行者であるあなたとつながるよりも彼らにはもっと重視して取り組まないとならない相手がいるってこと。だから、旅先で最も濃密な友情が築けるのは、おそらく他の旅行者たちだと言うのを理解した方がいい。

様々な出会いの方法

 旅行中に出会う現地の人の中で、何かを売りつけようとする人、あなたから何かを得ようとする人を避けて、純粋にあなたと一緒にいたい人に出会うには下記の方法がお奨め。

  • ホームステイと文化交流:旅行先の国で、アクティビティとして文化体験をするのがお奨め。なかでも、地元のホームステイを選ぶことで、その土地の文化にどっぷりと浸かることができる場合もある。ホームスティ体験については旅行会社が企画したモノでは無く、現地のコミュニティや現地人自身が企画した草の根活動の方が望ましい。そちらの方が商業化されていない、本物のホームステイを体験ができる。

  • 仕事やボランティア:現地の文化にどっぷり浸かりたいなら、どこかに長期滞在して仕事やボランティアをするのもいい方法。多くの国でワーキングホリデーやオペアビザ(外国にホームステイして現地の子供の保育や家事をする見返りに滞在先の家族から報酬をもらって生活する留学制度)が簡単に取得でき、通常の就労ビザよりも書類が少なく、要件も緩やかなので、他国を深く体験する(または他国を探索する便利な拠点として利用する)のに最適な方法です。ボランツーリズム(ボランティア活動をしながら観光(ツーリズム)を楽しむスタイルの旅行)を理解した上で、正規の手続きで、VISAを取った上で参加しましょう。

  • 地元のスポットをぶらつく:観光客で賑わうエリアから少し離れて、バーや本屋、カフェやレストランなど、地元の人が日常的に利用するスポットを探してみましょう。バックパッカーのバーほど、地元の人たち(彼らはすでに友人たちとそこにいて、違う言語を話しているだろうから)と会話を始めるのは簡単ではないかもしれない。しかし、押しつけがましくなければ、面白い人に出会えるかもしれない。

  • 以前の旅でできた友人を訪ねる:旅先で友達をつくることの醍醐味は、一度旅先で友だちになれば、いつか彼/彼女の国に旅行客として訪問するときにその友だちを訪ねることができることだ。もしあなたが現地で旅行客と意気投合し、連絡を取り続けることができれば、どうすればいいかわからないほど多くの招待を受けることになるかもしれない。

カウチサーフィン

 カウチサーフィンとは、現地の人の空きベッド、マットレスなどに泊まることで、通常は無料、または名目上のプレゼント交換、食事のもてなし、の精神で行われる(もちろんairbnb的に有料運用されているケースもある)。カウチサーフィンは、Couchsurfing.comというプラットフォームを通じて主に行われる。
 残念なのは、AirBnBのような有料サイトの登場で、カウチサーフィンは衰退してしまったこと。カウチサーフィンのリスクとして、弱い立場の旅行者をナンパしたり、口説いたりする手段として見ている悪徳なホストもいるので、こうしたプラットフォームを利用する場合は用心し、常にプランB(代替案=問題が起きた場合の宿泊先の確保の検討)を用意しておくこと。
 カウチサーフィンの公式サイトが有料モデルに移行して以来、その空白を埋めて、原点に立ち返るためにためにいくつかの代替プラットフォームが誕生している。代表的なのがBeWelcomeTrustRootsであり、両方とも、かつてのカウチサーフィンコミュニティの再現を目指している。オリジナルのカウチサーフィン・サイトほど知名度は高くないが、地元の人と出会い、格安/無料の宿泊施設を見つけるには、今でも有効な選択肢である。

カウチサーフィンのメリット

  • 他の観光客だけでなく、地元の人と知り合うことができる:カウチサーフィンの中には、旅行先の裏情報を教えてくれたり、地元のスポットを紹介してくれたり、人脈を築いたり、作れたり、地元の人々と出会えたりと、様々に交流することができます。

  • ユニークな体験ができる:カウチサーフィンをすれば、ホテルやホステルに泊まる人とは違った体験ができます。現地の人が実際にどのように生活しているのかがわかり、文化をより深く理解することができます。

  • お金を節約できる:カウチサーフィンを利用すれば、特に宿泊費が割高な場所では、より少ない費用で旅行先を体験することができます。旅行費用が高騰している欧米ではカウチサーフィンをすることをぜひ検討してください。

  • カウチサーフィンには、ベッドだけでなくミートアップもある:現地のホストの家に泊まらなくても、このプラットフォームを使えば、旅行先でバックパッカーや駐在員のミートアップやイベントを探したり、単に現地の人と会ってコーヒーやドリンクを飲んだりすることもできます。

カウチサーフィンの欠点

  • 本当は「無料」ではない:カウチサーフィンは交換の精神に基づいています。なので善意に100%おんぶに抱っこできるわけではない。食事であれ、一杯の飲み物であれ、贈り物であれ、あるいは事前に合意した文化的、芸術的な交流であれ、ホストに何かをごちそうするのがマナーだ。一方で公式サイトが有料化した現在では、提供者によってはカウチサーフィンはホステルのドミトリーベッドと同じかそれ以上の費用がかかる場合もあるので、費用の有無、こちらが何を提供するかをよく確認ください。

  • 便利とは限らない:ホステルに泊まれば、24時間年中無休のフロントデスク、シティガイド、観光案内所、他の旅行者と知り合える談話室などのアメニティが期待でき、名所や観光スポットにも便利な場所にあるのが普通です。逆に、カウチサーフィンのホストは郊外やあまり便利でない場所に住んでいる可能性があり、現地に到着しても何をすべきか、何を見るべきかを自分で考えなければなりません。ホストは日中仕事をしていたり、忙しかったりするかもしれません。特に申し出がない限り、カウチサーフィンのホストがツアーガイドをしてくれるとは期待しないでください。

  • 常にバックアッププランを用意しておくこと。ホストである人が善人では無くあなたを裏切る可能性があることに留意してください。また、ホストの家に行ったものの、居心地が悪かったり、安心して泊まれないと判断することもあります。カウチサーフィンを唯一の選択肢にしてはいけません。宿泊先のバックアッププランと、そのための十分な資金を常に用意しておくように。

安全の確保

知らない人とは話すなと教えられた僕ら日本人は、不特定多数の人と話すことに少し抵抗があるかもしれないし、もしかしたら危険だと感じるかもしれない。
一般的に、世の中のほとんどの人は善良でまともだ。しかし、どこにでも腐ったりんごがいるのは事実。だから、見知らぬ人への警戒心と友好関係への開放感のバランスをうまくとること。そのためのアドバイスが下記になる。

  • 自分の直感を信じること:何かおかしいと感じたら、立ち去りなさい。相手に弁明や説明をする必要はない。

  • 人目につかない場所にはついていかないこと:ビーチでのパーティや、人里離れた地元の人だけの山小屋に招待にわくわくしてついて行っては駄目。知り合ったばかりの人たちと人目がない公共の場ではない場所に行くことには注意が必要。疑わしい場合は、元の場所に戻れるようにパンくずの足跡を残しましょう(iPhoneのマップでもいいし、配車アプリも事前に設定しておこう)。信頼できる誰かに、どこに行くのか、次にいつチェックインするのかをメールやメッセージで伝えておきましょう。自分の位置情報を共有するアプリがあるし、定期的にどこに行くかをtwitterに位置情報付きでポストするのも有効だ。その際に相手の写真を撮って投稿するのはあり。もし写真撮影を嫌がる人物であれば、最大限に警戒すること。彼は危険だ!

  • 薬物とアルコールに注意すること:信用できない人からドラッグを買ったり、飲み物を放置したり、酔っぱらって正常な判断ができなくなったりしないように。ホステルのパブやバー巡りや見知らぬ街のクラブでほろ酔い気分になるのはよくあることだ。しかし、親友のように振る舞っている人たちは、実は親友ではないということを覚えておいてほしい。出会ったばかりならなおさら。だから安全な量のお酒、毒物をいれられる恐れについては常に警戒して。席を離れた場合は、その飲み物は破棄して、新しい飲み物を注文し直そう。

  • 何かを売りつけようとしてきたら要注意:世界中のどの国にも、セールスマンや行商人、さまざまなタイプの詐欺師がいる。強引な売り込みをしてくる人に対して、礼儀正しくしたり、友好的に接したりする必要はない。目を合わせず、その場を立ち去ればいい。

  • よくある詐欺を知る:イチャイチャしたがる現地の人、友情のブレスレットを渡そうとする人、安いチケットを売りつけようとする人、ATMを使うのを手伝おうとする人、銀行よりも安いレートで両替しようとする人......こうしたことから引き起こされる詐欺は、旅行そのものと同じくらい古くからあるものです。旅行先でありがちな罠を知り警戒しましょう。海外の詐欺事例を知りたい場合は Travel Scam 英語の国名をいれると引っかかるので、それを見てGoogle検索も津内ながら学習するのはありだと思うよ。

出会いがない旅もある

 それでいいんだ!旅行に行ったけど、誰とも出会えない旅もある。一人旅と呼ばれるのには理由があることを忘れないでほしい。人里離れた場所にいたり、オフシーズンにその場所を訪れたり、あるいはしばらく気が合う人に出会えなかったりするかもしれない。それは一人旅ではよくある事って言う現実を認識すること。一人旅を楽しむには、一人でいることに慣れることが重要。もちろん、旅の途中で出会う人々や友人が旅のハイライトになることもある。しかし、いつもそうなるとは限らないし、どこでもそうなるわけでもない。多くの一人旅は、孤独を楽しみ、受け入れることを学ぶ機会でもある。日記を始めたり、わざと道に迷ったり、一人で食事をしたり。自分の考えと向き合い、一人になる時間を楽しもう。
 もし孤独でいることにつらくなったら、ソーシャルメディアの古い教訓を思い出して欲しい。自分の写真と他人の写真を比較しないこと。いつもパーティーをして楽しそうにしている人たちに会っても、彼らにも人知れず寂しい日やダウンタイムはあることに思いを寄せること。彼らは単にそれを投稿していないだけなのだ。
そして忘れないでほしいのが一人であることと孤立であることは違うということ。まだ会ったこともない見知らぬ人たちに自分の幸せを左右されるようでは、失望を味わうことになる。一方、新しい目的地を探検し、新しい経験をし、すべてを受け入れるために旅に出れば、素晴らしい日々を過ごし、その過程で興味深い人々に出会うことができるはずだ。

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