見出し画像

【ポケモンSVシーズン14】チョッキイダイトウ対面構築with晴れ【最終レート2016/346位】

【はじめに】

初めましての方ははじめまして。そうでない方はお久しぶりです。

今回はポケモン対戦人生における一つの節目であるレート2000を達成することが出来ましたので使用していた構築を紹介していきます。

レンタルパーティも公開しておりますので、興味がありましたら是非使ってみてください。

非常に文章が長くなってしまったので、気になった箇所だけでも目を通していっていただけますと嬉しいです。

【構築経緯】

遡ること一月前(レギュE最終シーズン)、就職祝いにポケモンをプレゼントした友人がいよいよランクマをしてみたいと言い出したので、師事することになった。

対戦初心者に渡す構築として「テラスタルを切るポケモン、タイミングがほぼ固定かつサイクルを極力しないで良い」方が反省点を絞れて短期間で練度を上げられると思ったため、こちらの構築を少しだけ調整(カバルドン→ディンルー、イダイトウ@襷→光の粉)したものを用意した。

もちろん師事する以上、自分もこの構築を使ってみた。感想としては「強いが、環境で猛威を振るう鋼テラススケショカイリューに成す術なく負ける」だった。

だったらとりあえず自分もスケショカイリューを使ってみるかと思い、飛行テラスカイリュー→鋼テラススケショカイリューと入れ替えた。これがバチクソに強かったためスタメン入りした。

また、イダイトウも初めて触ったがパワーポケモンすぎてやみつきになった。しかしながら非常に有利不利のハッキリしたポケモンで相手の構築にイダイトウの不利ポケモンがいるか否かがかなり勝敗を左右するなと感じた。

「イダイトウの不利対面をどれだけ減らせるか」がイダイトウ構築の完成度に直結していると思い、先駆者の構築を読み漁っているとこちらの不一致テラスABイダイトウ@オボンに辿り着いた。特にBに厚く振ることでオーガポンに対面から勝てるというのは自分にない視点であり目から鱗だった。

しかしイダイトウにオボンを持たせる必要は果たしてあるのだろうかと私は考えた。イダイトウに求められる役割とは言語化してしまえば「麻痺の入った相手の二匹目を倒し、裏から出てきた三匹目の攻撃を一発耐え、返しの攻撃+アクジェで縛る」ことだ。

一方でオボンの実とは攻撃を2発耐えるためのアイテムであり、求められる役割とは少しズレてくる。不一致テラスをする上では都合がいいのかもしれないが、やはり私はイダイトウよりもディンルーやカイリューの方がテラスタルを強く使うことが出来ると思うため、テラスタルを切らないイダイトウで可能な限り相手の攻撃を1発耐えて役割を遂行できる型を模索した。

もちろん、この役割を一番確実にこなせるのは襷イダイトウである。しかし、イダイトウはその性質上2、3匹目に出さなければポテンシャルを活かしづらいポケモンであり、イダイトウ対策を理解している人はまず抜かりなく初手でステロや毒菱を展開してくる。

ステロを撒かれたから役割をこなせませんでした、では再現性が高い勝ち筋とはとてもではないが言えない。「相手のステロ展開にも問題なく役割を遂行できるイダイトウ」を開発できれば間違いなく勝ち馬と呼べるだけのものになるという確信があった。

そこで考えついたのが「ABイダイトウ@チョッキ」だった。よくよく考えてみればイダイトウは中速&高火力&先制技持ち、とチョッキ持ちが欲しい要素を全部揃えている。

正直なんでこんなに使われてないんだ?と思った。まあ経験上こういう時は大体何かしら致命的な弱点があり、それ故に誰も使っていないというのがお約束なわけだが、ところがどっこいこのイダイトウは強かった。

先人の考えたAB振りによりオーガポンやカイリュー等のメジャーな物理に対面からかなり安定して勝つことが出来、かつハバタクカミやサーフゴー等の本来勝てないような特殊にも対面から勝つことが出来るようになった。

テラスタルは切らないため本来不利を取るトドロクツキやパオジアン、悪ウーラオス等には弱いままだが、逆に言えばイダイトウの圧はそれらのポケモンをほぼ確実に選出に引き出すためイダイトウお留守番選出で誤魔化すなどして対応した。

イダイトウを過信しすぎず適度にイダイトウ離れしてからイダイトウ構築の真の強さを引き出せるようになった。これはガチ。

そんなこんなでイダイトウは強かったが構築全体としてはイマイチまとまらないまま先月のレギュE最終シーズンは1000位代でフィニッシュし、レギュFが開始した。

シーズン開始前から目をつけていた晴れ+炎テラス鉢巻ウガツホムラ+眼鏡ハバカミの構築を使用してみたが、これが思ったより強かった。対策を怠った構築をばったばったと薙ぎ倒していく超パワー。やみつきになった。

ただ、強いのは晴れ+ウガツホムラのパワーであり眼鏡ハバカミは裏起きの答えではないんじゃないかと次第に感じ始めた。

眼鏡ハバカミが裏にいるとコータスを残す動きを意識しないといけないため、立ち回りが窮屈にならざるを得ない。それに、どこまで行ってもハバカミミラーの同速勝負がついて回る。

一旦眼鏡ハバカミは抜いてみて、コータス、ウガツホムラ、三匹目の並びを考察してみた。ウガツホムラは相手に対策駒がいなければ晴れの間に安定して二匹は持っていくパワーがある。つまり、三匹目は対面から勝てるポケモンが必要だった。

そう、チョッキイダイトウである。
コータス、ウガツホムラ、イダイトウの選出軸が完成した。

ここに晴れが刺さらない時用の選出が出来るよう先月使用していたディンルー、カイリュー、ハバタクカミを合流させ、6匹の並びが完成。メンツを固定し対戦回数をこなすことで練度を上げることにした。

晴れ選出(コータス+ウガツホムラ+イダイトウ)はシーズン序盤はかなりの勝率を誇っていたが、終盤になるにつれみるみる勝率が落ちていった。一度は2000チャレまで至ったものの連敗し、4000位まで吹っ飛ばされた時は心が折れた。

しかし、一日おいて冷静になって考えてみると、これは晴れウガツホムラに対する回答がある程度確立されたということであり、逆に言えば「晴れウガツホムラを見たら、ほとんどの人間が対策選出をしてくる」ということでもある。これはむしろチャンスだと思った。

晴れ選出でかなりの数戦ってきたからわかることなのだが、コータス読みで初手起きされるポケモン(赫月ガチグマ、眼鏡カミ、オーガポン、キラフロルetc…)は大体鋼テラススケショカイリューで有利を取って対面から勝つことが出来る。

さらにはカイリューに地震がなかったりハバタクカミが電磁波型だったりで重くなりがちなサーフゴーやハッサム等の鋼枠の選出を晴れウガツホムラの存在が強烈に抑制する。奇しくもこの並びは表と裏で相手から見えずらい選出択を生んでいた。

晴れウガツホムラの刺さりが悪くなったと気付いてからは明らかにイージーウィン出来そうな構築以外には晴れ選出はせず、ディンルー、カイリュー、ハバカミ、イダイトウのうちから三匹を選出して戦うようにした。

この思考がぴったりはまり脅威の11連勝。レート2000を達成するに至った。

【個体紹介】

飛行コータス@脱出パック

調整
HD:特化
B:余り

晴れ始動要因。ウガツホムラに晴れを最低でも3ターンは渡したいので、2ターンどう動かすかを考えるポケモン。全ての構築にカイリューがいるのでステロはいつでも撒きたいが、アンコールを覚えるポケモンと初手かちあった場合は涙を飲んでオバヒを打つ。

岩石封じの枠はソラビと入れ替えたりしていた。ソラビでないといけない場面はなかったが、岩石封じでないといけない場面はあったためおそらくこれで正解。使っているとどうしてもディンルーと比較してしまい圧倒的数値の格差をひしひしと感じる。物悲しい。

テラスタイプはワンチャン性能を買って飛行にしているが一度も切っていない。

炎ウガツホムラ@拘り鉢巻

調整
AS:A<S古代活性でS上昇するよう最大調整
HBD:BD4振り余りをHぶっぱ

晴れ下の怪物。テラスタイプは当然炎。A実数値は特化90族程度しかないため本当に強いのか考察段階で訝しんでいたが、よくよく考えてみればウオノラゴンとかいう化け物もA種族値90で技倍率にモノを言わせて暴れ回っていたわけで、晴れ×炎テラス×鉢巻×大噴撃の技倍率マシマシが弱いわけがなかった。

どれくらいヤバイかというと耐久にほとんど振ってないカイリューならステロ+全部乗せ大噴撃で確定1発、H252カイリューでも乱数5割強で1発。半減ですらこれなので等倍では誰も受からない。

天候エースというのは先制技リレーで縛ることを対策の一つとされがちだがウガツホムラは耐久もかなり高く、特化カイリューのノマテラ神速+特化パオジアンの不意打ちくらいまでなら余裕を持って耐えるため、その点も高評価だった。

ポケモンというゲームは基本的に出来ることの多いポケモンが優秀だとされるが「やることは分かりきっていてもその役割が非常に強力なポケモン」には相手の選出を歪める力が備わっている(キョジオーンや剣盾のゴチルゼル、ヌケニンetc…)

このポケモンも終盤は全く選出しなかったが、新環境の注目ポケモンということもあり、そこにいるだけで鋼枠の選出抑制、炎水ドラゴンの選出強制という、非常に重要な役割を果たしてくれていたように思う。

水イダイトウ@突撃チョッキ

調整
A:11n
S:4振りサーフゴー抜き
HB:特化オーガポンのウッドホーン乱数約3割(攻撃補正でなければ確定耐え)
HD:ステロ+特化ハバカミのシャドボ余裕を持って確定耐え。特化ブラッドムーン+真空波確定耐え。

革命ポケモン。レート2000の立役者。MVP。この型に辿り着いた流れは構築経緯で書いたのでここでは割愛するが、本当に強い。是非一度使ってみて欲しい。

相手視点イダイトウを見たらまずは襷の線を切らないといけないためステロを撒く、あとは裏にハバカミやオーガポンを置いておけばステロ+シャドボ、ウドホでイダイトウは処理できるだろう、と思っている。対戦経験からそういうプランを選出時点で立てているプレイヤーはかなり多い。

このポケモンの一番偉い点は限定的な立ち回りを強要させた上で見えない角度から相手のプランを崩せることにあると思う。イダイトウ対面構築の処理の仕方なんて上位帯ではおおよそ誰でも出来るものだが、裏を返せば選出画面でイダイトウを見た上で出来る立ち回りというのはかなり限定的なものにならざるを得ない。

だからこそ相手の取ってくる行動は読みやすく、相手からは想定外の耐久調整でプランを瓦解させ、こちらだけが一方的に想定通りのプランを通すことが出来る。特にイダイトウの処理をハバカミやオーガポンに任せている構築がかなりの頻度でチョッキやB振りに引っかかり、結果として勝ちを量産できた。

またABチョッキにしたことで襷イダイトウに付き纏う「サイクル出来ない問題」もある程度は解決しており、最低限のサイクルを回せる性能を確保できるようになった点も立ち回りに幅が出来て良かったと思う。

テラスタイプは水。イダイトウまでテラス権が残っていることは稀だが、ラス1でパオジアン等とかち合ってしまった際に役に立ったり、水火力のダメ押しに役立ったりと意外にも活きる機会は少なくなかった。

毒ディンルー@食べ残し

調整
H:16n+1
BD:総合耐久指数最大

最強の起点作成ポケモン。晴れウガツホムラの並びが相手のウガツホムラやガオガエン等の炎ポケモンを呼び込むため、晴れでない選出でのステロ撒きはコータスとは別に必要だと判断しての採用。

最初は持ち物をフィラの実で使用していたが、基本的には見るからにディンルーに対する遂行速度が遅そうな相手にのみ投げるようにしているので、食べ残しの方が活きるかなと思っての変更。どっちが良いのかは諸説。

テラスタイプは毒。相手のパーティに地面、エスパーがいない際の荒らし性能は神。

鋼カイリュー@いかさまダイス

調整
AS:ミラー意識のガチ特化
H:余り

テラスタル環境の覇者。レート2000の立役者その2。元々はスケイルショット/アイアンヘッド/神速/けたぐり、のスタンダードな型を使用していたが、こちらの動画を見て感銘を受け技を変更した。殴り合いでも起点作成相手でも抜群の初手起き性能を誇る神の技構成。

強いて言うなら地震を切っている都合上、鋼タイプと対面するとかなり厳しいのだが、晴れウガツホムラを考えると相手は鋼タイプを出したがらないため、実質的に出し負けという概念が存在しない。

相手の起点作成ポケモンが初手でステロや毒菱、毒毒から入って来ようものなら、Sが数段階上昇しておりかつマルスケの残ったカイリューが場にいる状態から3v2が始まる。爆アドなんてもんじゃない。

この構築自体が全体的にステロの刺さりが良く初手にステロ撒きを呼びやすいこと、シーズン中盤以降ドヒドイデ毒菱展開がありえんぐらい数を増やしていたこと等、全てにおいてこの技構成と噛み合っていた。

スケショを見たら基本的にアンコはケアされないし、渦アンコを見たらスケショはケアされないので、こいつもまた見えない角度から相手のプランを崩しにかかる性能を持ち合わせており、数えきれない試合を勝ちに導いてくれた。

テラスタイプは鋼一択。完全に余談だけど、色カイリューって若干鋼テラスを警戒されづらいような気がする。

電気ハバタクカミ@ブーストエナジー

調整
H:奇数になるよう特化
S:偶数になるようミラー意識で20振り
CD:4振り
B:余りで特化

いつもありがとう便利枠。初手が撃ち漏らしても圧倒的なSから処理して2v2に持ち込み、麻痺を入れてくれる仕事人。

よく見る努力値配分を割とそのまま使っていたが、今にして思うと性格補正まで防御にかける必要はなかったか?いや、でもギリで耐えてる場面まあまああったような気もするし、やっぱり必要なのかもしれない。

この型だと鋼タイプ、特にサーフゴーを相手にすると困ったさんになってしまうが、シーズン終盤にこの並び相手にサーフゴーを出せた勇者はたった1人だけだったので弱点と呼ぶほどの穴にならなかった。

挑発の枠は痛み分けと入れ替えて使ったりしていたが、少なくとも今シーズンにおいては挑発の方が活躍する機会が圧倒的に多かった。構築全体で割と重めな受けループに気持ち強目に出られる点も◎

テラスタイプは途中まで水で使用していたが、よくよく考えなくてもテラスを切りたい場面がハバカミミラーしかなかったので電磁波を無効化できる電気か地面ということで電気になった。基本テラスはディンルーかカイリューに使ってしまうため活きる機会はそんなに多くはなかったが、数回は電気テラスで拾った試合がある。

【選出パターン】

基本選出
初手カイリュー+ハバタクカミ+イダイトウ
立ち回り:テラスはほぼカイリューに切る。初手でテラスを使っても数的有利を作れれば大体そのまま勝てる。対面構築らしく基本的に交代は行わず対面的に戦う。

ステロが必要orディンルーに対する遂行速度が遅そうな場合
初手ディンルー+ハバタクカミ+イダイトウ
立ち回り:テラスはほぼディンルーに切る。ステロを撒きつつ対面突破ないしは敵2体以上にカタストロフィを入れる等出来れば大体そのまま勝てる。

トドロクツキがいる(イダイトウが不利を取るポケモンが多い)場合
初手ディンルー+カイリュー+ハバタクカミ
立ち回り:相手がステロや毒菱の起点作成から入ってきそうなら初手はカイリューの方が良い。テラスは大体ディンルーかカイリューに切る。ウガツホムラもイダイトウもトドロクツキで止まるのでいたら必ず出てくる。別に誘い出しても有利に狩れる選出というわけではないので、しっかり考えて立ち回る必要がある。ディンルーの吹き飛ばしガチャでトドロクツキのブエナを消費させられると、その後のプランが組みやすくなって◎

晴れウガツホムラに対するストッパーがいない場合
初手コータス+ウガツホムラ+イダイトウ
立ち回り:テラスはウガツホムラに切る。パワーis正義。Aボタンを押してるだけで気付いたら試合が終わっている。

【重いポケモン】

キョジオーン
無理of無理。SV環境が始まって一年近く経つのに未だにこいつの上手い対処法がわからない。カイリューとハバカミで上手く誤魔化すしかないがテラスタイプによっては普通にタテられて試合が終わる。脅しの道具としてチラつかせるだけのプレイヤーが多かったのでギリ耐えた。

トドロクツキ
ウガツホムラもイダイトウも相性不利をとるのでほぼ確実に選出される。飛行テラスだと立ち回り次第でまだなんとかなるが鋼テラスだと勝ち目がない。

鋼テラス全般
選出段階で鋼タイプに圧力をかけることで対策として鋼タイプ対策を切っているため、後出しで鋼タイプになられると目も当てられないことになる。

受けループ
これといった対策枠を用意してないのでカイリューやハバカミで誤魔化しつつ立ち回るしかない。完全に相手の型依存なので安定しない。

【結果】

シーズン14
TN:くちくさっ!
最終レート2016
最終順位346位

【感想】

ポケモン対戦人生で目標としていたレート2000という一つの節目を達成することが出来て非常に嬉しいです。ゲームで勝って深夜に雄叫びをあげたのは本当に久々でした。

この構築自体やることが非常にはっきりしており、選出のパターンもそんなに多くなくあまり迷わず決められるため初心者〜中級者にオススメできる構築になっていると思います。レンタルパーティも発行していますので気になったら使ってみてください。

次は最終2桁とか2100を目標にしたいところですが、ここまで来たことで上の壁がさらに厚いことも身をもって思い知らされたので、まだまだ先は長そうです。


余談ですが、自分が師事していたガチ対戦初心者(タイプ相性もうろ覚えなとこからスタート)は1週間でマスボ級に到達、そこから1週間で目標として少し高めに設定していた4桁順位に到達したので驚きました。本当に将来有望すぎる。

2000チャレから4000位まで吹き飛んで萎えて撤退しようかと考えていた時、他人には偉そうに目標設定してる癖に自分は目標から逃げるのか?と思い留まり踏ん張れなければ、この結果には至れなかったと思います。

ポケモンで抱えた屈辱はポケモン以外で拭うことはできませんしね。

次ポケモン対戦に本気で取り組むのが来シーズンなのか一年後なのか新作が発売されてからなのか、それはまだ未定ですが、後進育成しつつぼちぼち自分も頑張りたいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました。
構築の動かし方など質問ありましたらX(旧Twitter)で遠慮なく聞いてください。可能な限りお答えします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?