【最新号紹介】治療(CHIRYO)3月号 その絶食,ちょっと待った! 食べるを支えるアプローチ
2020年末ごろから、医学書界では立て続けに「誤嚥性肺炎」に関する書籍が登場してきました。
これによって、これまで「なんとなく」、「ルーチンで」対処してきた肺炎診療に一石を投じ、予防やアフターケアまで幅広く、包括的に、多職種で取り組むことで、大きなQOL向上を生み出せることが広まりつつあります。
「治療」3月号の特集は、その前段階、食べること、口腔内の状況にスポットを当てて、いかに人生の最期までおいしく食事を摂ることができるのかを解説しております。
特集の目次
誤嚥性肺炎による負のらせんを止めよう
患者は誤嚥性肺炎にかかって入院すると、退院しても元の状態に戻れるわけではありません。少しずつできることが減っていき肺炎を繰り返してしまえば自宅に帰れなくなる日がきてしまいます。
本特集では、そのような誤嚥性肺炎を契機に進んでいく状態の悪化を食い止めるための方策として、患者の経験に寄り添う手法、どのように栄養を取り入れ、経口摂取、食支援の環境を整えていくかという項目のほか、薬剤のチェックや食形態、口腔ケアなどあらゆるアプローチを紹介しています。
医師ができるアプローチとしてtreatable dysphagia、SWEEP 5Dのニーモニックを使った原因探索やミールラウンドをどのように行うかについても項目を設けました。
連携で強力アプローチ
編集幹事の松本先生は医師と歯科医のダブルライセンスをもつ稀有な方ですが、口腔内の問題を歯科と連携して取り組むことでどんなことができるのかを病院・在宅医療の先行例を挙げて紹介しております。
松本先生は医師になったときに、入院患者で義歯を使わず歯のない方が多いこと、口腔内の衛生環境がとても悪かったことに衝撃を受けたそうです。たとえ自分で口腔内の問題を解決できなくても、問題に気付き、ほかのプロフェッショナルにつなげることができれば、誤嚥性肺炎も減少でき、早期に経口摂取へと復帰できる希望が広がります。
知っ得のサービス
最後にコラムとして、食支援を考えるときに知っておくとよいサービスや商品を紹介しています。
食事のサポーター講座を開いたり、使いやすいスプーン・フォークも開発した口から食べる幸せを守る会(KTSM)。一人ひとりに合った食事を自宅へ届けてくれるニコニコキッチン。在宅でも簡単に食べ物のかたさをチェックできるカメルカ、いつもの食事をやわらかくできる調理家電デリソフター。
食事状況を医療機関と共有できるもぐもぐ日記。と、読んでいてなるほどなぁと唸ってしまうものが並んでおります。
最後に悪者にされがちな胃ろうについて、どんなときに造設を考えるか、何に注意したいかをまとめております。
ちなみに1月号からリニューアルした「治療」ですが、プレゼントの当たる読者アンケートも実施しておりますので、「治療読んだよ~」という方は是非お声を聞かせてください!
「治療(CHIRYO)」2022年3月号
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南山堂
文責:「治療」編集部 カーター
前号の紹介記事はこちら
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