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CBC解説 世界選手権 2018 ボーヤン・ジン FS

ブレンダ・アーヴィング(以下、ブレンダ):現在、氷上には、現・、そして二度の世界選手権銅メダリストであるボーヤン・ジンが滑ろうとしているところです。20歳。平昌オリンピックではもう少しのところで表彰台を逃がし、4位で終えました。中国のスケーターです。現在もまた(SP)4位、フリーへと向かうにあたって、首位とは6点差あります。
【演技開始】
カート・ブラウニング(以下、カート):美しい4Lzと同様に美しい4Tだけど、SPでは(※4Tは)少々回転不足(UR)を取られた。
4Lzでまた始めるよ。氷を横切るのが長い。 [It's so long across the ice.]
【4Lz<(転倒)】
キャロル・レーン(以下、キャロル):うう。
カート:ノー、ううっ! もし何か調子が狂えば、どのようなリカバリーの余地など全く無いよ。彼は明らかにあまりにも壁に近すぎた。[Leaving no room for any sort of recovery if something goes wrong. He was way too closed to the boards, obviously.]
キャロル
:それに彼は結構それをやるのよね。私達、昨日のSPで解説したけど、彼は本当に(壁に)近づいちゃうのよね。
彼ら(壁)は、動かないのよ、ボーヤン![They're not going to move, Boyang!](カート笑)
【2S(抜け)】
カート:彼の表情はかなり険しい。[Big grimace on his face.]
なぜならクアドが抜けて2回転になったせいなのか、それとも彼は痛みがあるのか僕には分からないけど。だけど、それははっきり見て取れた。
【3A-1Lo-3S】
カート:彼は空中では上手くやったけど、氷の上ではやってない。どのジャンプも、あまり良い踏み切りをしておらず、ましてや間にあるハーフループですら、ここでは手こずっている。
これは君が戦わないといけない所で何をやってもうまくいかない日になるかも。[He did the work in the air, but not on the ice. Not really getting great a takeoff on any of the jumps even the half loop in between, struggling here. It's going to be one of those days where you have to fight for it.]
【ダースベーダーの息の音】
カート:もし貴方がこの曲中での荒い息遣いが何なのか気になるのであれば、これはダースベーダーので、これは『スターウォーズ』メドレーだからなんです。
キャロル:プログラムの後半に入っていって残りの一連のジャンプが始まるのにあたって、彼がフォースが共にあらんことをちょっと期待するわw
カート:うむぅ、フォースは後半(約)10%のボーナスの価値があるからね。だから頑張れ。
観客はこの男を愛しているんだ。だって、彼は誠実だから。[The audience loves this guy. Because he is honest.]
(※逆走で走る振り付けを見て吹くカートw)彼の振り付けはいつもちょっと風変わりで楽しい。[little quirky and fun]
キャロル:振付師ローリー・ニコルによる良い仕事。彼の今季のプログラムを任されています。
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カート:このクアドの為に酸素を大きく息をのんで。[Taking a big gulp of oxygen for this quad.]
【4T<(転倒)】
カート:4Lzの実行(※転倒)の繰り返しに。
まるでスピードスケートのショートトラックで、しょっちゅうやってるごく普通のことみたいに壁に当たってる。[Like a short track speed skating routine hitting the wall.]
【4T(REP)(転倒)】
カート:観客が。。。僕たちと同様。。。ただ、、歓声で彼を励ましている。。。[The audience, as are we, just...urging him on.]
あの4Tはコンビネーションである必要があったが、転倒があったから(セカンドジャンプを)付けれなかった。
【3A着氷】
カート:そうそうその調子。まさにショーマ・ウノのよう。三分の二のところで戦っている。
【3Lz-2T<<(転倒)】
【3F(転倒)】
【CSSp】
カート:この難しさのレベルが見て分かるだろうね。燃料は切れていて、ジャンプの為の感覚は君を置き去りだ。厳しいね。
【StSq】
カート:さしあたって、彼らが主人公のジェダイを殺すと、何が起こるか分かるだろうけど、彼らはいつも幽霊になって戻って来るんだよね。[Now you know what happens when they kill the main charactor Jedi, they always come back as a ghost.](キャロルさん笑)
キャロル:彼らは必ず戻って来るわよねw [They certainly do.]
【CCoSp】
カート:ここまで今のところ、オリンピックは世界選手権の男子に影響を(※一口かじる、の意/ taking a bite out of)及ぼし続けています。
【演技終了】
ブレンダ:ここまでずっと荒れた最終滑走が続いています、最新はボーヤン・ジンです。最終の二人(*)のスケーターがすぐそこで控えていることでしょうが、ただただ影響が無いことを願い、祈るばかりです。
カート:思うに、僕たち、この男が曲に合わせてプログラムを終わらせないことすら、ほとんど見たこと無かったよね。
キャロル:無かったわね。
カート:どれだけ彼らが疲れているかってことだよね。
キャロル:みんな全員、疲れ果てて見えるわ。
【CMへ】
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【CM明け、シンクロワールドの宣伝後、リンクサイドが映った後にリプレイへ】
ブレンダ:さて、ボーヤン・ジンですが、シーズンでの一番低い点数を見ることになるのは間違いないでしょう。ご存知の通り、ショーマ・ウノはまだ暫定首位のままでしょう。これは厳しい滑りでした。
カートこの夏に彼がやるべきことの一つは、ジャンプで壁から遠く離れることだね。 [One thing this summer he should work on jumping farther away from the board.]
キャロル:壁にブザーを設置する必要があるわよね、それで彼がある特定の地点に到達したら、ブザーが鳴って、彼をジャンプさせなくしてしまうように。だってあれは癖[habit]でしょ。
カート:何。。。まるで縁をぐるりと電気で囲むように?
キャロル:その通りよ、犬のことみたいなものよ。
カート:まるで見えないフェンス[invisible fence]みたいなもの?
キャロル:その通り、なぜならあれは癖だから。彼はプログラムに合わせて、上に上がって降りてて、彼は正に同じ場所で滑っていて、またそれを繰り返すのよ。
カート:サルコウ(4S※今回は抜けて2S)ですら、僕は壁にかなり近寄りすぎだと感じたよ。角に引っかけたら、そのジャンプにもバイバイを言うことになる。ここでは基礎点がついて、それから全てのGOEがついた滑りのスケーターをあまり見てないよね。いつもなら、基礎点に加点しているものだけど、彼の基礎点はかなり低くなることだろう。
【キスクラでダースベーダーを持っているのを見て】
カート:勿論、ダーズベーダー。彼はだるそうだね。
キャロル:多分、彼はスカイ・ウォーカーのデザインのモノに切り替えないとw
カート:やらないと、何か手を打たないとw
【点数が出る】
ブレンダ:あーー、減点9点。
キャロル:分からないけど、今まで(こんな減点)見たことないんだけど。
カート:9点。。。僕も見たことないと思うよ。
ブレンダ:二度の世界選手権のメダリスト、現在16位です。日本のショーマ・ウノはまだ首位。あと二人(*)のスケーターがこのあと滑走を控えています。
カート:君は世界で一番のスケーターになれるのに、だけどもしその日に体力が残ってないなら、君はちょっと、そのレベルでは出来ないよね。
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(*補足)※ボーヤンのあと、実際に滑走したのは三人(コリャダ→ヴィンス→ネイサン)だったが、CBCで放送されたのはコリャダとネイサンのみだった為、ブレンダさんはここで、二人、と言っている。
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【参考動画】
・CBC Sports: Road to the Olympic Games: ISU World Figure Skating Championships: Ice Dance and Men's free skates
http://www.cbc.ca/player/play/1194379843666
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