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CBC解説 ロステレコム杯 2018 羽生結弦 FS

6練時にはアンディさんが、ユヅル・ハニューはグランプリシリーズ(※GPファイナル除く普通のシリーズにて)で同じ年に二度の金メダルを取ったことがないなんて信じられますか?という話に、カートは、えっ?!と驚くと、アンディさんは「全くおかしいですよね?!」と。するととカートは、「彼は(他の人に)モノを譲る(sharing)タイプの感じの人で、とっても優しい男だからね」とw アンディさんはそれに対し、「おそらく、今回は(人に渡さずに)持っていたいでしょうね」と言う会話も。
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アンディ・ペトリロ(以下、アンディ):ここで登場するのは日本のユヅル・ハニューです。
【早朝の公式練習時の転倒シーンに切り替わる】
アンディ:フリーで彼がどんな風に滑るかちょっと目を離さずに見てみましょう。なぜなら彼は先ほどの(公式)練習中に転倒し、転がるようにしてそのまま滑っていきました、あらら、まるで昨年、五輪前に見たデジャヴ(前に見た風景)のようです。彼が右足首を引きずっているのが見受けられました。それは2018年の五輪の前に怪我したのと同じなのですが、彼は金メダルを獲得して終えました。
【スタートに着く前のリンクに再び切り替わる】
アンディ:私達にはちょっと見るのが試練かもしれませんが、よく見ていきましょう。ショートプログラム後、首位です。現・オリンピックチャンピオン、ユヅル・ハニュー。
ずっとグランプリシリーズに出場していますが、同じ年に(※GPファイナル除く普通のGPシリーズにて)金メダルを二つ獲得したことは一度もありません。
カート・ブラウニング(以下、カート):なかなか面白い統計データだね。
アンディ
:金メダルを獲得していったGPフィンランドでは、(2位との差は)ほぼ40点差で勝ちました。そこにはコーチであるブライアン・オーサーがいます。どのぐらい右足首が持ちこたえるか、さて見てみましょう。
【演技開始】
カート:全て彼らしからぬ両足滑走なのは、任務完了のため。。。
【4S】
カート:やり遂げた!!!4S!
彼がプログラムをたった今始めたのを見届けることができた。
時々、人はただやらなければいけない時がある、だけど、それは今日、滑り切るつもりなのか彼が分かっているかどうかが僕は気がかりだ。
なぜなら今週先程彼を襲った、おそらく捻った足首の怪我。。。
【4T】
カート:認めなければいけないね、君のクアドは滑らかだ。彼としては極力、体力を消耗してはいけないし、同様に身体を酷使してはいけない。
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【3Lo】
カート:3Lo。4Loではない。先程見たビデオでの転倒しておそらく痛めた足首は、4Loを試みた時だった、このバージョンはただの三回転(トリプル)。
【3F】
カート:3F。
キャロル・レーン(以下、キャロル):彼の最後の3つの連続ジャンプがプログラム後半に来るわ、彼はボーナス加点が見込める、彼はそこまで見事に辿り着いたわ。
【4T-1Eu-3S】
キャロル:今日降りたわよ!
【3A転倒】
カート:僕らがいつも見ているような高さがあまり無かった。3A。右足首の影が見えたよね。最終的に転倒になってしまった。
【抜けて1Aに】
カート:ユヅがジャンプを抜くにしても古典的な両足の上げ方。
【FCSSpからCCoSpへ】
キャロル:トラベリングからのエントリーでの彼の最後のスピン。すごいスピードで氷を横切ってきて、(スピンの)センターを美しく取り、良い加速のバックシット(スピン)、珍しいポジション。プログラムの終わり直前で全てのスピンの項目にチェックを入れていくわ。
【演技終了】
アンディ:さて、彼は仕事をやり遂げました、私達は彼が右足首の怪我を何とかしようとしていたことを知っています。クマのプーさんが投げ込まれています、願わくばそれが彼の気分を良くしてくれるといいのですが。
そして、幾つか、長い間見ていなかった彼らしくないジャンプの抜け、転倒などですが、これは間違いなく、あの足首のせいです。けれど、それでも何という演技でしょう。
カート:僕からしたら、演技は全部、最初から努めて抑えていたようだった。彼は怪我しているから、今日からこの数週間ほどの間に何のトレーニングをするか、それが僕が気になってることだよ。
アンディ
:(CMから)戻り次第、彼の点数をお伝えします。ユヅル・ハニューが実際にグランプリ(シリーズ)にて2つの金メダルを同じシーズンで獲得出来るのかどうかを見てみましょう。
【モリス・クヴィテラシヴィリの紹介の後、CMへ】
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【CM後、雪のモスクワ・ロシアの風景が映っている→その後リプレイへ】
アンディ:(雪のモスクワ・ロシアの風景を見て、アンディさんが2014年ソチ五輪の時にロシアを訪れた際、大聖堂と人々が素晴らしかったという話から)この男が滑るのを見るのも、これまた奇跡のようです。ユヅル・ハニュー。右足首を負傷していながらの滑りですが何が彼をそうさせたのでしょう。
キャロル:あのね、アンディ、何が彼は他の選手達と別格なのかは、怪我をしているにもかかわらず、最初の幾つかの一連のジャンプの質の高さはそれでもまだ非の打ち所がなく[pure]、とても見慣れていて、とても自然で、まるで彼のスケーティングの指紋(フィンガープリント*)のようだから、と表現するのが一番適切なように私には見えるのよ。
カート
:まるでただスポーツカーでは高速で、コーナーを曲がるのも高速で曲がるが適切なように、彼にとって四回転の回転を空中でかけるのはもっとも適切に見えるんだ。
だけど、それに加えて彼も彼自身の独自のフィンガープリント*(指紋)を、(キャロルさんに向かって)僕は君(※キャロルさんがGPフィンランドの時のフェイスブックライブで使っていた言葉なので)から貰っちゃうよ。。。彼が氷上でスピードを創り出すやり方で、幾つかは両足でのフットワークがあった。
僕らは両足滑走をするものではない、とは分かってるんだけど、だけど彼が両方のブレードで氷をさするようにするやり方は、とても独特(ユニーク)だ。見て明らかな通り、彼のベストな滑りでは無かったけど、それでもまだ彼はたやすく優勝するw それこそ彼がどれだけ上手いかっていうことなんだけど。
【キスクラへ】
カート:だけど、(両足滑走により)彼は怪我を防御しているんだと思うし、本当にそうするものなんだよ。
キャロル:そうね。
アンディ:彼は2013年から2016年の、4度のGPファイナルチャンピオンです。足首の怪我で昨シーズンはGPファイナルを欠場しました。
【点数が出る】
カート:あれは4Lzだった。今回の怪我はは4Loでだろうね。
アンディ:167.89(点)。イエス、相変わらずやり遂げましたよ、ユヅル。
貴方はまだ首位で、そのまま保持することでしょう。

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(*)注※GPフィンランドのFacebook Liveの時に、ザギトワのバッククロスがアイスダンスのようになったらという話から、原点のスケーティングを変えるのは実際のところは簡単ではないという流れで、キャロルさんが、「自分のコーチ理論として、誰でも皆、スケーティングの『指紋(フィンガープリント)』がある。初めて氷の上に上がったその日から、それは決して消えることは無い。それは貴方が洗練され、良くなり、向上したとしても、それは変えることは出来ない。私は本当にそう信じているの。」と、指紋のように変わらないものとして本来のスケーティングを『fingerprint(指紋)』に例えた話が出たことから。
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【参考動画】
・Nov. 17, 2018: Grand Prix of Russia
Road to the Olympic Games
https://www.cbc.ca/player/play/1373713475851

・Behind the Boards: Grand Prix of Helsinki
https://www.facebook.com/CBCOlympics/videos/vb.192209947577094/1962798463840613/?type=2&theater
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【ライスト時動画※解説なし】
・ISU Grand Prix of Russia 2018 - Men's Short Program
https://www.cbc.ca/player/play/1372387395893

・ISU Grand Prix of Russia 2018 - Men's Free Program
https://www.cbc.ca/player/play/1373400131777

・ISU Grand Prix of Russia: Gala
https://www.cbc.ca/player/play/1374247491993
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