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CBC解説 世界選手権2017 羽生結弦 FS


アンディ・ペトリロ(以下アンディ):さてここで日本のユヅル・ハニューの登場です。ここでかなりのロックスターぶりです。SP5位に居ます。
過去2年間の世界選手権では、彼は銀を獲得、2014年は優勝しています。彼は頂点に戻ることを望んでいます。
今回は(スタートまでに)30秒かけることを考慮して、33秒ではないですからね。ルール規定によりショートで減点がありました。
キャロル・レーン(以下、キャロル):賢い選択を。
【演技開始】
カート・ブラウニング(以下、カート):彼がこれから逆転勝ちをすることを考えると、彼は本当にクリーンに滑る必要がある。
1点(の差)が彼に再び戻ってきて脅かすかもしれない。
これは4Lo。これは(高難度の様々なクアドを跳ぶ)若者たちへの答えだ。
【4Lo着氷】
カート:おぉ、すぐに右側で着氷したね。
キャロル:それに加えて、柔らかい着氷よね。
カート:皆さんに思い出してほしいのは、彼は彼自身が物にした4Loで本当にもたつき乱れたウォームアップをしていた、ってこと。これは彼に間違いなく自信を与えるよね。
【4S→FCCoSp→StSq】
【3F】
カート:比較的簡単な3F、だけど実際は彼はそれを振付の中に溶け込ませている。
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彼は4本目のクアドへと向かうのに、しっかりとして(強く)見えるよ。
【4T着氷】
それぞれのクアドが前のものと同じ位に良い。
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【3Lz着氷からCCoSpへ】
カート:彼の最後のジャンプである3Lzでの観客のリアクション。
彼らは彼が最後にスピンとお祝いを残すばかりで、それから、彼がずっと待ち望んでいたところの世界順位に立つことを知っているんだ。
【演技終了】
キャロル:ヘルシンキで立ち見席以外満席ね。
アンディ:この男がゾーンに入っている時、彼の集中力を破るものは何物もありません。日本のユヅル・ハニュー。私達が冗談で言わないとご存知でしょうが、『彼はフィギュアスケートのロックスター』で、まさにここ氷上で目の当りに出来てることでしょう。
カート:どこでも彼が行くところには、自国からの観客がいます。
【リプレイへ】
カート
:選手がどんなミスもしない時に何か起こるんだけど、それは『ビック・ピクチャー・モーメント[a big picture moment (= big deal)/大局観のように一瞬で全て知るような大きな機会や出来事]』って呼ばれているんだ。
彼はジャッジ達が彼を厳しく罰する弁解の余地を一切させずに、全てのところで加点を与えさせた。
キャロル:私、さっきあった特集(*)での、どのようにスケーター達が時間をかけて成熟するか、というブライアン・オーサーのコメントが好きだわ。
彼(ハニュー)はもうこれ以上時間をかける必要はないわ。彼はそこに到達している。彼は今日、彼がやれること全てをただ持っていたのよ。
カート:そういえば、ブライアン・オーサーはたくさんのクアドを着氷してるんだよ。僕はそれらを見たよ。ちょっとみんなにそれを知ってほしくてね(アンディさん達笑い)。彼はとっても多くのクアドを跳んだんだ。だけど、ただ彼はそれを競技では一度も跳ばなかった。
アンディ:競技では(跳ぶことは)無かったんですね。
カート:だから彼は(クアドを)教えるには、まさにピッタリの男なんだよ。
【キスクラ】
(羽生選手がエナジー[体力/気力]の話をしていて、オーサーコーチが「だからやれたんだよ。」 と、トレイシーさん「いつもそうよ」と話している会話を耳にして、解説陣大笑い)
アンディ:だからブライアン・オーサー氏がコーチなんですよ。いいですか、あなたにはエナジーがありますから、心配しないでくださいw
【点数が出る】
カート:多分、少々エナジーが少ないことが助けになったんだね。
落ち着いててね。
うわ、でかい点数だ。これは大きいね!
アンディ:ユヅル・ハニュー。思い出してほしいのですが、彼はショート5位で、かなり多くの点数の埋め合わせをするのですが、これらの点数でそれができるでしょう。321.59点で、彼は首位につけました。
カート:なんてこったい~w
アンディ:基準の点数が決まりましたね。□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
(*補足) 6練前に始めにリンク中央に選手達が並んで、紹介するところで途中、ちょっとブライアンへのインタビューがあったことをキャロルさんは話している。[上記写真左]
1983年ヘルシンキにて開催された世界選手権で、3Lzを跳ぶブライアン・オーサーの姿が映り、その後、総合司会のスコット・ラッセルがブライアンに、貴方が世界選手権に出場してから30年ほどが経っているが、と前置きをし、フィギュアスケート界の変化についての考えを彼に問うインタビューが。ブライアンは新しい進化はとても見てて楽しい部分でもあり、全く驚くべきことでもある、と。そして、スコットが貴方こそが国際的なレベルで3Aを入れることを必然とした男であるのですが、この技術的な加速度をどう考えるか、という質問に、ブライアンは「スケーター達が全てのクアドを跳ぶのを見るのが標準的な状態になるだろう。4Lz、4F、4Lo、4S、4T。いつの日か4Aを見ることでしょう、保証しますよ。いずれ分かります。他のスポーツと同様に、加速して向上していく(ジャンプは高くなっていく)」と。
ラッセルは次に、「フィギュアスケートは素晴らしいスポーツでありますよね、なぜなら個性があり、究極的には演技でもあります。貴方にとっては何を優先していますか?」と質問。ブライアンは「多くのスケーターが育ち、成熟(maturing)し、彼らの個性が進化するのがスケートの常です。私はジャッジ達が何を求めているか、何を高く評価するか、好むかを心に留めます。私達はそれに沿って育てるように努めます。ファンですが、ここワールドでは、ここで多くの観客が音楽に盛り上がる感じです。多くの要因があります。なので多くの考えと心理的に心の準備があります。オリンピックが迫っていますから。(以下省略)」と。あと、様々な国からの選手達がいるが、皆、平等に扱っていると。ブライアンは大家族の出で、5人姉弟の末っ子であり、彼の両親が子供達を平等に扱ったように、と。
【※CBCのものではありませんが、参考用に(3Lzは0:18辺り、3Aは0:57辺り)】Brian Orser (CAN) - 1983 World Figure Skating Championships, Men's Long Program
https://www.youtube.com/watch?v=80Cu8cV8eN4

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【追加情報として】ボーヤン・ジン選手が滑ってる際の解説中で、カートが、着氷やスケーティングの違いについての話になり、既に滑走した羽生選手の滑りでのとりわけ全ての着氷は、僕らが呼ぶところの『バター(のように滑らかな滑り)[Butter]』で質が高い、と。
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Andi: So here comes Yuzuru Hanyu of Japan, quite rock star here, sitting the 5th after short program. Last two years at Worlds, he's captured silver and he won it in 2014. He wants to get back on top. Think taking 30 second in this time, not 33, custom the point deduction in short.
Carol: Wise choice.
【演技開始】
Kurt: Considering that he has a come from behind day ahead of him, he really needs to skate clean.
The one point might come back and haunt him, who knows.
This is quad loop. This is his answer to the young guys.
【4Lo着氷】
Kurt: Oh, right over the right side on that landing.
Carol: So soft on the landing, too.
Kurt: Remind everybody that he had truly lethargic, sloppy warm-up, with that quad loop under his belt, it has to give him confidence.【4S→FCCoSp→StSq】
【3F】
Kurt: Relatively simply 3F, but basically he camouflages it within the choreography.
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Looking strong as he heads into his forth quad.
【4T着氷】
Each as good as the one before.
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【3Lz着氷からCCoSpへ】
Kurt: The audience reacting to his last jump, a 3Lz. They know that he has done moving in ice a spin and celebration left, then the long wait to see where he stands in the world standings.
【演技終了】
Carol: Standing room only in Helsinki.
Andi: When this man is in the zone, there is no breaking his concentration. Yuzuru Hanyu of Japan, you know we don't joke to gonna say "He's the Rock star of figure skating" you can see it there on ice right there.
Kurt: Everywhere he goes, there is a hometown crowd.
【リプレイへ】
Kurt: Something happens when you don't make any mistakes and it's called a big picture moment.
He just gave the judges NO EXCUSE not to throw the book at him and just give him extra points everywhere.
Carol: I love Brian Orser's comment on featuring before how skaters take time to reach their maturity.
He doesn't need any more time. He's there.
He just owns everything he does today.
Kurt: On a side note, Brian Orser lands many quads. I've seen them. Just everyone want to know. He's done a lot of quads.
But just he never did it in a competition.
Andi: In competition, he never.
Kurt: So he is the right guy to teach.
【キスクラ】
(羽生選手がエナジー[体力/気力]についての話をしていて、オーサーコーチが「だからやれたんだよ[That's why you did.]」 と、トレイシーさん「いつもそうよ[You always do]」と話している会話を耳にして、解説陣大笑い)
Andi: That's why Brian Orser is the coach. Guess what, you have energy, don't worry about that.
【点数が出る】
Kurt: Maybe little less energy is helpful. Settling down.
Oh, big numbers, That's huge!
Andi: Yuzuru Hanyu, remember, a lot of ground to make up sitting 5th after the short and those marks will do it. 321.59 putting him in the first!
Kurt: Holy cow.
Andi: The tone has been set.
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【参考動画】
・2017 Worlds - Yuzuru Hanyu FS + fluff [CBC].ts
https://drive.google.com/file/d/0B95ly6LhXqrISkt4Qmx5T0plREk/view

・CBC Sports - Road to the Olympic Games
World Figure Skating Championships: Men's Free and Ice Dance Free Programs
1)
http://www.cbc.ca/sports/olympics/winter/figureskating/video#id=911960131750

2)(※上記同内容・別ページリンク)
http://www.cbc.ca/player/play/911960131750

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