見出し画像

CBC解説 四大陸選手権 2019 ヴィンセント・ジョウ FS

アンディ・ペトリロ(以下、アンディ):米国のヴィンセント・ジョウ、2019年の全米選手権の銀メダリストです。実は『グリーン・デスティニー』をテーマに選んだのは、なぜならあまり多くのアジア系をテーマとしたプログラムを目にしないのと、スケート界には多くのアジア系の人達がいること、それに加えて、彼はもちろん、次の五輪が中国開催であることも踏まえて、僕も観客と繋がりを持ちたいのだ、と話していました。
【演技開始】
アンディ:けれども、すぐに私が思い出したのは、エルビス・ストイコなんですがw(キャロルさん笑)
カート・ブラウニング(以下、カート):確かに。
ヴィンセントはジャンプで知られている。難しいジャンプだよ、4Lz。
【4Lz-3T(タケノコ)】
カート:うまくいってる。なぜなら、彼が上に上がってから向こうへと描く軌道が、四回転をするのに十分な滞空時間を作り出すんだ。それだけでも十分なのにそれに加えて、ジャンプの最後には3Tを美しく両腕を頭の上に上げて跳んでいる。
一つのクアドからまた別の4Sへ。
【4S】
カート:バック・インサイドエッジ。
キャロル:ここのこれこそが、三人のテクニカルパネルが働かないといけないところ(※お金を稼がないといけない、の意)なのよね。なぜなら、これらのジャンプをスローモーションにてレビューし、もしそこに回転不足(UR)があるかどうかを見るのよ。リアルタイムで見るのは困難だし、ジャンプは大丈夫そうに見える。だけどスローモーションのカメラは非常に容赦ないわ。
【3F】
カート:僕がヴィンセントと知り合って、初めて会ったのは少し前で、とても思いやりのあり、信じられない位に知的な若者だった。彼は本当に真摯にスケーターとしても、同時にジャンパーとしても見られたくて、ジャッジと奮闘していて、少しでも彼のジャンプが完全に一周していることを証明しようとしていた。
【4T】
カート:彼のブレードは、ほんのちょっと(回転が)足りずに降りて来る傾向があるけれども、彼の身体は、さらに先に回っているように見える。それとキャロル、君が言ったように、スローモーションの殺し屋は、とても多くのジャンプを犠牲にさせる。
あれは4T。おそらくダウングレード(DG)だろう。
--
今、プログラムの後半に入った、、、(※カートはすぐルール改正したことに気付きます^^;)
【3A-2T】
カート:そういえば、すいません。実はこれは昔のいつもの癖なんだよね。現在はプログラムで最後の3つのジャンプ構成に(約)10%の加点が見込める。ただプログラム後半にジャンプするのではなく。それは今季(ルールが)変わりました。そして3A-2Tです。(約)10%の加点が見込まれます。
【3A】
カート:そしてこのジャンプ(※3A)と、最後のジャンプであるコンビネーションの美しいルッツジャンプにも(加点がつきます)。
【FCSp】
【FCCoSp】
キャロル:階段を昇るようにトップにどんどんと近くになるつれて大変になることの一つに、自分らしさである個を確立することがあるわ。それが。。。
カート:どうやって(トップグループに)溶け込むかってこと?
キャロル:どうやって自分自身を目立たせるか。何のプログラムで、何の音楽で、何か素晴らしいモノを披露できるか。もし、その他全てのことが同じぐらいなら、誰よりも目立たせないと。それは、まさに彼のような選手生命にてこの段階にいるスケーター達の発見の旅なのよね。
カート:そうだね。そして、それはあらゆる職業の人々にも同様に言えることだよね?
キャロル:そうよ。
カート:どうやって自分自身を傑出させるか。
キャロル:その通り。

【StSq】
カート:(ステップシークエンスの途中の)一度止まったところで、どれだけ彼の顔が上がって、どのぐらい両目が見開いたか見たよね。あそこでは本当に(観客とジャッジ達と)触れ合う瞬間があった。それから彼は振り付けに戻ると、氷へと(目線を)戻した。それはただ簡単なことなんだ。時々、それがちょっと観客やジャッジ達に余裕があるのを見せることになる。それは彼らが君の滑りを見る際の見方を変えるんだよ。
【参考動画】(※CBCの動画ではありませんが、参考用に。StSq中にジャッジの方に向かって行くところで、動画内の、4:15~4:16の一瞬で氷上から顔を上げ、目を見開いています。上記スクリーンショットの写真も参照に)
https://youtu.be/0oHzEiTv99s?t=255

【CSSp】
【演技終了】
アンディ:米国のヴィンセント・ジョウです。2019年全米選手権の銀メダリスト。いまだに安定性して演技できるよう努めています。2018年のオリンピックでは、非常に悪いショート(・プログラム)と、力強いフリー(・スケーティング)でした。それとは反対に、2018年の世界選手権ではSP3位でしたが、フリーでは順位が落ち、結果は14位でした。ここでは、SP1位、けれどもフリーではあまり力強い演技ではありませんでした。
【リプレイ】
カート:見てごらん、フリーレッグが空中を飛んでいるのを。四回転を跳ぶのに、(フリーレッグは)惑星を横切って彼が充分遠くへと跳べるように助けてるw(キャロルさん笑)4Lz。
キャロル:簡単なことじゃないわねw
カート:簡単じゃないねw
キャロル:だけど彼はジャンプについては覚えているのよ、本当によくやっているわ。けれど、彼がジャンプの点数全部を獲得できるか、そうでないか、という疑問があるのよ。
カート:彼は歯がゆくイライラしてしまう旅の途中だよね。(キャロルさんもそうね、と同意)彼はとても一生懸命やっている、それなのに減点をくらってしまう。ある意味、不公平だよね。だけど、ルールはルール、だからね。
アンディ:ヴィンセント・ジョウはフリーでは5位になりました。彼は表彰台にとどまることでしょう。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
【※注】4CCの放送にてシングル男子での放送があったのは、カナディアンのスケーター達とジュンファン(ハイライトのみ)、あとキーガン、そして総合1位から3位の三人のみ。今回は競技から二週間後の放送で、しかも全部のカテゴリーを二時間の尺で放送ということもあるせいか、シングル男子は皆キスクラの部分がカットされていました。(リプレイが終わるとすぐ次のスケーターの放送へと移行)
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
【テレビ放送時Full show】
・Four Continents Figure Skating Championships
Road to the Olympic Games
February 21, 2019
https://www.cbc.ca/player/play/1446086211594
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□