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CBC解説 平昌オリンピック 2018 ボーヤン・ジン FS

ブレンダ・アーヴィング:多くの人が今ここに、氷上にいるこの男のことを心配していました。ボーヤン・ジン。足首を怪我し、グランプリ・ファイナルを欠場せざる得ませんでした。しかし先月、四大陸にて盛り返し、優勝しました。結果として、総合得点300点を越えました。今季、300点を越えた、たった二人のスケーターのそのうちの一人です。
フリー・スケートに入るにあたって、彼はSP4位であり、首位であるユヅル・ハニューとの差は8点ほどです。
【演技開始】
キャロル・レーン:プログラムでの音楽は『スター・ウォーズ』で始まります。今日、彼は『フォースと共にあらんことを』と願っていることでしょう。(解説陣から笑いが)
カート・ブラウニング:ショート・プログラムでは良い点を出したけど、(フリー直前での6分間練習での)ウォームアップは良くなかったように見えた、だけど、そんなことは関係ない、4Lzを跳ぶよ。

カート:かなり壁に近い。
【4Lz着氷】
カート:オーケー、やっとまた息ができる。[OK, we can breathe again.]
キャロル:ホッ!(息を吐き出すように)

カート:もしオリンピックなら、(リンクのサイズの)氷は大きいから心配はない。
集中し続けて、タイミングをいつもと同じように保つ、次のジャンプは4S。
彼にはこれら(ジャンプ)一つ一つ全てが必要だ(※どれも落とせないミスできない、の意)。
【4S】
カート:どこで手に入れてきたんだろう、なぜなら彼は間違いなく無く、これ(4S)をウォームアップでは決めてなかった。
【3A-1Lo-3S】
カート:音楽は本当に完璧に合ってる。
なぜなら、とても緊張感をかきたてて、ジャンプをもっとエキサイティングにするから。芸術性のあるスケーターの一人では無いけれども、
[※ダースベーダーの息の音のところに来たのに気付くと]ここ注目してみて、ダースベーダーだよ。
【カンティーナのパートへ】
カート:でも彼はリンクで楽しい気分を醸し出すスケーターの一人なんだ。
僕が11歳だった頃、好きだった音楽だよ!(キャロルさん大笑い)
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キャロル:再び集中する時間よ。まだ2本クアドが控えているわ。
カート:たったあと2本だけ?!
キャロル:たったあと2本よ。
【4T転倒】
カート:回転が短かったので、ブレードで降りることが出来なかった。彼らしくない珍しいミスだ。
キャロル:このあとすぐに同じジャンプにトライするわ、もし彼がそれを再びすると選んだのであれば、彼はそれをコンビネーション(ジャンプ)にしないといけない。
【4T-2T着氷】
キャロル:そして彼はやったわ~!!!
【3A】
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【CCoSp】
カート:そしてヒーローは映画の最後で報われるもの、それにLP(フリー・スケート)のプログラムの最後でも![And the hero is rewarded at the end of the movie and the end of the long programme.]
【演技終了】
ブレンダ:ボーヤン・ジンは中国男子で初の世界選手権でのメダルを獲得。気になるのは、五輪で中国男子として初のメダル獲得には、これらは十分だったかという疑問ではありますが?
カート:彼は話題の中にはいるね。
キャロル:そうね、帝国軍は今日は反撃したわね!(カート大笑い)
ボーヤン・ジンは銀河系からそのまま来て滑ったわ。
[Well, the Empire struck back to the today! Boyang Jin with a skate straight from the galaxy.]
カート:うむ、洗練さは欠けてるけど、彼は楽しさで埋め合わせたよね。
このプログラムはとても合ってる、いい音楽のチョイスだ。
彼には心に入ってくるような誠実さがスケーティングにあった。それにしても今日は、これらジャンプの彼の跳び方をやり抜いたんだ。
[He has just an infectious honesty to his skating. But today, to gut out those jump the way he did.]
キャロル:とりわけ、あの(※転倒の多かった6分間練習での)ウォームアップの後だしね。そこでは何もできてなかったわ。
カート:4回か、5回ぐらいだっけ?ウォームアップで転倒してたのは。
キャロル:そうよ。
カート:ウォームアップでの転倒でどの位、体力使うか分かる? アドレナリンが出て、どのぐらい自分の挙動に影響するか分かるかい、頭の中はグルグルしてる、それに君のコーチは君をまるで「あんた誰だよ…?!」って感じで見てるんだww
キャロル:まるで今日は魔物は出番がなかった感じかしらw
【冒頭4Lzでの着氷しようとするリプレイが映る】
カート:このスローモーションはどれだけ運動選手の動きが大変かを見せている。
あの踵(かかと)は簡単に。。。
ハッ!!!!!(※恐らく簡単に壁に引っかかる、と言いそうになりそうなところで、ハッと息を呑むようにしてカートが、リンクのドアが少し開いていることに気付く。【注※上記右写真参照】そのリプレイでは、4Lz着氷時の際のボーヤンのフリーレッグとそのドアとの間隔がかなり近くなっている。)
それとあの(リンクの)ドアはちゃんとキチンと閉まってないよ!!!
ということはつまり、想像してごらん、あと数センチ(※インチ)で突き出た(ドアの)ところに、踵が引っかかるところを!
なぜなら、係の奴がドアをしっかりと閉じなかったから。でもそれでも壁近くでジャンプをすべきではないものだけどね。
キャロル:そうね、駄目よ。壁を友達のようにはしたくないわよね。
カート:幾人かのスケーターは壁近くでジャンプするのを好むんだ。彼らにとっては壁が目安になるからだそうだけど、ちょっと不利な条件下だよね。
【カンティーナシーンの全速力で走る振り付けのところのリプレイ】
カート:これもプログラムの一部で(笑)その場で懐かしの走るところ。
これは純粋に心からエキサイティングで、楽しさいっぱい。
[That was genuinely exciting and a lot of fun.]
【4T転倒のリプレイへ】
カート:ここはこのプログラムでの唯一のミスのところ。
回転が足りずにブレードが引っかかり、降りることが出来なかった。
僕らが言った通り、残り数名のスケーターがいて何が起こるか分からない、だけど僕らが確信しているのは、彼はその会話の中へと入っているということ、それがスケーターの望むところ。
上位グループがいるのであれば、その集団の中に『居る』、ってことが肝心。
クリーンにショート・プログラムを滑った、彼自身にフリー(LP)で挑戦する機会を得た、それこそが彼の成し得たこと。
【キスクラへ】
ブレンダ:ボーヤン・ジンはフリー・スケーティングに入るにあたって、現在首位であるネイサン・チェンより20点ほど高い点数を持っています。
それなので、首位に立つにはシーズンベストの点数よりも少ない点数が必要になります。
カート:彼は首位を取るのに、194点以上が見たいことだろうね。
【点数発表があり、フリーの点数として194.45点が出る】
カート/キャロル:うぉほほほほ~~w(危ないwといった感じで笑いがw)
ブレンダ:ちょうど取りましたね!
彼は(暫定)首位に立ちました。ネイサン・チェンは順位が下がって(暫定)2位に、ヴィンセント・ゾウは(暫定)3位です。
【キスクラで涙するボーヤンを見て】
カート:感情が溢れ出てるね。[The emotions come out.]

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【参考動画】
■男子FS
Figure skating, Feb. 16: men's free skate finals
Feb 16, 07:47 PM ET (Boyang Jin 03:30:15~)
https://olympics.cbc.ca/video/todays-events/figure-skating-feb-men-free-skate-finals/
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■シングル男子メダルセレモニー
Olympic medal ceremony, Feb. 17
https://olympics.cbc.ca/video/todays-events/olympic-medal-ceremony-feb-45669/
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